ファルマスタッフ薬学生
  • 公開日:2021.05.31

【薬学部必見】就活における自己分析の目的と方法を徹底解説

【薬学部必見】就活における自己分析の目的と方法を徹底解説

就職活動において最も重要といわれる「自己分析」。過去の経験や出来事を振り返ることで、自分の強み・弱みを把握し、適性に合った仕事選びの「軸」を明確化する重要な方法です。簡単に「自己分析」といってもその方法は様々あり、どの方法を行えばよいか悩む方もいらっしゃるでしょう。

そこで今回は、就職活動に活かせる「自己分析」の目的と方法、さらに「モチベーショングラフの作成」や「他己分析」などについても詳しく解説していきます。

就活に必要な自己分析!その目的とは

自己分析イラスト

はじめての就職活動。成功させるためにはいろいろな事前準備が必要となってきます。なかでも「自己分析」が重要だといわれますがそれはなぜでしょうか?

ここでは「自己分析」の本来の目的について具体的に解説していきます。

就活における「軸」をつくるため

就活における「軸」とは、業種や企業を選ぶ際の「指針」となるものです。

自分が育ってきた環境やこれまでの経験から、活躍できる分野は何か?どんな環境で働きたいか?大切にしたい価値観は何か?を考えたとき、自身にとって目指すべきものがみえはじめます。さらに条件を絞って指標を決めることで自分がどこに向かえばよいのかがわかるようになるでしょう。つまり、これが就活の「軸」。

自分のやりたいことや適性に合った企業を選択することは、自身のやりがいにもなりますし、就職後のミスマッチを防ぐことにもつながるでしょう。

自分の適性を理解し自己PRに役立てる

就職活動において、企業の採用担当者はあなたのことをほとんど知りません。そのため限られた時間、限られた範囲で自身のことをしっかり伝える必要があります

・「弊社を選んだ理由は?(志望動機)」
・「あなたの強みは何ですか?」

上の2つの質問は、自己分析ができていないとありきたりな内容になってしまい、他の志望者に差をつけることができません。新卒で即戦力を求められることはほとんどなく、人間性や資質で判断されることが多いので、就活においては自分をどうアピールするかがとても重要になってくるのです。

自分の強みや弱みを伝えるときには具体的な過去のエピソードを交えて、自分がそれに対してどう感じているのかなどを伝えるようにするとよいでしょう。また、志望動機は「社風にひかれた」などの一般的なものではなく、自分の適性が企業の特徴とどう一致して、どのように活動できると感じたのかを伝えると、採用側に深く印象づけることができます。 ここで大切なのは、自分のことを上手く言葉で表現できるかどうかです。決して大きなことを成し遂げている立派な人物を印象づける必要はありません。何ができて何ができないのか、事の大小ではなく自己をしっかりと分析し、客観的に言葉で言い表すことが大切になります。

また、自分の考えや性格を理解して採用側にうまく伝えることが自己分析の目的ですが、自分を知ることは就職だけでなく、今後あらゆるところで関わってきます。自分にとって最良の決断をするために上手に活用していきましょう

おすすめの自己分析方法

「自己分析」には様々な方法があります。ここでは効果的な方法をいくつか取りあげてみましょう。

自分史の作成

幼児から小・中・高と時系列に沿って、思い出に残っている出来事や経験、嬉しかったこと、悲しかったことなど詳細に記してみましょう。ポイントは、どんなことでも思いついたものはすべて書き出すこと。細かく思い出せないときは以下のことを参考にしてみましょう。

幼児期~小学校
・出身地、育った環境について
・子供のころのエピソードについて
・習い事、スポーツ、クラブ活動について
・塾や中学受験について
・友達との思い出について

中学~高校
・勉強について
・部活動について
・交友関係について
・恋愛について
・思春期の悩みについて
・体育祭や文化祭などの学校行事について
・趣味や好きだったものについて

大学
・勉強について
・アルバイトについて
・恋愛や交友関係について
・好き(嫌い)だった講義について
・実務実習やインターンについて

経験を書き終えたら「なぜ」を大事にしながらその経験が自分にどういう影響を与えたのかを深掘りしていきます。

例 「○○部に入部した」→「なぜ○○部に入部したの?」→「○○が好きだから」→「なぜ○○が好きなの?」→「チームワークを大切にするスポーツだから」

経験について掘り下げていくと、自分では気づかなかった価値観がみえてきます。また、なんとなく分かってはいたけれど、言葉や文章にできない潜在的な感情が現れてくることもあるでしょう。ポイントとしては、1つの出来事に対して、10回ぐらい『なぜ』を繰り返し、細かい気持ちまで書き出していくことです。

経験の中でも、掘り下げやすいものや掘り下げにくいものがあります。比較的掘り下げやすい経験は自身にとって心に残っているもの。面接の際にはそのエピソードを交えて、現在の自分はどのようなことでやりがいを感じ、どのようなことが弱みなのか自己PRを作成しましょう。

モチベーショングラフの作成

「モチベーショングラフ」とは、幼少期から今までの状況下でどんな時にモチベーションが上がるのか原因を明らかにし、価値観や特徴を理解する自己分析方法です。 自分史のアプロ―チと似ていますが、より感情にフォーカスしながら自分の資質や適性を理解していくといった特徴があります。

モチベーショングラフ

【モチベーショングラフの作成手順】

1.二つの軸を書く(横軸:時間のながれ 縦軸:モチベーションの上下)

2.年齢ごとに起きた出来事とモチベーションの上下を書く

3.当時の状況を詳しく思い出す

4.その時の気持ちや思考を振り返る

5.そこからわかる自分の価値観や資質を明確化する

モチベーショングラフを用いて自分の資質や適性を明確化し、志望先の仕事内容やカルチャーに当てはめてみることで、どのような企業を選択していくべきかが分かりやすくなります。自分の強みや弱みを十分に理解し、自己PRに役立てていきましょう。

他己分析「ジョハリの窓」

自分の資質や適性を明確にするには、主観的な自己分析だけではなく、客観的に自分を知ることも大切です。

そこでおすすめしたいのは「ジョハリの窓」。「ジョハリの窓」とは自身と他者の認識のズレを理解する他己分析ツールです。

自分の性格は自分自身が一番知っていると考えている方もいますが、実はそうとは言い切れません。主観的な観点だけでは見えない部分も多く、他者から見た自分を知ることで深い自己理解ができるようになるのです。就活だけではなく人間関係全般やコミュニケーションに役立てる目的で取り入れられることも多く、企業の社員研修など様々なところで活用されています。

「ジョハリの窓」には以下のように4つの領域があり、左上から①「開放の窓」、右上②「盲点の窓」、左下③「秘密の窓」、右下④「未知の窓」に分類されています。

① 「開放の窓」 ② 「盲点の窓」
③ 「秘密の窓」 ④ 「未知の窓」
①「開放の窓」:自分は知っていて、他者も知っている。(自分と他者の認識が一致しており、お互いが情報共有している情報)

②「盲点の窓」:自分は知らなくて、他者は知っている。(自分が気づいていない行動などを通して、他者が自分のことを推察している部分。この領域に気づくことで自分への理解度があがる)

③「秘密の窓」:自分は知っていて、他者は知らない。(公にしている情報に対するプライベートな自分の部分。この部分は他者からは見えないため、誤認識の原因になることがある)

④「未知の窓」:自分は知らなくて、他者も知らない。(この領域には、自分も他者も気づいていない潜在能力が秘められていることが多い)

自分を含めた数人で、それぞれの窓に沿って記入した内容をディスカッションし、自分が思っている自分、他者が思っている自分についての違いを理解しましょう。自分では気づいていない長所や短所などがみつかるかもしれません。 分析した結果は、就活での自己PRに活かしましょう。自分の伸ばしていくべき才能をみつけられるといいですね。

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まとめ

今回は、薬学部の就活における自己分析の方法についてご紹介しました。

就職活動を計画的に進めていくためにも、自己分析は早めに行うことが大切です。また、インターンシップや就活を行っていくなかで疑問や不安があれば繰り返し行ってみるとよいでしょう。自分の適性を知り、就職活動の軸や方針を決めていくことが成功につながります。勉強と就活の両立は簡単なことではありませんが、焦らず一歩一歩進んでいきましょう。

ファルマラボ編集部

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記事掲載日: 2021/05/31