2019.05.31

非薬剤師による調剤業務で薬剤師はどうなる?

薬剤師の皆さん、こんにちは。
メディカルリソース神戸営業所です。
 
4月に厚労省より「調剤業務のあり方について」とする通知が発出され(※)、
非薬剤師が実施することが可能な調剤業務について示されましたね。
周りでも話題になっているというお声をよく伺いますが
2ケ月ほどが経ち、どのような動きが出ているのでしょうか。
 
まず「非薬剤師」として候補に挙がる職種としては
医療事務、そして登録販売者や管理栄養士などで、
新たに採用するというよりは
従来より薬局内で勤務している社員を育成して業務の幅を広げるイメージで
捉えている企業が多いようです。
調剤業務に関与してもらうことで、給与の改定等も考えなくてはなりません。
 
非薬剤師の方が実施可能な業務には制限があり、
また手順書の整備や研修の実施が必要となるため、
実際に業務仕分けに着手している薬局の話はほぼ入ってきていません。
 
 
今は様子見をしているという企業も多いですが、
今後前向きに検討していきたいというお話は
薬局の人事や経営者の方から多く上がっています。
 
各薬局が本格的に非薬剤師による調剤に対応することになった場合、
薬剤師の募集はどうなるのでしょうか。
 
まだ導入していない薬局においても、
今回の通知を受けて薬剤師募集を取り下げたり
欠員が生じても募集は保留にするなどの対応が見られます。
募集をする場合も、「在宅業務可能な方」「管理薬剤師・1人薬剤師可能な方」など
経験やスキルのハードルを以前より高く設定している薬局もあります。
 
非薬剤師の職域が広がることに注目が集まっていますが、
「薬剤師に求められる役割が変化している」ということが本来の意図と思われます。
 
「薬剤師にしかできない業務」に積極的な薬剤師は優遇され、
反対に限られた業務しか対応できない薬剤師は給与が低いままなど
薬剤師の二極化が進み、後者はいずれ機械や非薬剤師に代替されるようになる
とも言われています。
 
これから薬剤師としてどのように過ごしていくのが良いか、
しっかり考えて仕事に向き合うことが今後の明暗を分けることになるかもしれません。
迷いのある方は、ぜひご相談ください。
 
 
※「調剤業務のあり方について」