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  • 公開日:2016.08.17

「かかりつけ薬剤師指導料」ってなに?

調剤報酬改定で新設された項目「かかりつけ薬剤師指導料」について見ていきます。かかりつけ薬剤師制度の概要と薬剤師の仕事への影響を見てみましょう。

調剤報酬改定で新設された加算項目

かかりつけ薬剤師指導料は、2016年度調剤報酬改定で新設された加算項目です。 かかりつけ薬剤師が同意を得た対象患者さまに対して服薬指導などを行った場合にだけ、加算されます。

これにより他の医療機関と連携したお薬の管理がすすみ、患者さまがより安全かつ安心してお薬を飲む助けになるとされています。 また、重複投薬の防止など医療費の適正化を図るメリットがあります。

適正な医療の推進に貢献する重要な改定ではありますが、薬剤師の仕事内容が変わるとも言われています。

かかりつけ薬剤師が薬の情報を一元管理

かかりつけ薬剤師とは、ある患者さまに出されているお薬に関する情報を一元管理し、飲み合わせや管理についての相談を受ける担当者です。

これまでのシステムだと、A内科・B皮膚科・C眼科と3つの病院を受診している時、それぞれの最寄りの薬局で薬を受け取るのが通常でした。 これでは各薬局で応需する病院のお薬に重複があったり、重要な相互作用を見逃す可能性があります。 今後はどの病院のお薬もかかりつけ薬剤師が一元管理することで、こういった見落としを防止することができます。

さらに、お薬の情報をまとめて管理することで、副作用や飲み方のアドバイスがしやすくなります。 お薬に関することだけでなく、健康全般のアドバイスや指導も行います。

患者さまにとっては、健康アドバイスを受ける専用窓口が決まっているようなイメージです。 特定の薬剤師から継続して助言を受けることで信頼関係が深まり、気になることを相談しやすくなるメリットがあります。

処方時にかかりつけ薬剤師指導料を算定する

かかりつけ薬剤師サービスを提供する際には「薬剤服用歴管理料」の代わりに「かかりつけ薬剤師指導料」を算定します。

よって3割負担の患者さまは210円程度負担することになります。 一定の対価を受け取るものなので、誰でもかかりつけ薬剤師になれるわけではありません。

下記条件を満たす薬剤師が患者さまの同意を受けると、サービスの提供ができるようになります。

  • 薬剤師として3年以上薬局勤務経験があり、該当薬局に週32時間以上勤め、かつ半年以上在籍している
  • 医療に関する地域活動に参画している
  • 薬剤師認定制度認証機構の研修認定を取得している

患者さま一人に対して一人の薬剤師のみを「かかりつけ薬剤師」に認定できるシステムなので、任される責任は重大です。 一定のキャリアを持ち患者さまのことをよく考えて働いている人材だけが、信頼に足る薬剤師とみなされるイメージです。

かかりつけ薬剤師は原則24時間対応する

かかりつけ薬剤師は「患者さまからの相談は24時間受け付ける」とされています。 ただし、以下の条件を満たすことで本人の連続稼働を回避できます。

  • 薬局が開いている時間以外の連絡先とシフト表を渡す
  • かかりつけ薬剤師が対応できない場合は他の薬剤師が調剤することがあると説明する
  • 代わりの薬剤師の連絡先も患者さまに提供する

薬局の誰かしらは対応できる状態にしておく必要があり、24時間営業体制など深夜・土日を問わず仕事となる可能性もあります。

ドラッグストア・薬局においては、調剤基準加算に影響の出る要件であり、取り組みを検討する会社が増えるものと予測されます。 薬剤師の職能を存分に発揮し、地域医療を担う医療人としてより患者さまに寄り添いながら活躍していくことができる一方、これまでより変則的なシフトを余儀なくされて、ワークライフバランスに支障が及ぶ可能性もあるということです。

自分のキャリアに関係する重要な制度改革として、動向を見ていきましょう。

まとめ〜「かかりつけ薬剤師指導料」ってなに?

1.調剤報酬改定で新設された加算項目
かかりつけ薬剤師指導料は、2016年に新設された加算項目であり、服薬指導を促す目的があります。 適正な医療に貢献する重要な加算項目ではありますが、勤務時間が長くなるリスクがあり、普及動向を慎重にフォローする必要があります。
2.かかりつけ薬剤師が薬の情報を一元管理
かかりつけ薬剤師とは、ある患者さまに出されているお薬に関する情報を一元管理する担当者です。 患者さまにとっては、同じ人から健康アドバイスを受けることが可能になり、信頼関係が深まり、気になることを相談しやすくなるメリットがあります。
3.処方時にかかりつけ薬剤師指導料を算定する
かかりつけ薬剤師サービスを提供する際には「かかりつけ薬剤師指導料」を算定します。 3割負担の患者さまの場合、負担が210円程度多くなります。
4.かかりつけ薬剤師は原則24時間対応する
かかりつけ薬剤師は、患者さまからの相談を24時間受け付けるものとされています。 薬局の誰かしらは対応できる状態にしておく必要があり、24時間営業体制など深夜・土日を問わず対応を行う可能性もあります。

ファルマラボ編集部

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記事掲載日: 2016/08/17

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