ウプトラビ錠0.8mg(一般名:セレキシパグ)
ここがポイント!
- ・2歳以上(かつ体重9kg以上)の患者さまが服⽤可能な肺動脈性肺⾼⾎圧症治療薬
- ・0.8mgが2026年5⽉に発売(他に0.2mg、0.4mg、⼩児⽤0.05mg錠あり)
- ・成⼈には1⽇2回⾷後に経⼝投与で、最⾼⽤量は1.6mg/回まで
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Q |
何のお薬?処方目的は? |
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A |
適応症は「肺動脈性肺高血圧症(PAH)、外科的治療不適応または外科的治療後に残存・再発した慢性血栓塞栓性肺高血圧症(CTEPH)」です。 PAHもCTEPHも「難病」に指定されています。PAHは原因不明で、肺の血管が狭くなったり固くなることで心臓から肺へ血液を送る「肺動脈」の圧力が上昇します。 令和5年度末での患者数は5,000名弱、70歳以上の患者さまが多数を占め、60歳未満では女性患者さま数が多い疾患です。 CTEPHは血栓によって肺動脈が詰まり、その圧力が上昇する疾患です。どちらも「体動時の息切れ」や「疲労感」が症状として出現します。 肺動脈を含めた種々の血管にはプロスタサイクリン受容体(IP受容体)が存在し、プロスタサイクリン(PGI2)等のIP受容体アゴニストが結合することで血管を広げ、血流量を増加させます。 しかしPGI2などのプロスタノイドは、生体内ですぐに代謝されやすいことが課題でした。 セレキシパグは経口可能な非プロスタノイドであり、しかも血中濃度を維持させる製剤工夫が施されているため、持続的な肺血管の拡張と肺血管抵抗の低下が肺動脈の血圧降下につながり、症状を緩和させます。 |
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Q |
用法・用量は?使用上の注意点は? |
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A |
通常、成人にはセレキシパグとして1回0.2mgを1日2回食後に経口投与します(初期投与量)。 ここから忍容性を確認しながら7日以上の間隔で1回量として0.2mgずつ増量を行い、維持用量を決定します。最高投与量は1回1.6mgです。 小児や2歳以上の幼児PAH患者さまへの投与は、体重によって開始用量と増量幅、最高用量が決まっています。 |
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Q |
投与禁忌は?副作用は?服薬指導のポイントは? |
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A |
投与禁忌は「本剤の成分に過敏症の既往歴のある患者」「重度の肝障害患者」「肺静脈閉塞性疾患を有する肺高血圧症の患者」です。併用禁忌の薬剤に関する記載はありません。(※併用注意に関する記載あり) 中等度の肝障害患者(小児・成人共に)には、1日1回に減量して投与を開始し、投与間隔や増量間隔の延長、最高用量の減量を考慮する必要があります。 本剤は主にCYP2C8で代謝されるため、CYP2C8阻害作用を有する薬剤(クロピトグレルやデフェラシロクス等)を服用している人も服用回数を1日1回に減らして開始します。 発現頻度の高い副作用として頭痛(58.3%)、下痢(37.9%)、めまいなどがあり、治療開始初期に多く出現すると報告されています。小児では嘔吐も多く認められています。 その他重大な副作用として過度な低血圧、鼻出血や網膜出血、甲状腺機能異常が報告されています。 副作用が辛いからといって自己調節を行うとかえって副作用を悪化させたり、症状の悪化を招くことが報告されていますので、頭痛やめまいなどの副作用が生じた際はすぐに薬剤師や医師に相談するよう伝えます。 もし飲み忘れた場合は、2回分を一度に服用させないようにし、気が付いたときにすぐ1回分を服用するよう伝えます。 ただし次の使用時間が間近の場合は1回飛ばして、次の時間に1回分を服用するよう指導します。 (2026年6月15日作成) |
※医薬品情報は掲載日時点の情報となります
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