- 公開日：2024.03.28
第109回薬剤師国家試験（2024年）の結果は？合格率や合格基準、難易度を解説
2024年3月19日、厚生労働省より「第109回薬剤師国家試験」の結果が発表されました。
合格されたみなさん、おめでとうございます。
今回は「第109回薬剤師国家試験」について、合格率や合格基準、難易度などを詳しく解説します。
受験者数と合格者数・合格率
第109回薬剤師国家試験の受験者数と合格者数・合格率
第109回薬剤師国家試験の結果は次の通りです。
第109回薬剤師国家試験の結果
受験者数 13,585人
合格者数 9,296人 合格率 68.43％
近年の合格者・合格率推移
| 受験者数 | 合格者数 | 合格率 | |
|---|---|---|---|
| 第105回 | 14,311人 | 9,958人 | 69.58％ |
| 第106回 | 14,031人 | 9,634人 | 68.66％ |
| 第107回 | 14,124人 | 9,607人 | 68.02％ | 第108回 | 13,915人 | 9,602人 | 69.00％ |
| 第109回 | 13,585人 | 9,296人 | 68.43％ |
今回の第109回薬剤師国家試験の合格率は68.43％であり、前回から0.57％低下しました。今回も含めて過去5年間の合格率は70％を切っています。
合格基準
第109回薬剤師国家試験の合格基準は次の通りです。
第109回薬剤師国家試験の合格基準
以下のすべての基準を満たした方が合格となりました。
近年の合格点（ボーダー）の推移（345点換算）
合格点（ボーダー）は、相対基準により設定されており毎年変動します。過去5年間は210点から235点の間で推移しています。第109回薬剤師国家試験の合格点は210点と過去5年間で最も低く、難化傾向であったと考えられます。
設置主体別合格率
第109回薬剤師国家試験の設置主体別の結果は次の通りです。
第109回薬剤師国家試験 設置主体別の結果
国立大学受験者数 613人
合格者数 514人 合格率 83.85％
公立大学受験者数 412人
合格者数 353人 合格率 85.68％
私立大学受験者数 12,558人
合格者数 8,428人 合格率 67.11％
国立、公立大学の合格率は毎年安定しています。私立大学の合格率は、大学別にみると30.95％から95.63％まで幅があり、大学によって国試に対しての考え方や取り組み方が異なっていることが推測されます。
【合格率上位大学】
| 順位 | 大学名 | 合格率 |
|---|---|---|
| 1位 | 名城大学 | 95.63％ |
| 2位 | 山陽小野田市立山口東京理科大学 | 94.06％ |
| 3位 | 金沢大学 | 93.33％ |
| 4位 | 広島大学 | 90.38％ |
| 5位 | 北海道大学 | 90.32％ |
| 6位 | 東京大学 | 89.47％ |
| 7位 | 千葉大学 | 89.36％ |
| 8位 | 名古屋市立大学 | 87.69％ |
| 9位 | 国際医療福祉大学 | 86.13％ |
| 10位 | 武蔵野大学 | 85.71％ |
合格率の上位は、名城大学（95.63％）、山陽小野田市立山口東京理科大学（94.06％）、金沢大学（93.33％）でした。
難易度・出題傾向について
難易度は、前回の第108回と比べて難化傾向であったといわれています。
代表的な8疾患からは「がん」「感染症」「高血圧症」などが出題されました。複数の科目の知識をつなげて解答を導き出す連問も増えており、科目間のつながりを意識して勉強することが重要といえます。
個別最適化医療や予防医療、多職種連携、地域連携薬局など、今後の社会で薬剤師が活躍するために必要な知識も多く問われていました。臨床現場で働くことを見据えて知識を身に着けていくことが、国試対策としても重要と考えられます。
まとめ
今回は第109回薬剤師国家試験の結果について解説しました。
合格されたみなさん、おめでとうございます。合格通知が届いたら、忘れずに薬剤師免許の申請を行い、薬剤師として働く準備を進めましょう。国試合格を目指して勉強してきたことを活かして、薬剤師として多くの方の健康を支えていくみなさんを応援しています。
ファルマスタッフでは、新卒・第二新卒生を歓迎する求人情報の掲載や、無料相談会の開催など、就職支援を行っております。就職に関する疑問、お悩みなどがありましたらお気軽にご相談ください。
これから国試合格を目指して勉強をはじめるみなさん、第109回薬剤師国家試験の出題傾向を踏まえて勉強を進めていきましょう。
ファルマスタッフ薬学生は、薬剤師に向かって頑張るみなさんを応援しています。
