ベピオウォッシュゲル5%(一般名:過酸化ベンゾイル)
ここがポイント!
- ・短時間接触療法(ショートコンタクトセラピー)のため薬を塗ってから洗い流す、新しい使い⽅
- ・毎⽇の繰り返し使⽤(短時間の反復曝露)が効果を⽰す
- ・使い始めは少量を狭い範囲で試し、数⽇かけて全体に広げる(医師の指⽰に従う)
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Q |
どのようなお薬? |
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A |
適応症は「尋常性ざ瘡」、外観・剤形は「白色の水性ゲル剤」です。用法用量は「1日1回、洗顔後、患部に適量を塗布し、5~10分後に洗い流す」です。 短時間接触療法検討の際に実施した医師へのアンケート結果から、アドヒアランス維持のための塗布回数は1日1回であり、塗布して洗い流すまでの許容時間は最大10分間と判断され用法が決定しています。 過酸化ベンゾイルは、C.acnesに対して10分間の反復曝露(4日間)において「殺菌作用」を示し、また5分間の反復塗布(9日間)で「角層剥離作用」が認められています。つまり、効果発現および維持には毎日欠かさず使用することが重要です。 目に見えるニキビだけでなく、顔全体に使用します(目、唇、小鼻、粘膜や傷口は避ける)。主な副作用は、軽度の紅斑、刺激感、皮膚剥脱(鱗屑・落屑)ですが、ほとんどの症例で継続可能です。 使い始めの4~5日は量を少なめに、おでこ等の狭い範囲で試し、徐々に増やしていきます。一部、100人中1人程度の頻度でかぶれ(接触皮膚炎)が現れ、使用の中止が必要な場合があります。 |
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Q |
使用上の注意点は? |
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A |
本剤は漂白作用があるため、髪や眉毛、衣類等に付着しないよう注意してもらいましょう。 薬を塗ってから洗い流すまでの時間は、洗面所や浴室の中に限らずどこにいても大丈夫です。 ただし、浴室内や室温の高い場所では汗をかいて薬が垂れてくる可能性がありますので、目に入らないように注意を促しましょう。洗い流す際は周囲に薬剤が飛び散らないように、薬が残らないよう十分に洗い流します。 髪の生え際やあごの下、首、耳のまわりなどもすすぎ残しがないように洗います。 洗い流す時間は15秒が目安と指導しましょう。車内や浴室など高温になる場所には保管しないこと、また夏場は室内でも30℃を超える可能性があるため冷蔵庫での保管も薦めます。凍結は避けます。 |
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Q |
服薬指導上の注意は? |
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A |
本剤は過酸化ベンゾイル5%の短時間接触療法用製剤であり、過酸化ベンゾイル2.5%製剤(ベピオゲル2.5%/ベピオローション2.5%)とは濃度も用法も異なることを意識し、指導の際は混同しないよう注意する必要があります。 (2025年8月15日作成) |
※医薬品情報は掲載日時点の情報となります
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