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  • 公開日:2022.01.05

薬剤師の転職にベストな時期・タイミングとは?今後の求人動向も詳しく解説

薬剤師の転職にベストな時期・タイミングとは?今後の求人動向も詳しく解説

転職を決意するきっかけやタイミングは人それぞれ違います。結婚や出産などライフスタイルの変化はもちろん、現状への不安や今後のキャリア形成など様々でしょう。

転職を成功させるにはタイミングが重要。なぜなら時期によって、求人数や採用率が異なるためです。今回は、薬剤師の転職にベストな時期について解説していきます。

薬剤師が転職を検討しやすい時期

薬剤師が転職を検討しやすい時期

まずは、多くの薬剤師が転職を検討するタイミングについてみていきましょう。代表例を4つご紹介しますので、ご自身の現状と照らし合わせながら確認してみてください。

ボーナスが支給されたあと

「ボーナスを受け取ってから転職しよう」と考える方は少なくありません。職場によっては転職意思を示すことで、本来よりボーナスの金額を減らされてしまう可能性があるからです。

たとえ転職を以前から考えていても、ボーナスが支給されたあとに転職の意向を上司に伝える人が多いようです。

20代後半~30代

薬剤師としてある程度の経験を積んだ20代後半~30代に、今後のキャリアを考え直すため転職を検討する方も少なくありません。現職で昇進や昇格の見込みがなかったり、専門性を追求できなかったり、職場に馴染めなかったりと、様々な理由から異なる仕事にチャレンジしたいと考えることもあるからです。

20代~30代は若くて体力もあり、新しい知識も吸収しやすいため、キャリア転向のための転職ならこの時期がおすすめです

ライフスタイルに変化があったとき

育児が一段落し再就職を検討する方や、親の介護のためプライベートの時間を多めに取れる職場へ転職を考えるなど、ライフスタイルの変化に合わせた転職を検討する人も多くなっています。

また、結婚や出産を見据えて、働き方を再検討することも考えられるでしょう。結婚や出産によって生活スタイルが大きく変わる人も多いため、適した職場環境も少なからず変わってきます

この場合はすぐに転職をするわけではなく、長期的な視点で転職活動を始めるケースが多いようです。

心身のトラブル

現職でのストレスが心身に悪い影響を与えていると感じている場合、自身の体調を考慮し行動することも大切

無理を重ねることで状況が悪化してしまう可能性もあるからです。薬剤師の転職には適したタイミングがある一方、これがすべてのケースで最善なわけではないことを理解しておきましょう。

薬剤師の転職にベストなタイミングは?

薬剤師の転職にベストなタイミングは?

それでは実際のところ、薬剤師のベストな転職時期はいつぐらいなのででしょうか。大きく3つの時期があげられますので、それぞれ理由とともにみていきましょう。

採用率が高くなる1月~3月

1月~3月は4月入社の採用を行いたい企業や病院が増えるため、薬剤師の求人数が増加傾向にあります。とくに新卒採用を実施している職場では、4月入社に向けた社内調整を行っており、中途採用のタイミングもこれに合わせたいと考えているのです。

入社後に馴染みやすい7月~9月

職場に馴染めるか不安な方は、7月~9月に転職を検討するとよいでしょう。1月~3月にはインフルエンザや花粉症の影響で忙しく、4月~5月は新卒入社の研修などで職場が全体的に慌ただしくなっています

7~9月は業務が比較的落ち着いており、周囲にわからないことを聞いたり、会話を通じて仲を深めたりしやすい時期なのです。

第二新卒

第二新卒は、最低でも1年は同じ職場で勤務し、2~3年目で転職するのがベストだと考えられています。1年未満の勤務年数では、採用側に「またすぐ転職するのでは」と不安を抱かれやすくなってしまうからです。

1年以上働いていれば基本的な教育は完了していると考えられるため、戦力として検討されやすくなるでしょう。

転職にかかる期間はどのぐらい?

転職にかかる期間もチェック

転職活動を始めたからといって、すぐに転職先が決まるとは限りません。多くの場合、活動を開始してから転職までには2~3ヶ月かかります。4月入社での転職を目指すなら、年明け1~2月頃には転職活動を始めましょう。

なお、上記の2~3ヶ月はあくまでも目安であり、場合によってはさらに長期化することも考えられます。入社時期はある程度交渉できるケースが多いので、できるだけ余裕を持って早めに動き出すのがおすすめです

新型コロナウイルス感染症の影響は?

新型コロナウイルス感染症の影響は?

転職に向けて、新型コロナウイルス感染症の影響が気になる方も多いのではないでしょうか。ここでは、市場動向について説明していきます。

市場は企業優位の傾向に

コロナ禍の影響を受けて、2020年には薬剤師を含めた医療関連職種の求人倍率が低下しました。2021年においても、この状況を維持しています。今後についても市場は企業優位が続く見込みです。

職場別の求人状況は?

病院やクリニックなどの医療機関では、求人数に大きな変化は見られていません。ドラッグストアは地域によって減少傾向も見られるものの、増加しているケースもあり、ほぼ横ばいと考えられます。

一方で、調剤薬局は全国的に減少傾向にあるようです。

今後の動向

今後、薬剤師の転職については買い手市場が続くと見られています。採用されるためには経験や専門性を高め、それを言語化して相手にアピールすることが大切です。

また、昨今は薬剤師の職場でもIT化が進むほか、在宅医療の推進など様々な変化が見られます。薬剤師はこうした環境に適応したうえで、さらなる専門性が求められるでしょう

薬剤師が注意したい転職のタイミング

薬剤師が注意したい転職のタイミング

薬剤師の転職では以下の点に注意しましょう。

短期間での再転職

一つの職場への在籍期間が短い場合は、採用側に「またすぐに転職するのでは」といったマイナスなイメージを与えてしまう可能性があるため注意が必要です。なぜ転職に至ったかをポジティブな内容に置き換えて説明できるよう、きちんと考えておきましょう。

ブランクがある場合の転職

過去に経験を積んできたとしても、時間が経てば知識やスキルは衰えます。ブランクが長いほど、即戦力性は低いとみなされてしまう場合があります。もちろん、やむを得ない事情で仕事を離れなくてはいけないこともあるのでブランクがある場合は、理由を前向きに説明できるように準備しておきましょう

長期休暇の取得を検討している場合

転職後に育児休暇など長期の休みを検討している場合は、「採用してもすぐに休みに入ってしまう」と思われてしまいます。

一時的にでも人員が欠ければ、職場はその補填が必要です。時期が未定であれば、わざわざ選考時に休暇取得の希望を伝える必要はありません。もし直近で休暇を取ることがわかっているようなら、転職時期をその後にずらすのも一つの方法です。

転職成功にはタイミングの見極めが重要

今回は、薬剤師の転職に適したタイミングについて解説しました。転職活動に適したタイミングはありますが、「転職の成功」をゴールとした場合、時期にこだわり過ぎないことも必要です。転職に悩んだときは、積極的に転職コンサルタントに相談してみましょう。

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ファルマラボ編集部

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記事掲載日: 2022/01/05

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