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  • 公開日:2023.08.16

【2023年6月から】アラミストのジェネリック医薬品「フルチカゾンフランカルボン酸エステル点鼻液」が登場!効能効果、使い方は?

【2023年6月から】アラミストのジェネリック医薬品「フルチカゾンフランカルボン酸エステル点鼻液」が登場!効能効果、使い方は?

アラミストは鼻炎の患者さまに対して処方される頻度の高い、代表的な鼻噴霧ステロイド薬です。

一般的には、季節性アレルギー性鼻炎(花粉症)の治療薬として処方されるため、花粉が飛散する時期に合わせて長期で処方される方も少なくありません。

アラミストは先発医薬品のため、薬価が高く設定されており、患者さまの経済的負担となるデメリットがありました。しかし、2023年6月からジェネリック医薬品が販売されることとなり、これまで以上に患者さまが継続して使いやすくなりました。

この記事では、アラミストの後発品として発売されたフルチカゾンフランカルボン酸エステル点鼻液の使い方や効能効果を解説します。

フルチカゾンフランカルボン酸エステル点鼻液とは

フルチカゾンフランカルボン酸エステルはアラミストの主成分であり、鼻腔内に噴霧して用いるステロイド薬です。2023年6月にアラミストの後発医薬品として、フルチカゾンフランカルボン酸エステル点鼻液が薬価収載されました。

まずは、フルチカゾンフランカルボン酸エステル点鼻液の効果・効能、副作用について見ていきましょう。

効果・効能

適応症はアレルギー性鼻炎で、くしゃみや鼻水、鼻づまりなどの症状を改善します。花粉症に対しても使用されることの多い点鼻液です。

副作用

鼻への局所的な副作用としては鼻出血や鼻刺激感、鼻疼痛、鼻乾燥感などがあげられますが、基本的には使用を中止すると改善します。

そのほかの副作用としては、血中コルチゾールの減少や白血球数の増加、眼圧上昇、頭痛、睡眠障害などがあります。

点鼻液は局所性に作用する薬であるため、ステロイド内服薬のように全身性の副作用が生じるリスクは極めて少ないです。

発生頻度は非常にまれですが、重篤な副作用としてはアナフィラキシー反応があげられます。

使用後に呼吸困難や、ほてり、蕁麻疹などがあらわれた場合は使用を中止し、すみやかに医療機関を受診して適切な処置を受けましょう。

フルチカゾンフランカルボン酸エステル点鼻液の使い方

フルチカゾンフランカルボン酸エステル点鼻液の使い方

フルチカゾンフランカルボン酸エステル点鼻液の使い方は、次の通りです。

<使用方法>

  • 成人:各鼻腔に2噴霧を1日1回投与する
  • 小児(15歳未満):各鼻腔に1噴霧を1日1回投与する
  •  

    フルチカゾンフランカルボン酸エステルは1日1回の噴霧で効果が得られるため、利便性が高いことが特徴です。

    効果を実感するためには継続的な使用が大切なので、医師に指示された期間は毎日するようにしましょう。

    フルチカゾンフランカルボン酸エステル点鼻液の噴霧器(デバイス)には、横押し型と縦押し型があります。

    ここでは各噴霧器ごとの使用方法を説明します。噴霧器によって噴霧方法や空打ちの回数が異なるため、覚えておきましょう。

    横押し型

    横押し型は、先発品の「アラミスト」と同じ噴霧器です。

    レバーが横側についており、片手で持って握るような形で4本の指でレバーを押すと、霧状の薬効成分が噴霧されます。

    人間工学に基づいた押しやすい構造になっているため、力の弱い子どもや高齢の方でも快適に使用できるでしょう。

    よく振る

    開封後に初めて使う際は、キャップをしたまましっかり上下に振りましょう。

    中身の懸濁液には粘性があるので、正しく噴霧するには、よく振ることでサラサラの液体に変える必要があります。

    空打ちする

    初回使用時には、少なくとも6回の空打ちを忘れないようにしましょう。

    キャップを外したら噴霧口を顔から離して立てて持ち、空打ちして液が完全に霧状になったら準備完了です。

    縦押し型

    次に、縦押し型の使用方法について説明します。

    片手の人差し指と中指で噴霧器のノズルをつまんで下へ押しこむと、ノズルの先端から霧状の薬効成分が噴霧されます。

    よく振る

    噴霧器のキャップをした状態で上下によく振りましょう。粘性のある懸濁液がサラサラになって噴霧できる状態になります。

    空打ちする

    初回使用時のみ、空打ちを10回程度行います。

    噴霧器を立てた状態で持って空打ちし、液が完全に霧状になったら準備完了です。

    フルチカゾンフランカルボン酸エステル点鼻液の種類

    フルチカゾンフランカルボン酸エステル点鼻液は2023年6月現在、5つの会社から発売されています。ここでは、それぞれの使用方法や噴霧器、薬価について解説します。

    <フルチカゾンフランカルボン酸エステル点鼻液の種類ごとの用量、噴霧器、薬価>

    製造販売元 噴霧器 薬価 ※23年8月16日現在
    武田テバファーマ株式会社 横押し型(先発品と同じデバイス) 56噴霧用:628.2円/120噴霧用:1,281.9円
    キョーリンリメディオ株式会社 縦押し型 56噴霧用:572.00円/120噴霧用:1,225.70円
    高田製薬株式会社
    東和薬品株式会社
    日東メディック株式会社

    用量はすべて、27.5µg(56噴霧用)と27.5µg(120噴霧用)の2種類です。

    噴霧器は、武田テバファーマ株式会社から販売されているもののみが横押し型です。

    武田テバファーマ株式会社は、アラミストを製造販売しているグラクソ・スミスクライン株式会社より、AG(オーソライズドジェネリック)※の発売許諾を得ており、同社の後発品はアラミストと同じ噴霧デバイスを採用しています。

     

    <アラミストの薬価> ※23年8月16日現在

    アラミスト点鼻液27.5μg56噴霧用:1555円

    アラミスト点鼻液27.5μg120噴霧用:3268.4円

     

    先発品のアラミストは高価な薬でしたが、ジェネリック医薬品が出てきたことでこれまで以上に患者さまが継続して使いやすくなるでしょう。

    ※AG(オーソライズドジェネリック):原薬や添加物、製造方法などが先発品とすべて同一なものとして承認を得ているジェネリック医薬品

    使用上の注意

    鼻粘膜にしっかり噴霧できるように、鼻をかんでから点鼻液を使用します。使用後は、噴霧器(デバイス)の先端をティッシュで拭き、キャップをして保管しましょう。

    副鼻腔炎(蓄膿症)に使用すると悪化させる恐れがあるため、細菌感染の疑いがある場合は注意が必要です。

    フルチカゾンフランカルボン酸エステル点鼻液に関するよくある質問

    フルチカゾンフランカルボン酸エステル点鼻液に関するよくある質問

    ここでは、フルチカゾンフランカルボン酸エステル点鼻液の使用に関する質問への回答を紹介します。患者さまへの服薬指導の際にぜひ役立ててみてください。

    フルチカゾンフランカルボン酸エステル点鼻液を使いすぎると危ないの?

    通常は1日1回の使用とされていますが、1日2回分の量を2週間連続投与しても安全性に問題はなかったという報告があります。

    (GSK『アラミストのQ&A』より)

    ただし、1日1回で十分な効果が得られる薬なので、主治医の指示通りに正しく使用するように指導しましょう。

    フルチカゾンフランカルボン酸エステル点鼻液は薬局で購入できるの?

    フルチカゾンフランカルボン酸エステルが配合された市販薬はありません。そのため、使用したい場合は医療機関を受診して処方せんをもらう必要があります。

    ただし、市販薬でもステロイド系の成分が配合されたもので、鼻水・鼻づまりなどに効果がある点鼻液は存在します。

    例としては、ナザールαAR0.1%(ベクロメタゾンプロピオン酸エステル)や、パブロン鼻炎アタックJL(ベクロメタゾンプロピオン酸エステル)などがあげられます。

    ▼参考資料はコチラ
    アラミストのQ&A|GSK

    アラミストのジェネリック医薬品について、正しく案内できるようにしましょう

    フルチカゾンフランカルボン酸エステル点鼻液は「アラミスト」のジェネリック医薬品です。

    先発品のアラミストと比べると薬価が半分以下になるため、フルチカゾンフランカルボン酸エステル点鼻液の処方頻度は高まっていくでしょう。

    フルチカゾンフランカルボン酸エステル点鼻液の使用方法や使用上の注意について理解し、患者さまに正しく指導できるようにしましょう。

    青島 周一さんの写真

      監修者:青島 周一(あおしま・しゅういち)さん

    2004年城西大学薬学部卒業。保険薬局勤務を経て2012年より医療法人社団徳仁会中野病院(栃木県栃木市)勤務。(特定非営利活動法人アヘッドマップ)共同代表。

    主な著書に『OTC医薬品どんなふうに販売したらイイですか?(金芳堂)』『医学論文を読んで活用するための10講義(中外医学社)』『薬の現象学:存在・認識・情動・生活をめぐる薬学との接点(丸善出版)』

    記事掲載日: 2023/08/16

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