お役立ち情報
  • 公開日:2016.10.03

年収から考える生活費と貯蓄額

高年収と言われる薬剤師ですが、貯蓄額と生活費の割合を考えたことはありますか。薬剤師のための年収の生活費・貯蓄額比率や分け方について見てみましょう。

年収の10~15%を貯蓄額と考えます

一般的には年収の10~15%を貯蓄額とするのが望ましいと言われていて、余った分を消費します。たとえば、年収800万円の薬剤師なら80万円が貯蓄額となり、残ったお金で生活費をまかないます。もう少し頑張って年収800万円のうち15%の120万円を貯蓄額にしたら、差し引き出てきた金額を生活費として考えます。

この数字は他の職業の給与相場も含めた一般的な考え方なので、高年収の薬剤師ならもう少し上乗せして頑張れるケースも出てくるでしょう。例えば毎年150万円を貯蓄額にまわすとしたら5年で750万円、10年で1,500万円が貯まるので、まとまった金額の資産形成もできるでしょう。

早い時期からコツコツ貯蓄を進めると貯蓄が苦ではなくなるので、貯蓄体質に近づきます。

年収から可処分所得を計算しましょう

年収の全てを貯蓄や生活費に使えるわけではありません。年収から所得税社会保険料を差し引きした手取り収入を可処分所得とみなします。ここから貯蓄額を差し引きして残ったお金が、生活費として使える分です。

毎月の生活費の中から必要経費を差し引いてもなお余ったお金は、レジャーや趣味などに使えます。長期的視点の貯蓄口座とは別に貯めて、海外旅行に行ったり家電の買い替えをしたりすることもできます。セミナーや資格取得スクールなど、スキルアップ活動に使うのも良いでしょう。友人とディナーを楽しんだり、有給消化を兼ねて温泉旅行に行ったりするのも一案です。

長期的視点で貯めなくてはいけない貯蓄額を把握しているからこそ、短いスパンで考えたとき、安心して使えるお金がはっきりします。やみくもに貯蓄だけを続けてもストレスがつのるだけなので、貯蓄額と消費のバランスをとりながら、計画的に貯めましょう。

年収アップ時に貯蓄目標を見直しましょう

年収に占めるパーセンテージで貯蓄目標を決めることになるので、年収アップしたタイミングで随時見直しをはかります。1年に1回は貯蓄目標を見直すとともに、合計でどの程度貯まったか考えてみましょう。

大きく年収アップしたタイミングなら、貯蓄額と生活費の割合を検討し直すのも良いでしょう。年収500万円の人にとっての10%と年収1,000万円の人にとっての10%は、負担の重さが変わるためです。

年収によって理想の貯蓄額が変わってくる考え方は、長期的視点で資産形成を考える王道であり、気付いたときには大きな資産ができるはずです。

同じことをずっと繰り返していくだけなので、忙しい薬剤師におすすめの貯め方と言えます。家計簿をつけたり、毎月の出費をコントロールしたりするのは、大まかな貯蓄額と生活費の区分を明確にした後のお話です。随時貯蓄目標を見直して、年収に見合うだけの貯蓄額を目指しましょう。

給与天引きで効率的に貯めていきます

毎月の貯蓄額目標がはっきりしても手元にお金があると使ってしまう薬剤師なら、給与天引き貯金がおすすめです。給与天引き貯金とは、決まった金額を強制的に天引きする貯蓄法で、生活費分だけが使える口座に振り込まれることになります。

会社としての貯蓄制度がある場合は、金額を決めて活用するのも良いでしょう。給与天引き貯金は、金融機関の金利より優遇されていることも多く、効率的に貯められます。

少し高度なテクニックを活用するなら、貯蓄分の一部を投資運用商品の積み立てにまわしましょう。金など現物資産を対象にした積み立て商品や複数投資先をバランスよく配分した投資信託なら、リスクをおさえて運用できます。今後何十年といったスパンで安定収入が見込まれる20代や30代の薬剤師なら、ハイリスクハイリターン商品を検討するのも一案です。リスク許容度と要求リターンを考慮して、ぴったりの商品を選びましょう。

まとめ~年収から考える生活費と貯蓄額

1.年収の10~15%を貯蓄額と考えます
一般的な年収と貯蓄額の比率は10%~15%と言われていて、年収が高い薬剤師ならもう少し頑張ることもできるでしょう。早いうちから貯蓄をはじめることで長い目で見たとき、大きな差となり資産ができます。
2.年収から可処分所得を計算しましょう
厳密には、可処分所得ベースで貯蓄や生活費を考えます。可処分所得からマストで貯めたい金額を差し引いて生活費を求め、月末に余ったお金は自由に使えるお金として活用できます。
3.年収アップ時に貯蓄目標を見直しましょう
年収のパーセンテージで貯蓄額を決めるので、所得レベルが変わったときには目標を建て直します。家計簿や毎月の出費コントロールは大まかな目標設定の後の話なので、貯蓄額を明確に決めるところからはじめましょう。
4.給与天引きで効率的に貯めていきます
効率的にお金を貯める方法なら、給与天引き貯蓄をおすすめします。天引きされて残ったお金だけで生活していると自然にお金が貯まっていくので、手間がかからず実践しやすい方法と言えます。

ファルマラボ編集部

「業界ニュース」「薬剤師QUIZ」 「全国の薬局紹介」 「転職成功のノウハウ」「薬剤師あるあるマンガ」「管理栄養士監修レシピ」など多様な情報を発信することで、薬剤師・薬学生を応援しております。ぜひ、定期的にチェックして、情報収集にお役立てください。

記事掲載日: 2016/10/03

あわせて読まれている記事