キャリア&スキルアップ
2022.06.15

『精神科薬物療法認定薬剤師』とは? 取得方法やキャリアのメリットを紹介【薬剤師の資格入門】

『精神科薬物療法認定薬剤師』とは? 取得方法やキャリアのメリットを紹介【薬剤師の資格入門】

薬剤師としてキャリアアップを目指すうえで、1つの選択肢に挙げられるのが認定・専門薬剤師の資格取得です。ただし認定資格といっても複数の種類があり、いずれも取得のためには時間と労力をかける必要があります。そのため、取得を考えるのであれば、自分のキャリアにとってメリットのある資格を選ぶことが大切です。

本記事では『精神科薬物療法認定薬剤師』について取り上げ、資格の取得方法やメリットについて詳しく解説します。

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高度な専門性のある薬剤師が求められている

高度な専門性のある薬剤師が求められている

昨今は医療技術の進歩、そしてAIによる代替によって薬剤師の飽和が危惧されています。そのようななか、需要が高まっているのが、より高度な専門性を持つ薬剤師です。薬剤師にとって、今後のキャリアのために専門性を磨き上げていくことは必要不可欠といえるでしょう。

とくに近年、精神疾患を有する総患者数は増加傾向にあります。中央社会保険医療協議会の資料によれば、平成14年に外来・入院を含めて約258.4万人だった精神疾患を有する総患者数は、平成29年で約419.3万人に増加。精神病薬の在庫不足が目立つなど、課題が多く医療業界全体として関心の高い分野です。精神疾患について専門性を持つ薬剤師は、今後重宝されると共に活躍の場が広がっていくことが考えられます。

『精神科薬物療法認定薬剤師』とは

精神科薬物療法認定薬剤師とは

精神科薬物療法認定薬剤師は、2007年に開始された認定制度です。日本病院薬剤師会によれば、精神科薬物療法認定薬剤師は精神科薬物療法に関する高度な知識・技術を取得し、これによって精神疾患を持っている患者さまの治療や社会復帰への貢献、また精神疾患に対する薬物療法を安全かつ適切に行うための資格とされています。なお、認定資格を取得後は、より高い専門性を持つ精神科専門薬剤師へステップアップしていくピラミッド方式の資格です。

『精神科薬物療法認定薬剤師』の資格取得方法・申請資格

精神科薬物療法認定薬剤師の取得方法・申請資格

具体的に、精神科薬物療法認定薬剤師の取得・申請の方法等についてみていきましょう。

資格取得方法

精神科薬物療法認定薬剤師の資格取得には、日本病院薬剤師会が主催する精神科薬物療法認定薬剤師認定試験の受験および合格が必要です。

申請資格

日本病院薬剤師会によれば、薬物療法認定薬剤師の申請資格は以下の通り規定されています。

(1)日本国の薬剤師免許を有し、薬剤師として優れた見識を備えていること。

(2)薬剤師としての実務経験を3年以上有し、日本病院薬剤師会の会員であること。ただし、別に定める団体のいずれかの会員であればこれを満たす。

(3)別に定める学会のいずれかの会員であること。

(4)日病薬病院薬学認定薬剤師であること。ただし、日本医療薬学会の専門薬剤師制度により認定された専門薬剤師であればこれを満たす。

(5)申請時において、精神科を標榜する病院または診療所もしくは精神科の処方せんを応需している保険薬局に勤務し、精神科薬物療法に3年以上、かつ、申請時に引き続いて1年以上直接従事していること(所属長の証明が必要)。

(6)日本病院薬剤師会が認定する精神科領域の講習会、及び別に定める学会及び団体が主催する精神科領域の講習会などを所定の単位(40時間、20単位)以上履修していること。 ただし、日本病院薬剤師会主催の精神科に関する講習会を1回以上受講していること。

(7)精神疾患患者に対する指導実績が30症例以上(複数の精神疾患)を満たしていること。

(8)病院長あるいは施設長等の推薦があること。

(9)日本病院薬剤師会が行う精神科薬物療法認定薬剤師認定試験に合格していること。

出典:精神科薬物療法認定薬剤師認定申請資格の要件

『精神科薬物療法認定薬剤師』資格取得のメリット

精神科薬物療法認定薬剤師としてキャリアアップを目指そう

精神科薬物療法認定薬剤師の資格が、薬剤師のキャリアにどう活きるのか。具体的なメリットを、2つご紹介します。

精神科専門薬剤師への認定を申請できる

精神科薬物療法認定薬剤師であることは、精神科専門薬剤師へ認定申請する前提条件です。認定を受けたうえで以下要件を満たせば、精神科専門薬剤師への認定を申請できます。

(1)日本医療薬学会、日本薬学会、日本薬剤師会学術大会、上記精神科領域の学会、関連する国際学会、全国レベルの学会あるいは日本病院薬剤師会ブロック学術大会おいて、精神科領域に関する学会発表が2回以上(うち、少なくとも1回は発表者)、複数査読制のある国際的あるいは全国的学会誌・学術雑誌に精神科領域の学術論文が編以上(うち、少なくとも1編は筆頭著者)の全てを満たしていること。

(2)病院長あるいは施設長等の推薦があること

(3)日本病院薬剤師会が行う精神科専門薬剤師認定試験に合格していること。

出典:精神科薬物療法認定薬剤師認定申請資格

専門性の証明として転職時に有利

精神科薬物療法認定薬剤師は、精神科薬物療法に関するスペシャリストです。認定資格を取得することで、専門性の高い薬剤師であることの証明となります。そのため、転職時にも専門知識やスキルをアピールできるでしょう。とくに精神科に特化した薬剤師としてキャリアアップを目指すなら、ぜひ取得しておきたい資格です。

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『精神科薬物療法認定薬剤師』としてキャリアアップを目指そう

精神科薬物療法認定薬剤師は、精神科薬物療法において高い専門性を持つスペシャリストです。精神科薬物療法認定薬剤師認定試験に合格し、精神疾患患者への指導実績など要件を満たすことで、認定申請が行えます。なお、精神科薬物療法認定薬剤師の認定を受けることで、より専門性の高い精神科専門薬剤師の認定申請も目指すことが可能です。

近年、精神疾患を有する総患者数は増加傾向にあります。そのため、精神疾患について高度な専門性を持つ精神科薬物療法認定薬剤師の需要も高く、資格取得は精神科領域におけるキャリアアップにおいて大いに役立つでしょう。転職時にも専門性をアピールすることができ、有利に働くことが予測されます。薬剤師としてのキャリアを考えるうえで、資格取得を一つの選択肢としてみてはいかがでしょうか。

ファルマラボ編集部

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記事掲載日: 2022/06/15

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