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  • 公開日:2016.07.05

地域によって薬剤師の年収は異なる?

薬剤師の年収は、地域によって差はあるのでしょうか?年収が高くなる地域には、どういった理由や背景があるのかチェックしてみましょう。

薬剤師の数と地域の需要によって年収差が出る

薬剤師の年収は、都心部よりは地方の方が高くなりやすい傾向にあります。

個人のスキルや職場によって、具体的な年収自体は異なっていますが、最新のランキングにおいて、最も薬剤師の年収が高い都道府県は静岡県で、平均金額は660万円となっています。 全国平均で薬剤師の年収を出してみると、約530万円であるため、100万円以上の差があることがわかります。 最新ランキングで最も薬剤師の年収が低い地域の平均金額は約427万円となっているため、その差は200万円近くにのぼるということになります。

地域ごとの特色や、年ごとの背景によってもこの年収の金額差の要因には違いが出てくるため一概に言い切ることはできませんが、薬剤師の需要が高い地域ほど年収が高くなる傾向があると言えます。

年収は都心部より地方の方が高い傾向にある

薬剤師の年収は、都心部よりは地方の方が平均して高くなりやすくなっています。 これは、人口の絶対数が違うというのが大きな理由であり、割合として集まってくる薬剤師の数も地方の方が少ないからです。 薬剤師の数が少ない地域の方が需要も高まりやすいですから、必然的に年収は高まりやすいのです。

また、地方の方が都心部よりも高齢者人口の比率が高いのも理由のひとつでしょう。 調剤薬局や病院をはじめとして、高齢者が薬剤師の勤務先を利用する割合は高くなっています。 若い人が多い地域よりは、高齢者が多い地域の方が、薬剤師のニーズは高まりやすいです。 かつ、薬剤師の絶対数も少ない傾向にあるため、供給を需要が上回り、年収は必然的にアップしやすいということになります。

チェーンタイプのドラッグストアのような勤務先も、地方の方が母数となる薬剤師の数が少ないため、需要も高い傾向にありますからね。 地価も都心部より安いため、その分経費をおさえて、給与にまわすことができるのもポイントとなっています。

薬学部がない都道府県は年収が高くなりやすい

大学時代に勉強をしていた地域で、そのまま就職をする学生は決して少なくありません。 これは薬剤師の場合も同様であり、薬学部がある大学が設置されている都道府県は、薬剤師の数も全体的に多くなる傾向にあります。

都心部は薬学部が設置されている大学が多いため、薬剤師の数も必然的に多くなるのは当たり前というわけですね。 薬剤師は、基本的に薬学部で勉強をして資格をとらないと就職することができない職種ですから、学部の有無によってその都道府県の薬剤師人口もある程度予想しやすくなります。 そしてそれに伴って、年収の平均金額も変動しやすくなっています。

薬学部がある大学が存在していない都道府県は、当然薬剤師の数が少なくなってしまうため、需要が高まり、年収も高く設定されやすくなっていくのです。 より高い年収を目指したい薬剤師は、薬学部が設置されている大学が存在しない都道府県への就職を目指してみると、より効率の良い、待遇の良い就職ができるかもしれません。

地域ごとに勤務先に特色がある場合も

薬剤師の年収は、勤務先によっても異なります。

これは全国的に同じことが言えるものであり、平均年収金額でチェックしていくと、製薬会社は特に収入が多くなりやすい傾向にあります。 全国平均では、年収は400万円から800万円程度となっており、製薬会社の規模やあなたのスキル、経験年数や実績、ポジションなどによってさらに高額になるケースもあり得ます。

製薬会社に次いで、平均収入が多くなりやすいのはドラッグストアで、約400万円から650万円が平均年収となっています。 次いで調剤薬局や病院と続いていきますが、この間はあまり差がないことが多いですね。

地域によって、製薬会社の数が多いところもあれば、ドラッグストアの数が多いところもあります。 都道府県によって、薬剤師の勤務先の展開の規模が異なっているため、地域ごとの特色も反映した上で職場を選ぶようにするのが良いでしょう。 同じタイプの職場であっても、地域によって仕事内容や年収が異なるケースは珍しくありません。

まとめ〜地域によって薬剤師の年収は異なる?

1.薬剤師の数と地域の需要によって年収差が出る
薬剤師の平均年収が最も多いのは、最新ランキングだと静岡県となっています。 薬剤師の需要が高い地域ほど年収は高くなりやすく、全国平均と比較しても100万円ほどの差が出ています。
2. 年収は都心部より地方の方が高い傾向にある
都心部よりも地方の方が薬剤師の年収は高額になりやすくなっています。 その理由はいくつかありますが、地方の方が薬剤師の需要が高く、かつ薬剤師の絶対数が少ないため、給与が高く設定されやすいというのが大きな要因と言えるでしょう。
3.薬学部がない都道府県は年収が高くなりやすい
薬学部がない都道府県は、薬剤師の数も少なくなりやすいです。 そのため、薬剤師の需要も高いため、年収の平均額も高い傾向にあります。 高収入を目指したい薬剤師は、薬学部がない都道府県への就職を目指す方法があるというわけです。
4.地域ごとに勤務先に特色がある場合も
薬剤師の年収は、勤務先の業種によっても異なります。 製薬会社は平均年収が高くなりやすいですが、地域によっては数が少ないところもあります。 地域ごとの特色を意識した勤務先選びが重要になってくるでしょう。

ファルマラボ編集部

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記事掲載日: 2016/07/05

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