2018.07.24

薬剤師はいつから買い手市場に?

薬剤師はいつから買い手市場に?
薬剤師の皆さん、こんにちは。
ファルマスタッフ神戸営業所です。
 
「薬剤師過剰時代が来る」という話を聞いたことはありますか?
 
厚生労働省の「薬剤師需給の将来動向に関する検討会」によると
平成23年時点で7万人以上の薬剤師が過剰になると予測されていて、
平成30年には10万人以上の過剰予測が出されていました。
 
※参照元:厚生労働省「薬剤師需給の将来動向に関する検討会」
 
平成30年を迎え、
当時試算されていた薬剤師数には届かないことが確実となっていますが、
実際にどのような状況となっているのか、データを用いながら解説します。
 
 
memo薬剤師数の推移
 
薬剤師需給の大きな動きとしては、
薬学部が4年制から6年制に移行した際の「空白の2年間」とその直後。
薬剤師の争奪戦が激化し、「新卒年収600万円」など
破格の条件で薬剤師の囲い込みを図る企業が出現して話題になるなど
空前の売り手市場となりました。
 
その後は合格者数が順調に増加して
全体的には需給バランスは均衡に向かい、
地域によりすでに飽和・過剰状態となっているところもあります。
 
2年に1度の届出が義務付けられている「薬剤師届出票」の統計では
平成18~28年の10年間で届出薬剤師数は約5万人増加
平成8年からの20年だと10万人以上も増加しています。
 
また「人口10万対薬剤師数」を見ても
東京・神奈川・大阪・兵庫などは全国平均を上回っており
地域差が大きく、都市部では過剰傾向であることが伺えます。
 
※参照元:厚生労働省「平成28年医師・歯科医師・薬剤師調査の概況 」
 
新卒薬剤師の状況については、
2003年以降、私立の薬学部は29校→58校(2018年4月時点)と倍増し、
それに伴い新卒薬剤師もほぼ右肩上がりに増えています。
また2019年には岐阜県、2021年には和歌山県で薬学部開設に向けて準備が進められており、
更なる薬剤師増加が見込まれています。
 
<兵庫県の状況は?>
神戸営業所の在ります「兵庫県」を見ますと、
届出薬剤師数は平成18年が12,458人、平成28年が14,616人で
10年で2,100人以上も増加しています。
 
前述の「人口10万対薬剤師数」を見ても
全国平均181.3人に対し兵庫県は214.0人と大きく上回り全国3位、
薬剤師数の非常に多い激戦地区となっています。
 
 
memo薬剤師求人の推移
 
上記の薬剤師数の推移に対し、
求人数はどのように推移しているのでしょうか?
 
兵庫県の医師・歯科医師・獣医師・薬剤師をあわせた
平成30年5月の有効求人倍率は 3.03でした。
平成21年4月の同職種の有効求人倍率が5.95でしたので、
薬剤師に限定した数値ではないものの
9年ほどで約半分に減少していることが分かります。
 
※参照元:兵庫労働局「職業紹介状況」
 
 
memo応募・採用にどんな変化が?
 
数字上では「薬剤師過剰時代」が現実になってきていることがわかりましたが、
応募・採用の現場に実際に立ち会う中で、肌で感じる変化もあります。
 
全体の求人数も減っていますが、採用条件にも大きな変化が生じています。
調剤報酬の相次ぐマイナス改定により減収となった薬局も多く、
以前のように無条件で手厚い待遇を提示する薬局は、特に都市部では激減しました。
薬局が生き残るために厳選して採用選考をおこなうようになったため、
選考ハードルは上がってきています。
 
人気の求人先は募集を出すと応募が殺到し、
内定獲得どころか書類選考で落選し面接すら受けられないという方もいます。
良い求人先はすでに「買い手市場」に転換している状況です。
 
 
memo「転職勝ち組薬剤師」の条件は?
 
何件応募しても内定がもらえない方がいる一方で、
複数内定や好条件の提示をもらえる薬剤師さんもいらっしゃいます。
 
では「採用したい!」と思われる薬剤師とは、どんな人でしょうか。
求人先により必要スキル等は異なりますが、いくつか例をあげてみます。
 
sun即戦力となる経験のある方、専門スキルや知識のある方
sun勤務時間の制約がなく長時間勤務や変則シフトにもフレキシブルに対応でき
 長期的な継続勤務が期待できる新卒や若年層
sun能動的に学ぶ姿勢のある方、コミュニケーション能力や協調性の高い方
sun勤務先や時代のニーズに対応する意欲と柔軟性のある方
 例:かかりつけ薬剤師、在宅医療、健康サポート薬局など
 
在宅医療やかかりつけ薬剤師として地域への貢献、
セルフメディケーションの推進など
薬剤師に求められる役割は多様化しつつあります。
時代のニーズに合わせて「必要とされる薬剤師」であり続けるためには
ご自身の価値を磨き高める不断の努力が求められます。
 
今のままでは不安がある・・・
もし転職を余儀なくされたら、スキルに自信がない・・・
もっとキャリアップできる環境に身を置きたい・・・
漠然とした不安はあるけど、何をすれば良いのかわからない・・・
 
など、ご不安がある方はお気軽にご相談ください。
 
 
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