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  • 公開日:2019.06.04

『漢方薬・生薬認定薬剤師』とは?資格内容や取得方法、未病ケアへの役立て方を徹底解説【薬剤師の資格入門】

『漢方薬・生薬認定薬剤師』とは?資格内容や取得方法、未病ケアへの役立て方を徹底解説【薬剤師の資格入門】

薬剤師が扱うのは、西洋医学で用いられる医薬品だけではありません。医療現場でニーズが高まっている漢方薬や生薬を扱うこともあります。医薬品の専門家としては、漢方の知識を身につけたり資格を取得したりする必要があるでしょう。

漢方薬や生薬に関する資格の中でも、『漢方薬・生薬認定薬剤師』は日本薬剤師研修センターと一般社団法人日本生薬学会が認定を行っています。漢方を扱う薬剤師にとってオススメの資格と言われています。

そこでこの記事では、【漢方薬・生薬認定薬剤師の概要や資格を取得するメリット】について詳しく解説していきます。

『漢方薬・生薬認定薬剤師』はどんな資格?

さまざまな漢方のイメージ

医療現場では、漢方薬の効能や効果は広く知られており、薬剤師の知識が必要とされる場面が増えつつあります。そのため、"漢方薬剤師"を目指す薬剤師も少なくありません。

とは言え、国が定めた特別な資格はありません。薬剤師の免許があれば誰でも漢方を扱えます。そうした中で注目されるのは、『漢方薬・生薬認定薬剤師』という民間の資格です。

①どんな資格なの?

『漢方薬・生薬認定薬剤師』は、漢方薬・生薬に関する専門的知識を修得し、能力と適性を備えた薬剤師であることを認定するものです。公益財団法人日本薬剤師研修センターと一般社団法人日本生薬学会により発足されました。2019年3月31日時点で3,395名が取得しており、今後も数は増えると見込まれています

②資格を取得するには?

日本薬剤師研修センターと日本生薬学会が実施する9回の講義研修と1回の薬用植物園実習で構成される、「漢方薬・生薬研修会」に参加します。そこで、定められた単位を取得した上で、試問を受け合格すると晴れて認定されます。過去の試験問題と解答はインターネット上で公開されているので、しっかり対策して試験に臨みましょう。

また、資格の有効期間は3年間のため、定期的に更新しなければいけません。更新には、合計30単位の取得が必要で、2つの取得方法が認められています。

【方法1】3年の間に漢方薬・生薬に関連する研修に参加し、30単位以上取得すること。(必修研修15単位を含む)(毎年5単位以上を取得)

【方法2】3年間に漢方薬・生薬研修会の再受講(上限20単位)、およびその他の漢方薬・生薬に関連する研修により合計30単位以上取得すること。(再受講と必須研修を合わせて12単位を含む)

※資格の取得・更新方法は掲載日時点の情報です。

▼漢方薬剤師については、こちらの記事も合わせてご覧ください。
患者さまのセルフメディケーションを助ける漢方薬剤師になる方法

取得のメリットは?どのように活かせるの?

二人の漢方薬剤師のイメージ

『漢方薬・生薬認定薬剤師』を取得することで、どのようなメリットがあるのでしょうか。順にみていきましょう。

【メリット1】患者様により適した服薬指導ができる

漢方薬には複数の効能・効果が認められており、様々な作用を目的として処方されることがあります。資格の取得に向けて知識を身につけておくと、患者さまが漢方薬を処方された際、より詳しい服薬指導を行うことができるでしょう

また、他の医療従事者からの信頼にも繋がります。さらに、ドラッグストアで働く薬剤師であれば、OTC医薬品として漢方が販売されているので、保険調剤以外の領域においても漢方の知識を活かした活躍が期待できるでしょう。

【メリット2】専門知識という強みが持てる

国の調査によると、全国の薬剤師数は2016年12月31日時点で301,323名もいます。その中で、『漢方薬・生薬認定薬剤師』の資格を取得している薬剤師は、2019年3月31日時点で3,395名にとどまります。全薬剤師の約1%と少ないので、漢方に強い薬剤師として認められるでしょう。

漢方専門薬局などへの転職はもちろんのこと、一般的な内科の門前薬局などに転職する際にも有利に働くことが期待できます。

【メリット3】必要性が高まる中で活躍できる

超高齢化社会を迎える日本では、国民医療費の削減が急務となっています。ジェネリック医薬品の活用や残薬の解消も薬剤師にとって大切な役割ですが、「未病」の段階からケアを行うことも重要です。従来の治療が中心の医療に加えて、予防医療にも力を入れる必要があると考えられています。

漢方はまだまだ解明されていない点が多く、末病ケアに優れているのではと期待されているので、知識を身につけておくと活躍の幅が広がるでしょう。

"末病ケア"に注目が集まる今の時代だからこそ

この記事では、『漢方薬・生薬認定薬剤師』の概要や資格を取得するメリットについて、詳しく解説していきました。

「未病」という考え方は、今から2千年以上前から伝わる中国の医学書『黄帝内経』に記されています。病気になった後に治療するのではなく、病気になる前に治療をしておくことこそが重要と考えられているのです。

未病ケアの方法は様々です。その中でも、未病へのアプローチ方法の一つとして、漢方薬を用いることが注目を集めています。『漢方薬・生薬認定薬剤師』を取得して専門性を高めると、将来的に活躍の幅が広がりそうです。

ファルマラボ編集部

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記事掲載日: 2019/06/04

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