- 「職業紹介優良事業者」認定
- 求人者と求職者の適切なマッチングの促進に取り組む企業として認定されています。
2016.03.07
ご存知ですか?〜ジェネリックを取り巻く環境〜
昨今、ジェネリック医薬品に関する話題は絶えません。
なぜジェネリックが必要なのか、
またこれまでのジェネリックを取り巻く環境などを簡単にまとめてみました

なんとなくしか理解できていないな、という方、
しばらく現役を離れていらっしゃる方などは特に、
復習と思ってご覧くださいね

◎なぜジェネリックが必要?
2015年度予算において、一般会計歳出(96兆3000億円)の
32.7%を占める社会保障関係費(31兆5000億円)。
前年度の予算からさらに1兆円増となり、
高齢化が進む中、ますます社会保障費が増え続けることが予想されます。
しかしこのまま社会保障費増大が続くと、制度の崩壊も充分予想されます。
そこで政府は2016年度から2018年度までの3年間の社会保障費の伸びを
1兆5000億円程度(平均して年間5000億円の伸び)に抑えるという目安を、
財政健全化計画の中に盛り込んでいます。
その社会保障関係費の削減で焦点の一つとなっているのがジェネリックです。
簡単に言うと、新薬に比べて価格が安いジェネリックの処方割合を増やし、
また、ジェネリックの公定価格も引き下げようという方針です。
◎ジェネリック医薬品の実績
<過去10年間の施策>
2006年度
・処方箋様式変更(変更可欄)
2008年度
・処方箋様式変更(変更不可欄)
・療担規則及び薬担規則へのジェネリック使用促進の記載
2010年度
・処方箋様式変更(変更可欄)
2012年度
・一般名処方
・ジェネリック医薬品調剤体制加算
2014年度
ジェネリック医薬品のさらなる使用のためのロードマップの策定
(2018年度末までにシェア目標60%以上)
2016年度
ジェネリック医薬品の新たなシェア目標設定
(2017年央に70%以上、2018年度〜2020年度末までに80%以上)
<数量シェア>
2005年9月 → 2007年9月 → 2009年9月 → 2011年9月 → 2013年9月 → 2015年9月
32.5% 34.9% 35.8% 39.9% 46.9% 56.2%
そして、日本では現在 2018年度〜2020年度末までのなるべく早い時期に
ジェネリック医薬品 80%以上のシェア目標を掲げています。
しかし世界に目を向けると、ジェネリック薬の普及が進んでいる国は珍しくありません。
日本での普及率がまだ 約40%弱に止まっている 2010年時点のデータでは、
ヨーロッパ諸国(イギリス、フランス、ドイツなど)では概ね60%以上、
アメリカでは既に 約90%もの普及率となっていました(日本ジェネリック製薬協会調べ)。
◎日本でジェネリック医薬品が浸透しにくいのはなぜ?
日本は欧米主要国と比べてジェネリック医薬品があまり浸透していないと言われています。
その理由はいくつかありますが、1つは医師や薬剤師などの医療関係者の間で、
ジェネリック医薬品の品質等に対する信頼が十分に得られていないことが挙げられます。
医師からは、品質保証が十分であることの周知徹底がなされて初めて、
「後発医薬品の処方を進めてもよい」との声が以前から上がっていました。
(これには厚生労働省が「ジェネリック医薬品Q&A」を作成するなどの対応をしています)
また、日本と欧米では医療事情が大きく異なります。
日本では医療保険制度がとても充実していますが、
アメリカを例にすると、医療保険が極端に限られており、莫大な医療費が請求されます。
そのため、少しでも安いジェネリック医薬品に変えようする動きが見られます。
以上、簡単ですが、これまでの気になるポイントをまとめてみました。
お勤めの会社の方針でジェネリックを勧められている方も少なくないかと思います。
日本の将来のため、お勤めの薬局の生き残りのため、
と言うと、少し他人事のように感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、
ご自身の将来のために密接に関わってくることではないでしょうか。
今後の動きも、ぜひチェックしないといけませんね!
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