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  • 公開日:2016.08.31

薬剤師の年収が頭打ちになる年齢について

薬剤師も他の業種と同様、年収は年齢とともに上がっていく傾向にありますが、ある程度の年齢に達すると頭打ちにもなります。頭打ちになる際の年齢の目安とその際の平均年収について見てみましょう。

50代を境にして薬剤師の年収は頭打ちになる傾向

薬剤師の年収の平均ですが、ここ数年は530万円前後で推移しているようです。

薬剤師もほかの業種と同じで新卒は給料が低く、そこから経験を積むことで徐々に収入がアップするところがあります。 モデルケースとして、勤続4年で月収30万円程度だったのが、10年を超えると40万円程度15年以上だと45万円程度といった傾向です。

ただし、ずっと年収が右肩上がりになるわけではありません。 薬剤師の年収を見ると、男性の場合50代がピークになり、そこからは頭打ちの状態になります。

50代を超えてくると、それ以上の給料アップは厳しく、頭打ち、むしろ平均年収はダウンする傾向も見られます。 50代に差し掛かったところで頭打ちになった場合、転職をして現状を打破する方法もあるでしょう。

調剤薬局やドラッグストアの薬剤師の年収

薬剤師の全体的な年収は先に紹介したとおりです。

しかし、薬剤師にも職場がいくつかあって、それぞれに多少収入事情にも違いが見られます。 薬剤師の勤務先として多いのは、調剤薬局やドラッグストアです。

調剤薬局の場合、地域や店舗規模によって多少の違いはありますが、大体もらっている年収は350〜600万円程度とされています。 一般的な傾向として、都市部よりも地方の調剤薬局の方が待遇は良いです。

地方になると、10年以上の経験を持った薬剤師で年収800万円もらえている職場もあります。 これは地方の場合、慢性的な薬剤師不足に陥っているため、年収を増やして人材を確保する必要があるからです。

ドラッグストアを見てみると、初年度の年収が400万円越えをすることも珍しくありません。 そして例えば店長などに抜擢されると年収は700万円程度もらえる場合もあります。 ただし、ドラッグストアの店舗は日本全国で増加していることもあり会社・店舗等による年収差が存在するため、平均年収で見ると500万円で頭打ちのような状態になっています。

病院薬剤師の年収はどのくらい?

病院薬剤師ですが、最初の段階の年収は400万円前後と調剤薬局やドラッグストアと比較してもあまり大きな違いはありません。

そして勤続すると徐々に年収がアップしますが、最終的には600〜650万円くらいの年収のところで頭打ちになる傾向が見られます。 ただしポストは少ないものの、薬剤部長のような管理職に就けば、さらなる年収アップが期待できます。

病院薬剤師の場合、他の勤務先ではなかなか経験できない臨床経験を積めるメリットがあります。 また、国公立病院に就職できれば、公務員扱いとなり待遇も同等になります。 このため、勤務を続けてもずっと昇給して頭打ちを回避できる、長く勤続した後に退職すると退職金をかなりもらえるといったようなメリットもあります。

また、入院設備のある病院で、シフトで月に何度か夜勤を担当する場合には夜勤手当が基本給にプラスされます。 だいたい年間で30〜50万円程度の手当てがつき、それがプラスされる形になります。

製薬会社に勤務して頭打ちを回避する

もし薬剤師で頭打ちになることなく、どんどん給料をアップさせたいと思っているのであれば、製薬会社への転職を検討しましょう。

製薬会社は新薬研究の他にもMRと言って、自社製品を処方してもらえるよう病院や診療所へ訪問して医師への医薬品の情報提供、および情報収集を行う仕事もあります。 製薬会社の年収を見ると、最初のうちは300万円程度の年収とほかの職場と比較すると低めに設定されています。

しかし、伸びしろが期待できるという大きな魅力があります。

製薬会社の場合、成果主義を導入しているところが多いです。 ですから、きちんと結果を出す人に対しては、手厚く給料を出す傾向が見られます。

中には大手製薬会社勤務している薬剤師で、30代で年収1000万円を稼げている人もいます。 そこまで行かなくても、年収600万円とか800万円といった年収を稼いでいる人は決して珍しくないです。

ただし、あくまでもこのような高年収を得られるのは、きちんと結果を出している人です。 仕事の成果が芳しくない人は、収入はあまり増えない可能性もあります。 成果さえ挙げればいつまでも頭打ちなく収入を増やせるという観点でみれば、かなり魅力的な職場であるといえます。

まとめ〜薬剤師の年収が頭打ちになる年齢について

1.50代を境にして薬剤師の年収は頭打ちになる傾向
薬剤師の場合、キャリアを重ねると徐々に年収はアップします。 しかし一般的な傾向として、50代がピークとなって、そこから収入は頭打ちになり、それ以降はむしろ平均年収の下がってしまうケースもあり得ます。
2.調剤薬局やドラッグストアの薬剤師の年収
薬剤師の勤務先として多いのが、調剤薬局やドラッグストアに勤務するケースです。 勤務地や役職によりますが、500万円程度で年収が頭打ちになるケースが多いようです。
3.病院薬剤師の年収はどのくらい?
病院で薬剤師として勤務している人もいて、他の職場ではなかなか体験できない臨床経験を積めるのが魅力です。 しかし年収の部分でみると、調剤薬局やドラッグストアと比較しても大きな差はないようです。
4.製薬会社に勤務して頭打ちを回避する
製薬会社は成果主義のシビアな世界です。 しかし、きちんと結果を出し会社に貢献すれば、給与面も期待できるためやりがいを見出せます。

ファルマラボ編集部

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記事掲載日: 2016/08/31

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