2016.09.12

薬剤師は 扶養内・扶養外どちらがお得?

薬剤師の皆さま、こんにちは。
ファルマスタッフ神戸営業所です。
 
プライベートの状況変化を機に
働き方を見直す薬剤師さんもいらっしゃいますが、
その中でも「扶養内」についてのご質問・ご相談を多くいただきます。
 
今回は、ご結婚を機にご主人(会社員)の扶養の範囲内での勤務を検討中の奥様をモデルに、
扶養内・扶養外で働く際の判断のポイントについてご説明いたします。
 
 
 
扶養のお話をする際、一般的によく言われる「103万円の壁」ですが
妻の年収が103万円までは、夫が配偶者控除を受けることができます。
103万円を超えても、141万円までは配偶者特別控除が受けられるため、
世帯収入は段階的に変わってくるイメージになります。
 
次に「130万円の壁」
妻の年収が130万円未満の場合は夫の扶養となり、
年金や健康保険の保険料を負担せずに被保険者となれます。
 
 
さらに、2016年10月からは「106万円の壁」という新たな基準ができます。
 
1.週20時間以上の勤務
2.勤務期間1年以上
3.月収88,000円(年収106万円)以上
4.従業員数501人以上の企業
5.学生以外
 
この条件を全て満たす場合は、新たに社会保険の加入対象となります。
 
 
 
扶養を外れて働く場合、
一般的には年収160万円以上を目指せば世帯全体の手取りは概ね増えると言われています。
時給2,000円と仮定して週20時間の勤務をすれば年収は200万を超える計算のため、
薬剤師の場合、年収160万円のラインは軽くクリアすることになります。
 
 
勤務時間数を増やすことで雇用保険の加入要件を満たせば、
育児休業・介護休業・失業時などに給付金を受け取ることができます。
勤務先で厚生年金に加入すれば、将来受け取れる年金もUPします。
 
健康保険に加入すれば、出産や疾病時に手当金を受け取ることもできます。
扶養内や国民健康保険ではこのような手当を受け取ることはできませんので、
自ら社会保険に加入する意味は意外と大きいのです。
 
 
 
配偶者控除が早ければ2017年1月にも廃止される可能性があるため、
収入をセーブする必然性がなくなる多くの方が
時間数を増やして働きたいと考えるでしょう。
そうなってから慌ててお仕事を探しても
希望通りの求人がすぐには見つからない可能性があります。
 
 
「薬剤師資格は持っているだけでいつでも就職できる」と言われた時代もありましたが、
調剤報酬改定により薬剤師個人の経験やスキルに対する要求も高まっており、
国試合格率や産育休取得(復帰)率も年々向上している中で、
中途採用のハードルは今後益々厳しくなる見込みです。
 
育児・介護・その他ご事情で働ける時間に制約がある方もいらっしゃいますが、
医療業界は日進月歩、常に最新の情報に触れておくことが重要です。
ブランクは長く空けば空くほど復帰しにくい職種です。
 
 
ご家庭の状況の変化により、妻がフルタイムで勤務しなくてはならないケースもあります。
(世帯主の怪我や病気、お子様の進学や留学など)
即戦力となるスキルを身に付けておくことは、
万一の場合に備えて何よりの心強い保険になるのではないでしょうか。
 
苦労して取得した国家資格、
最大限活かして長く薬剤師として活躍して
キャリアアップと収入アップを同時に目指してみませんか。
 
ファルマスタッフでは
ブランクがある方の復職支援、ご家庭と両立できる働き方のご提案もおこなっております。
ご不安がある方はお気軽にご相談ください。
 
 
 ※損をしない年収はご家庭ごとに個別で判断する必要があります。
 また各種控除適用については抜粋して記載しておりますので、
 実践の際には改めてご確認・ご相談いただけますよう、お願いいたします。