キャリア&スキルアップ
  • 公開日:2023.02.07

30代の薬剤師の転職、楽観視は危険!

30代の薬剤師の転職、楽観視は危険!

薬剤師の転職を考える30代に向けて、転職のリスクや失敗事例、転職を成功させる秘訣を紹介します。より良い職場で働きたい方は、ぜひ参考にしてください。

薬剤師が30代で転職する理由

「30代で転職するのは遅い?」と不安を感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、出産や子育てが重なる30代で転職を考える薬剤師は少なくありません。ここでは、30代の薬剤師が転職する理由をご紹介します。

職場の人間関係を改善したい

薬局や病院に勤務する薬剤師の人数は限られているため、1人でも相性の悪い人がいればストレスも溜まりやすく、人間関係の良し悪しが転職の理由に直結することも少なくはないでしょう。

人間関係に不満がなくても、数年間変わらない職場環境から刺激を求めて転職する、という方もいらっしゃいます。

年収を増やしたい

30代は家庭を築く人が多く、新生活のための年収アップに向けて転職を検討する方もいます。勤務時間が長い職場やキャリアアップを実現できる職場であれば、現在よりも高い収入を期待できる可能性が高いので、このタイプの方がほとんどかと思います。

ワークライフバランスを整えたい

薬剤師は女性が多いため、結婚や出産を機に一時退職し、30代で新たに転職する方が少なくありません。育児が一段落したタイミングで、ブランクから復帰を目指す方も多くいらっしゃいます。そうした方であれば、自宅から近い職場や休暇のとりやすい福利厚生が充実した職場を選ぶことで、ワークライフバランスを整えることができるでしょう。

30代の転職でも有利になる薬剤師の特徴

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30代の薬剤師の中には、まだ自信に繋がる経験や実績は無い、と考える方も少なくないでしょう。しかし、以下のようなスキルや資格があれば、それは立派なアピールポイントになります。

コミュニケーション能力が高い

薬剤師は患者さまに適切な服薬指導を行うため、状況を把握すべく積極的にお話を伺うコミュニケーション能力が求められます。加えて、連携する医療従事者との過不足のない意思疎通、さらに職場の雰囲気を保つためにも、コミュニケーション能力は必須のスキルと言えるでしょう。

新しい情報を収集する能力が高い

「新薬や最新の予防医学など、絶え間なく情報が刷新される医療分野。日頃から最新の情報を収集し、適切な情報を患者さまへ伝える能力が求められるため、探究心の高い薬剤師ほど転職に有利です。

実務経験や認定資格がある

社会人としてのマナーや前職のスキルを培っている人が多い30代の薬剤師は、即戦力として期待されています。さらに「研修認定薬剤師」や「がん薬物療法認定薬剤師」などの資格を所持していれば、薬剤師としての市場価値を高められます。前職での成果や資格などは、採用の際に積極的に伝えるようにしましょう。

薬剤師が30代で転職する際のリスクと失敗事例

転職したことによって「理想の職場で働くことができるようになった!」という方がいる一方で、「以前の職場の方が良かった...」と後悔する方もいらっしゃいます。 ここでは、転職のリスクと失敗事例を紹介します。転職後のリスクを把握して対策を立てれば、より理想に近い職場で働けるでしょう。

転職しても人間関係が改善されなかった

人間関係が原因で転職を検討する薬剤師は比較的多いですが、求人情報だけでは転職先の人間関係は把握できません。

仕事を長く続けるうえで職場の人間関係は大切なポイント。求人情報以外の口コミを確認したり、職場に見学へ行ったりして確かめるのが得策ですが、自分だけでは難しい場合、それぞれの職場について客観的な情報を多く持っている転職サービスのコンサルタントに相談してみるのも一手です。

配属後に店舗異動させられた

理想の立地で雰囲気の良い職場に就けたとしても、配属後に店舗異動になってしまうことはありえます。

全国に多数の店舗を構える会社ほど、人手不足になれば異動を命じられる可能性も高くなるでしょう。採用直後であれば、異動を断るのは気が引けてしまうかもしれません。転職後に後悔しないよう、店舗異動がない・店舗数の少ない職場を探す、あるいは転職サービスのコンサルタントに要望を伝えて適した職場を調べて貰うとよいでしょう。

年収は増えたけど残業時間も増えた

年収が高い職場だと思い転職したが、残業時間が長すぎて退職してしまった...というケースもあります。

年収額が高い職場は年収アップを目指す薬剤師にとって魅力的ですが、高額な年収には多くの残業時間が含まれているという可能性もあるため、収入の内訳を忘れずに確認しましょう。

期待していたスキルアップが得られなかった

規模が大きい会社であれば、薬剤師のための社内研修や座学を行っていることがあります。スキルアップを求めて転職を行う人の中には、充実した社内研修や幅広い業務を任される職場を求める方も多いでしょう。

しかし、実際には業務が忙しくてスキルアップする時間を確保できない、というケースもありえます。スキルアップを求めて転職する人は、学びの時間をしっかりとれる勤務形態かどうかを確認するようにしましょう。

教育補助が出る会社の中には、一定の基準を満たさなければ補助が利用できない所もあるので注意してください。

想像していた職場と違った

薬剤師だけに限りませんが、一部のハイクラス層を除き、転職は年齢を重ねるにつれ困難になるもの。転職活動が長期化してしまった場合、情報をしっかり集めずに焦って転職を決めてしまう方もいるかもしれません。結果、イメージとのギャップが起こり再び転職する羽目に。数ヶ月勤めただけでも職歴上は1社扱いになるので、転職を繰り返すほど採用される確率は下がってしまいます。しかし、口コミや年収だけで職場を決めると、労働環境が想像以上に過酷だったということも少なくありません。

口コミや年収以外にも、残業時間や従業員の人数、平均年齢、離職率など、可能な限り詳細な情報を調べて、その職場で働くイメージを明確にしてから検討するようにしましょう。情報収集に自信がない人は、転職サービスを利用して条件にあった職場を見つけてもらうのがおすすめです。

薬剤師が30代で転職を成功させる秘訣

ここでは、薬剤師が30代で転職を成功させるための秘訣について紹介します。

30代の薬剤師の平均年収と年収アップの秘訣

厚生労働省の「令和3年賃金構造基本統計調査」から算出すると、30代の薬剤師の平均年収は580.3万円。転勤の可能性がある職場や人手が足りていない職場であれば、さらに多くの年収を得られる可能性が高まります。

所有する資格によって年収が上がる職場もあるので、複数の資格を所有している方は積極的に検討すると良いでしょう。

採用担当者に年収を上げて貰えるよう交渉してみるという方法もあります。自分で交渉するのが難しい場合、転職サービスのコンサルタントに相談すれば代理で交渉してもらうことも可能です。

▼参考資料はコチラ
賃金構造基本統計調査/令和3年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種|厚生労働省
※算出方法:「きまって支給する現金給与額 ×12+年間賞与 その他特 別給与額」
希望の条件を整理する

自分の中で優先すべき条件が明確に定まっていないと、満足する職場に転職するのは困難になります。

人間関係を重視する場合は、職場の雰囲気や口コミを吟味することで理想的な職場が見つかる可能性が高まるでしょう。結婚・出産・子育て等でワークライフバランスを整える必要が生じた場合は、職場の立地条件や異動の有無、柔軟にシフトを調整できる職場であるかの確認が必要です。

転職先に求める条件や希望をできるだけ細かく挙げ、譲れない優先順位を決めておけば、迷った時の指針にもなります。

転職サイト・サービスの選び方

転職先探しや情報収集には、求人数の取り扱いが多く、口コミ評価が高い転職サイトを選ぶのがおすすめ。求人数が多い転職サイトほど分母も広がるので、より自分に適した職場が見つかるでしょう。

同じ求人募集を掲載している転職サイトであっても、サポート内容やスタッフの対応は異なります。対応が良い転職サイトほど口コミ評価が高く利用者も多くなる傾向にあり、「多くの薬剤師が支持しているサイト」であると言えるでしょう。

30代の薬剤師の転職事例を紹介!安心して転職を進めるなら

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30代の薬剤師転職事例1(31歳・男性)

年収を重視して一度転職をしたのですが、年収が高いことを理由に厳しい業務内容や残業が多い環境でした。結果的に体調を崩してしまい、再度の転職を決意。ファルマスタッフのコンサルタントの方に相談させていただきました。

当初は年収アップを希望していましたが、ご相談をしている中で「長く勤められる環境であること」が今回の転職で一番求めていることだと気づき、その方針で転職活動をスタート。

薬局の規模も十分で、休日がとりやすい職場をご紹介いただき、無事に転職することができました。いまでは残業は少なくなり、福利厚生も充実している環境なので、QOLが上がったと感じています。

30代の薬剤師転職事例2(34歳・女性)

結婚にともなって転居することになったのですが、転居先に働いていた系列の店舗がなかったので転職を考えました。

結婚することでライフスタイルも変化するので、育休取得後も復帰がしやすく、長く働ける職場を希望して転職活動を開始。これまで積極的に認定薬剤師の資格を取得してきたのですが、その姿勢が評価されて、採用ハードルが高めと言われていた企業にファルマスタッフさんの紹介で転職することができました!

いまの職場は、応援体制がしっかりしていて子育て層も含めて幅広い世代が長く働いているので、まさに希望通りの環境で働くことができています。

薬剤師の転職支援サービス「ファルマスタッフ」では、上記のような30代の方の転職支援実績も豊富です。

30代での転職は、これまでの経験を活かしてさらなるキャリアアップを目指したり、結婚や子育てといった生活の変化との両立が必要になるなど、不安や悩みがつきもの。

自分ひとりで情報収集をするにも限界があり、なかなか希望にあった転職先が見つからず、時間ばかりがかかってしまうこともあります。

そんな時には、業界に精通したコンサルタントに客観的なアドバイスをしてもらえると、スムーズに転職活動を進めることができるのではないでしょうか。

そのため、転職を支援してくれるサービスはたくさんありますが、中でも医療業界や薬剤師に詳しいサービスを利用されることをおすすめします。ファルマスタッフも薬剤師に特化した求人情報を扱っているサービスであり、医療業界専任のコンサルタントが支援をいたしますので、お気軽にご相談ください。

ファルマラボ編集部

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記事掲載日: 2023/02/07

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