業界動向
  • 公開日:2025.08.28

【2025年最新】大手ドラッグストアの売上高と店舗数ランキングを解説

【2025年最新】大手ドラッグストアの売上高と店舗数ランキングを解説

ドラッグストアへの転職を考えているのであれば、業界の動向や各企業の詳しい情報を知っておくことは重要です。しかし、薬の専門知識とは異なり、日々の業務の中で他社や業界全体の動向まで把握している人は多くないかもしれません。

今回は、2025年の大手ドラッグストアの売上高と前年からの推移、店舗数をランキング形式で紹介します。気になる企業の業界順位を把握し、企業選びの参考にしてください。

【2025年】ドラッグストア業界の動向と売上高推移

2024年!ドラッグストア業界の動向と売上推移

経済産業省の2025年1月分の資料によると、ドラッグストアの商品販売額は増加し続けており、特に調剤医薬品、食品の分野が増加しています。

ドラッグストア全体の売上高としても、2024年は前年比6.9%増と高水準の結果となりました。また、2024年の店舗数は毎年約600店舗増加していることから、ドラッグストア業界の需要の高まりが考えられます。

加えて日本チェーンドラッグストア協会の2024年度の調査からも、ドラッグストア全体の売上高は約10兆円を突破し、前年度より9.0%増えて大きく成長したことがわかります。

ドラッグストアの店舗数の増加に伴い、調剤薬局の併設に不可欠な薬剤師の需要も増加していると言えるでしょう。

▼参考資料はコチラ
【JACDS】Dgs売上高が10兆円突破‐24年度、目標1年前倒しで達成薬事日報

ドラッグストアの売上高ランキング【TOP10】

ドラッグストアの売上ランキング

ドラッグストアの売上高ランキングTOP10を、最新の通期決算情報に基づいて紹介します。

※2025年7月確認時点

※各企業の有価証券報告・企業HPを参考

1位:ウエルシアホールディングス

前年度と同様に業界トップなのが、イオングループのウエルシアホールディングスです。2025年2月決算における売上高は1兆2,850億円で、2024年2月決算の1兆2,173億円から、前期比5.6%の増収となりました。

ウエルシアホールディングスは、ウエルシア薬局を中心に、コクミンやププレひまわり、丸大サクラヰ薬局などの店舗や薬局を出店している企業です。

今期は情報システム会社である株式会社エクスチェンジを完全子会社化するなど、企業買収による事業強化も進めており、IT強化に注力しています。

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2位:マツキヨココカラ&カンパニー

マツキヨココカラ&カンパニーは、2024年に1兆225億円の売上高を上げました。2025年には、さらに1兆616億円の売上高を記録し、前期比3.8%の増収を達成しています。

マツモトキヨシグループ事業・ココカラファイングループ事業ともに化粧品の売上高の伸長を成長要因としています。

3位:コスモス薬品

コスモス薬品は2024年5月決算の9,649億円からさらに売上高を伸ばし、2025年同月の決算では1兆113億円の売上高となりました。前期比4.8%の増収です。

商品区分別では一般食品が売上高の60%以上を占めており、6.2%増の6,190億円となりました。積極的に新規出店を行い、売上高の拡大を実現しています。

4位:スギホールディングス

スギホールディングスの2025年5月決算における売上高は8,780億円となっており、2024年4月決算の7,444億円と比較して前期比17.9%の増収となり大きく売上高を伸ばしています。

ヘルス&ビューティケア関連商品、食品、日用雑貨等の販売が堅調に推移し、インバウンド需要の回復に併せて、訪日外国人向けの商品ラインナップや体制を強化したことが、好結果につながりました。また、2024年9月に連結子会社化したI&H株式会社の業績寄与もあり、大きく売上高を伸ばしています。

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5位:ツルハホールディングス

ツルハホールディングスの2025年度2月決算における売上高は8,456億円となりました。

(※2025年2月期は5月決算から2月末決算への移行に伴う短縮決算(9.5か月)であるため、2024年度との売上高や利益の単純比較は割愛)

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6位:サンドラッグ

サンドラッグの2025年度3月決算における売上高は8,018億円で、2024年の7,517億円から前期比6.7%の増収です。

サンドラッグは売上高が堅調に拡大しており、ドラッグストア事業では、店舗基盤の強化に積極的に取り組み、立地に合わせた多様な業態での出店を実施しています。このような拡大と改善により、サンドラッグの着実な成長が続いています。

7位:クスリのアオキホールディングス

クスリのアオキホールディングスは2024年の4,368億円から、2025年には5,014億円へと売上高を伸ばし、前期比14.8%の増収となりました。さらに、M&Aで首都圏や四国の食品スーパーを取得し、事業を大きく広げています。これらの積極的な店舗展開と事業拡大が売上高の伸びを支えています。

8位:クリエイトSDホールディングス

クリエイトSDホールディングスは、2024年の4,223億円から、2025年には4,570億円へと売上高を伸ばし、前期比8.2%の増収です。

業態の特徴として、地域密着型のドラッグストア事業を中心に、調剤薬局や介護関連事業を複合的に展開しています。

9位:富士薬品

富士薬品の2025年3月末売上高は3,862億円です。セイムスなどのドラッグストアを全国に展開しています。

配置薬で有名な企業でもあり、医療用医薬品販売事業や医薬品研究開発事業、医薬品製造事業も行っています。(※増収率は割愛)

10位:ナチュラルホールディングス

ナチュラルホールディングスの2025年売上高は、3,118億円です。(※増収率は割愛)

ドラッグストアの国内店舗数ランキング【TOP10】

次にドラッグストアの国内店舗数をランキング形式で10社紹介します。

※2025年7月確認時点

1位:マツキヨココカラ&カンパニー

マツキヨココカラ&カンパニーはマツモトキヨシグループとココカラファイングループの統合により、国内ドラッグストアにおいて最も店舗数の多い企業です。

2025年3月末時点の国内ドラッグストア店舗数は3,499店舗、うち調剤薬局数は1,002店舗です。

2位:ウエルシアホールディングス

ウエルシアホールディングスは全国でドラッグストアを運営しており、2025年2月期末で国内ドラッグストア店舗数は3,013店舗です。

2024年2月末時点では2,825店舗なので、188店舗増です。調剤薬局を併設する店舗数は2,282店舗あります。

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3位:ツルハホールディングス

ツルハホールディングスの2025年2月末の国内ドラッグストア店舗数は2,658店舗で、うち調剤薬局は967店舗です。

新規出店や子会社化を進めていると同時に、不採算店舗の改変も実施していますが、全体の店舗数は増加しています。

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4位:スギホールディングス

スギホールディングスは2025年2月末時点で前期末と比較して468店舗増加し、国内ドラッグストア店舗数は2,186店舗に達しました。新規出店だけでなく、I&H株式会社の子会社化による店舗取得も影響しています。

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5位:コスモス薬品

コスモス薬品は2025年5月末時点で、国内ドラッグストアを1,609店舗展開しています。

新商勢圏への店舗拡大はもちろんのこと、「安くて、近くて、便利なドラッグストア」の実現を目指し、既存店と商圏が重なるエリアにも店舗を新設しているのが特徴です。

6位:サンドラッグ

サンドラッグは2025年3月末時点で国内ドラッグストアを1,542店舗展開しています。

2025年3月末時点のサンドラッググループの店舗数は、ドラッグストア事業1,124店舗、ディスカウントストア事業418店舗です。グループ全体として90店舗の新規出店と98店舗の改装、21店舗の閉店となりました。

7位:富士薬品

富士薬品グループは2025年3月末時点で国内ドラッグストアを1,273店舗展開しています。

8位:クスリのアオキホールディングス

2025年5月末時点で、クスリのアオキホールディングスの国内ドラッグストア店舗数は1,036店舗です。そのうち664店舗が調剤薬局を併設しています。また、調剤専門薬局を6店舗展開しています。

9位:クリエイトSDホールディングス

クリエイトSDホールディングスの2025年5月末時点国内ドラッグストア店舗数は、787店舗。そのうち417店舗が調剤薬局を併設しています。調剤専門薬局も38店舗展開しています。

10位:ナチュラルホールディングス

ナチュラルホールディングスはスーパーマーケット事業をメインとしながら、ドラッグストア事業やホームセンター事業なども展開しています。2025年3月末時点で国内ドラッグストアを622店舗展開しています。

▼参考資料はコチラ
2025年2月期(第17期) 有価証券報告書|ウエルシアホールディングス株式会社
有価証券報告書-第63期(2024/05/16-2025/02/28)|株式会社ツルハホールディングス
2025年3月期 有価証券報告書|株式会社マツキヨココカラ&カンパニー
2025年5月期 決算短信〔日本基準〕(連結)|株式会社コスモス薬品
有価証券報告書-第62期(2024/04/01-2025/03/31)|株式会社サンドラッグ
有価証券報告書-第43期(2024/03/01-2025/02/28)|スギホールディングス株式会社
2025年5月期 決算短信〔日本基準〕(連結)|株式会社クスリのアオキホールディングス
2025年5月期 決算説明会資料|株式会社クリエイトSDホールディングス
2025年5月期 決算短信〔日本基準〕(連結)|株式会社クリエイトSDホールディングス
数字でみる富士薬品|株式会社富士薬品
会社概要|株式会社富士薬品
店舗数の推移|株式会社富士薬品
企業情報トップ|株式会社ナチュラルホールディングス

ドラッグストアで働く薬剤師に求められているもの

ドラッグストアで働く薬剤師に求められているものとは?

ドラッグストアに勤務する薬剤師は、店舗の売り場または併設の調剤薬局で業務にあたることが多く、店舗によっては、両方の業務を兼任する場合もあります。

どちらで働くかによって業務内容は異なりますが、調剤専門薬局と比較すると、第一類医薬品やOTC医薬品に関する相談を受ける機会が増える傾向にあります。

また、多くのドラッグストアが「かかりつけ薬局」としての機能強化を目指しているため、調剤薬局に勤務する場合、薬に関する相談だけでなく、健康相談や在宅医療への対応が求められることもあるでしょう。

ドラッグストアの営業時間に合わせ、24時間処方箋を受け付けている店舗もあることから、転職においては、勤務体制に柔軟に対応できることが強みになるかもしれません。応募前に、各店舗の特色や業態をしっかりと調べておきましょう。

自分に合ったドラッグストアを見つけよう

ドラッグストアごとの特色を知って自分に合った店舗を見つけよう

現在、ドラッグストア業界は売上を伸ばす一方で、店舗間の競争が激化しているため、各社はプライベートブランド商品の開発や製薬事業への注力、あるいは調剤事業の強化といった形で、独自の強みを打ち出す傾向にあります。

特に、薬機法や薬剤師法の規定から、調剤薬局の併設には薬剤師の確保が必須となるため、ドラッグストアにおける薬剤師の需要は今後さらに高まると予想されます。これはドラッグストアでの勤務を検討している薬剤師にとって好機といえるでしょう。

しかし、この好機を活かすには、焦らずに自身のキャリアプランと合致する企業を見つけることが重要です。

在宅医療に関する知識を深めたい、かかりつけ薬剤師として成長したいなど、自分自身のキャリアプランや目指す薬剤師像を明確にした上で、検討しているドラッグストアの今後の方針と一致しているかどうかを考えるとよいでしょう。

一人で自分に合った薬局を探すのが難しいと感じる場合は、転職コンサルタントに相談するのもおすすめです。

ファルマラボ編集部

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記事掲載日: 2025/08/28

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