お役立ち情報
  • 公開日:2016.08.13

安全に薬を提供するために必要な「フィジカルアセスメント」とは?

薬剤師がお薬を安全に提供するためのフィジカルアセスメントが広まっています。フィジカルアセスメントのメリット・注意点・心構えを確認してみましょう。

視診・聴診・触診を通して体調を確認する

フィジカルアセスメントとは、視診・聴診・触診などを通して患者さまの状態を確かめることです。 チーム医療の一員である薬剤師に必要な行為として認められ、副作用防止のために広まりました。 お薬が合っているかを確かめて、薬物療法をスムーズに進める意味合いもあります。

フィジカルアセスメントを行うことで、医師の負担軽減・チーム医療の効率化・効果的な服薬指導などが実現します。 自分自身で患者さまの状態を確かめてトラブルサインに目をこらすことで、お薬の影響で生じた変化に敏感になり、安心な医療にも貢献します。

チームで行うケアが主流になるに連れて、フィジカルアセスメントの重要度があがっています。 今後ますます広まっていく、薬剤師に欠かせないスキルです。

チームの一員として主体的なケアをしよう

患者さまの異変に気付いたときには、看護師や医師に相談します。

血圧や脈拍などの具体的な数値を交えつつ、どのようなリスクが懸念されるか説明しましょう。 お薬を変えることで対応できると考えるようなら、新しい処方の提案を加えるのも一案です。

重篤な副作用が出ている時こそフィジカルアセスメントの効果を発揮する場面で、素早い連携により最悪の状況を回避します。 医療行為そのものを提供するのは医師だとしても、患者さまをより良い方向に導くチームの一員として、主体的にケアに関わる姿勢が重要です。

ある程度まで踏み込んだ提案ができるようになるため、チームの中での立ち位置が確立され、メンバーとの信頼関係が築かれます。 一定の仕事を任されることで薬のプロとしての自覚ができ、医療現場で働く者としての精神的成長を後押しします。 お薬のプロとしての誇りを持ち、役割を全うすべく働きましょう

フィジカルアセスメント実践時の注意点

フィジカルアセスメントを行うにあたり、インフォームドコンセントを徹底します。

インフォームドコンセントとは、治療方針を患者さまに説明して納得してもらったうえでケアを進めることです。 具体的には以下のような内容を事前に伝えて、患者さまの理解を促します。

  1. 自分は薬剤師である
  2. 薬剤師のフィジカルアセスメントを病院が許可している
  3. 患者さまの薬物治療を進めるうえでメリットが大きい
  4. 研修を受けて十分な技能を持っている

患者さまの理解を求めると同時に、薬剤師自身の意識も確認させます。 自分にできるのは薬剤管理に必要なフィジカルアセスメントであり、医療行為に抵触する行為は慎むべきことは再認識してください。

医師法・個人情報保護法に反する行為をすると、薬剤師業界全体の信用失墜を招きます。 一人ひとりの正しい意識によってこそ、より良い医療が実現すると、心に留めておきましょう。

6年制薬学部のカリキュラムには採用されている

6年制薬学部のカリキュラムには、フィジカルアセスメントを意識した実習が入っています。 これから新卒で入ってくる薬剤師の多くは、基礎的なスキルを持っているということです。

同じ土俵に立ったとき、現役薬剤師が不利となるケースもあるでしょう。

先輩として指導する立場にある場合は、自主的にフォローアップしていく必要があります。 卒業大学に既卒者向けセミナーがあれば、折を見て参加しましょう。 地域の薬剤師会や職場で、必要な教育を提供してくれることもあります

基本的なバイタルサインの読み方・計測機器の使い方を知っておくと、あらゆる場面で重宝します。 医師や看護師の仕事に対する理解を深める意味もあるため、意欲的に学びましょう。

フィジカルアセスメントは、薬剤師と患者さまとの関係を深める重要な役割を果たします。 必要なスキルを貪欲に学び、より信頼される薬剤師を目指しましょう。

まとめ〜安全に薬を提供するために必要な「フィジカルアセスメント」とは?

1.視診・聴診・触診を通して体調を確認する
フィジカルアセスメントとは、視診・聴診・触診などを通して患者さまの状態を確かめる手法です。 副作用防止・薬物療法の円滑化のために広まった概念で、今後ますます重要性が高まるものと考えられます。
2.チームの一員として主体的なケアをしよう
フィジカルアセスメントでは、薬剤師の積極的なケア関与が求められます。 医療行為そのものを提供するのは医師だとしても、患者さまをより良い方向に導くチームの一員として、主体的にケアする姿勢を持ちましょう。
3.フィジカルアセスメント実践時の注意点
フィジカルアセスメント実践に当たっては、インフォームドコンセントを徹底します。 必要な情報を患者さまに提供し、理解を得たうえでケアしましょう。 薬剤師も自身の役割を認識し、正確な意識のもとで行動します。
4.6年制薬学部のカリキュラムには採用されている
6年制薬学部のカリキュラムには、フィジカルアセスメントを意識した実習が含まれています。 これから新卒で入ってくる薬剤師の多くは、基礎的なスキルを持っているということです。 現役薬剤師の場合は、セミナーや研修を通して自ら学ぶ必要があります。

ファルマラボ編集部

「業界ニュース」「薬剤師QUIZ」 「全国の薬局紹介」 「転職成功のノウハウ」「薬剤師あるあるマンガ」「管理栄養士監修レシピ」など多様な情報を発信することで、薬剤師・薬学生を応援しております。ぜひ、定期的にチェックして、情報収集にお役立てください。

記事掲載日: 2016/08/13

あわせて読まれている記事