服薬指導に活かす医薬品情報

ブイタマークリーム1%(一般名:タピナロフ)

ここがポイント!

  • ・アトピー性皮膚炎(12歳以上)と尋常性乾癬の両方に適応を持つ
  • ・世界初の芳香族炭化水素受容体(AhR)調節薬
  • ・非ステロイド性の外用剤で、皮膚の炎症抑制と、皮膚バリア機能の改善が期待できる

Q

何のお薬?

A

効能・効果は「アトピー性皮膚炎、尋常性乾癬」で、白色の、O/W(水中油型)のクリーム剤です。

用法・用量は「1日1回、適量を患部に塗布する」です。

アトピー性皮膚炎の場合は成人及び12歳以上の小児に、尋常性乾癬の場合は成人に使用します。(※他剤との配合変化に関するデータはありません。)

本剤は非ステロイド性の外用剤で、低分子の芳香族炭化水素受容体調節薬(therapeutic AhR modulating agent:TAMA)です。

本剤は、リガンド依存性転写因子であるAhRを活性化することで炎症性サイトカイン(IL-4、IL-17A等)の産生を抑制し、皮膚の炎症を抑えることが示唆されています。

また、フィラグリン等の皮膚バリア機能関連蛋白質の発現を誘導することで、アトピー性皮膚炎における皮膚バリア機能の改善も示唆されています。

主な副作用は、適用部位毛包炎(17.0%)、接触皮膚炎(8.9%)、適用部位ざ瘡(7.6%)、頭痛(7.5%)、適用部位刺激感(2.1%)等です。

なお、適応症の1つである尋常性乾癬について、日本国内における正規の治療ガイドラインは存在していませんが、日本皮膚科学会より、「膿疱性乾癬(汎発型)診療ガイドライン2014年度版」「乾癬における生物学的製剤の使用ガイダンス(2022年版)」「乾癬におけるヤヌスキナーゼ(JAK)阻害内服薬(JAK1阻害薬とTYK2阻害薬)の使用ガイダンス」が発表されています。


Q

アトピー性皮膚炎の薬物治療について

A

「アトピー性皮膚炎診療ガイドライン2024」が2024年10月、約3年ぶりに改訂され、近年登場した新薬が盛り込まれました。(※1)

今回ガイドラインへ追加されたのは、寛解導入療法で用いる外用薬として


・ホスホジエステラーゼ(PDE)4阻害薬のジファミラスト(モイゼルト)
・中等症以上の難治状態(※2)で用いる薬剤として抗IL-31受容体抗体のネモリズマブ(ミチーガ:注射薬)
・抗IL-13受容体抗体のトラロキヌマブ(アドトラーザ:注射薬)
・ヤヌスキナーゼ(JAK)阻害薬のウパダシチニブ(リンヴォック:経口薬)
・アブロシチニブ(サイバインコ:経口薬)


の計5剤です。

これらの5剤はいずれもガイドライン上、推奨度1(強い推奨)、エビデンスレベルA(結果はほぼ確実であり、今後研究が新しく行われても結果が大きく変化する可能性は少ない)で使用が推奨されています。


(※1)タピナロフ(ブイタマー)は、「アトピー性皮膚炎診療ガイドライン2024」での位置づけはまだ示されていません。

(※2)外用療法や患者教育、診断・重症度の見直しによっても寛解導入に至らなかった状態。


Q

塗り方のポイントは?

A

本剤は、すり込まず、患部にやさしく伸ばすように塗布します。

塗布直後はクリームが白く皮膚上に残ることがありますが、時間が経つと消えるためすり込まないようにします。

ティッシュが皮膚につく、または、皮膚がてかる程度が、薬の効果を発揮できると塗り方です。

本剤は1FTU(人差し指の第一関節分)で手のひら約2枚分の面積に塗布できます。

(2026年3月20日作成)


掲載日: 2026/07/23
※医薬品情報は掲載日時点の情報となります

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