服薬指導に活かす医薬品情報

ナルティークOD錠75mg(一般名:リメゲパント)

ここがポイント!

  • ・日本で承認された初のゲパント系薬剤で、CGRP受容体拮抗作用を有する経口薬
  • ・片頭痛発作には1回1錠、発作予防には1回1錠の隔日投与(水なし服用を推奨)
  • ・トリプタン系薬剤やNSAIDsとの併用も可能

Q

どういうお薬?

A

「片頭痛発作の急性期治療と片頭痛発作の発症抑制」の適応を有する飲み薬(ミントフレーバーを含有した口腔内崩壊錠)です。

2021年カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)経路を標的とした片頭痛予防薬(エレヌマブ皮下注など)が発売されましたが、リメゲパントは経口投与が可能な小分子CGRP受容体拮抗薬として片頭痛の急性期治療発症予防の両方で有効性を示し、心血管系への影響が少なく、薬剤使用過多による頭痛を誘発しにくいなど新たな治療選択肢として期待されています。

用法用量は急性期治療が「75㎎1錠を片頭痛発作時に頓服」、発症予防には「75㎎1錠を隔日投与」で、1日の総投与量は75㎎を超えないこととなっています。

副作用は主に便秘や悪心でどちらも1.0%前後の頻度です。

リメゲパントはCGRP受容体に対するCGRPの結合を濃度依存的に阻害し、硬膜血管の拡張阻害や神経原性炎症の抑制およびCGRPを介した痛みのシグナル伝達を遮断することで片頭痛症状を軽減します。

CGRP関連抗体薬(注射) ゲパント系薬剤(飲み薬)
目的 予防療法のみ 急性期治療と予防療法
投与方法 皮下注射(月1回or3カ⽉に1回) 経口投与(急性期治療:頓服/予防療法:隔日定期服用)
半減期 33.6日間(フレマネズマブ225㎎) 11時間(リメゲパント)
代表的な薬 アジョビ(フレマネズマブ)など ナルティーク(リメゲパント)

Q

使用上の注意は?

A

急性期治療では「前兆のない片頭痛」あるいは「前兆のある片頭痛」と診断された患者さまのみが対象です。

一方で、予防療法は「月に複数回以上の発症する患者さま」または「慢性片頭痛の患者さま」、さらに「最新ガイドラインに則った治療を行っても日常生活に支障をきたしている患者さま」に限られています。

海外・国内のいずれの臨床試験も18歳以上を対象としているため、添付文書での使用対象は成人のみです。

また、本剤には併用禁忌の薬剤はありません。

しかしCYP3A4により代謝されるため、強いCYP3A4阻害剤(例:イトラコナゾール、クラリスロマイシン)との併用により血中濃度が上昇するおそれがあり「併用を避けることが望ましい」とされています。

トリプタン系薬剤やNSAIDsとの併用投与も可能であり、CGRP関連抗体薬(注射)による予防療法を継続中の患者さまへのリメゲパントの急性期治療(頓服)も問題ありません。(※2026年11月末までは1回14日分の処方が限度です。)


Q

服薬指導上の注意は?

  A

急性期治療時には、片頭痛発作を自覚してから1日1回1錠を頓服するように指導します。同日中の追加服用は認められていません。

他の治療法(治療薬)の追加については医師の指示が必要であり、予防療法では2日に1回決まった時間に服用するように指導します。

すでにその日に予防目的で服用済みで片頭痛発作が発現した場合、急性期治療のための追加投与はできません。

また、予防目的で服用する前の急性期治療の場合は頓服服用できますが、予防療法として追加で服用することはできません。

翌日以降、予定通りに予防療法を継続してください。

なお、予防療法の服用日以外に片頭痛発作が発現した場合は、急性期治療として服用してかまいません。その場合も、翌日以降は通常通り隔日で服用します。

また、本剤は性質上柔らかく割れやすいため、裏面のシートをきちんと剥がしてから取り出すように指導します。

万が一、取り出す際に錠剤が割れた場合は、1錠分すべてを服用してもらいましょう。

本剤は吸湿性がありますので、使用直前に乾いた指で取り出します。

なお、本剤は水で服用した場合のデータがないため、舌の上か舌下で、唾液での水なし服用を指導します。

食事の影響に関して、低脂肪食摂取後は空腹時と比較してリメゲパントのCmaxは36%、AUCは28%低下したと添付文書に記載されています。

(2026年2月20日作成)


掲載日: 2026/08/17
※医薬品情報は掲載日時点の情報となります

\登録無料!簡単約1分/

ファルマラボ会員特典

  1. 薬剤師の業務に役立つ資料や動画が見放題!
  2. 会員限定セミナーへの参加
  3. 資料・セミナー・コラムなど最新リリース情報をお知らせ