原発性胆汁性胆管炎に適応外処方として使用されることがある薬はどれでしょうか?

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原発性胆汁性胆管炎に適応外処方として使用されることがある薬はどれでしょうか?

    原発性胆汁性胆管炎(PBC)は、自己免疫学的機序が想定される、慢性進行性の胆汁うっ滞性肝疾患です。肝臓内の細い胆管が破壊され、胆汁の流れが滞ることで、様々な症状を引き起こします。

    治療の第一選択薬はウルソデオキシコール酸が用いられ、通常は1日600mgで処方されます。効果が表れにくい場合は、1日900mgまで増量することも少なくありません。

    また肝機能の検査値が改善しない場合、適応外ではありますが、べザフィブラート(通常1日400mg)を併用することがあります。

    PBCの特徴的な合併症である皮膚掻痒症については、明確な機序は解明されていませんが、血清胆汁酸の増加などが原因ではないかと考えられています。

    この痒みに対して抗ヒスタミン薬が処方されますが、十分な効果が表れにくい場合は、陰イオン交換樹脂製剤(適応外)が選択肢に挙がります。

    陰イオン交換樹脂製剤は消化管内で胆汁酸を吸着、胆汁酸の体外排泄が促され、PBCにおける痒みの軽減に寄与すると期待されています。

    【陰イオン交換樹脂製剤】
    コレスチラミン(クエストラン)
    コレスチミド(コレバイン)

    処方監査・服薬指導のPOINT

    ウルソデオキシコール酸を1日600~900mgを服用している患者さまにべザフィブラート、コレバイン等が処方されている場合、原発性胆汁性胆管炎(PBC)における適応外処方である可能性があります。

    注意点として、コレバイン等には他の薬剤を吸着する作用があるため、同時に服用すると、ウルソデオキシコール酸などの吸収が低下する恐れがあります。

    そのため、服用の間隔を空ける必要があり、服用時間が重なっていないか確認し、適切な服薬指導を行うことが重要です。

    濱本 幸広(はまもと・ゆきひろ)さん
    京都薬科大学卒、薬剤師。
    調剤併設ドラッグストア、調剤薬局、派遣薬剤師など、数多くの経験をしながら処方鑑査の腕を磨く。
    2022年10月、4分類法を活用した処方鑑査の指南書『達人の処方鑑査術』を出版、好評発売中。
    ▼運営サイト
    https://kusuri-shidousen.com
    掲載日: 2026/02/25
    ※医薬品情報は掲載日時点の情報となります

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