- 公開日:2025.10.30
「こんなはずじゃ...」と後悔する前に。薬剤師の転職で押さえるべきポイントとは?

職場やキャリアに何らかの不満・不安を抱え転職をしたものの、転職後に「こんなはずじゃなかった」と後悔してしまうケースは少なくありません。薬剤師の転職でありがちな後悔のパターンとしては、大きく以下の3つです。
- 転職先の選択や意思決定に関する後悔
- スキルや経験・ポジションとのミスマッチ
- 労働環境に関する後悔
本記事では、後悔のパターンの具体例や背景、後悔の原因、後悔しないための対策などをご紹介します。
- 転職先の選択や意思決定に関する後悔
- スキルや経験・ポジションとのミスマッチ
- 労働環境に関する後悔
- 後悔につながる主な原因
- 【コンサルタントが伝授】後悔しないための対策
- 自分でできること・転職コンサルタントに頼るべきこと
- 後悔のない転職のためには、自己分析や情報収集など事前準備が重要!
転職先の選択や意思決定に関する後悔

「転職先の選択や意思決定に関する後悔」として、ありがちな具体例は以下3つです。
- 焦って転職先を決めてしまったことへの後悔
- 入社前の情報収集が不足していたことによる後悔
- 他の選択肢を選ばなかったことへの後悔
それぞれ詳しく説明します。
焦って転職先を決めてしまったことへの後悔
転職を焦るあまり、内容を十分に精査せず転職先を決めてしまい、入社後に後悔してしまった、というケースは少なくありません。「求人情報に応募期限が設けられていた」「早く決めなければという焦りがあった」というように、時間的な制約や焦りから、熟考せず求人に応募してしまったり、選考が進んだ求人のみで入社を決めてしまったことで、入社後に後悔したというのも珍しくないパターンです。
求人応募時に雇用条件や業務内容、待遇をしっかり確認せずに進めてしまうことで、入社後の後悔に繋がりやすくなります。「採用してくれるならどこでも良い」と焦って転職活動を進めるのは避け、雇用条件や業務内容、待遇などを、可能な限り複数の求人と比較しながら、しっかり確認するようにしましょう。
入社前の情報収集が不足していたことによる後悔
薬剤師の転職において、情報収集不足は後悔の大きな原因となります。「病院」「調剤薬局」と一言にいっても、各薬局、各医療機関で雰囲気や働き方は大きく異なります。そのため、実際の現場の様子など、必要な情報収集をしっかり行わないまま転職活動を進めてしまうと、入社前に想像していた状態と入社後のギャップに後悔してしまう可能性が高まります。
実際の業務内容や職場の雰囲気、繁忙状況などは、求人票を見ただけでは情報収集が難しいため、薬剤師転職に強みを持つコンサルタントの活用や口コミサイトの確認、面接時に採用担当者へ質問するなど、色々な方法で情報収集を行うと良いでしょう。
他の選択肢を選ばなかったことへの後悔
複数の選択肢がある中で、自分が選択した内容に対して後悔してしまうケースもあります。特にすでに複数社から内定をもらっていて、その中からどの企業の内定承諾をするかを検討している場合、判断軸が曖昧なまま選択をしてしまうと、「これで良かったのかな...」と自分の選択に自信が持てなくなり、後悔につながりやすくなります。
転職先として複数の選択肢がある場合、自分が理想とする働き方やキャリアプラン、譲れない条件などを明確にし、自分自身が納得できる形で選択をすることが重要です。そのためにも、まずは自己分析やこれまでのキャリアの棚卸などをしっかり行い、この転職でどのようなことを実現したいか、今後のありたい姿を見据えた状態で転職活動を進めることが望ましいです。
スキルや経験・ポジションとのミスマッチ

自身のこれまでのスキルや経験が、転職先の企業で求められる職務レベルに到達しておらず、入社後に企業の期待に応えられないことで後悔するケースも少なくありません。また、特定のスキルや経験を積めるポジションだと想定していたものの、実際は経験が積めるポジションではなかったことで後悔してしまうケースもあります。
ミスマッチが起こりやすい原因としては、書類作成時や面接時に自身のスキル・経験を過大に表現してしまっていることや、転職先に関して誤った情報で認識したまま入社してしまうことも考えられます。
薬剤師のように専門性が高い職種では、まず自らのスキルや経験を正確に把握し、現在の自分が求められる職務レベルに達しているか確認することが大切です。また、今後身につけたいスキルや経験を明確にし、それが転職先で実現できるかも確認することが重要です。
自身のスキルや経験を把握するためには、1人で棚卸するだけでなく、転職コンサルタントなどから客観的にスキル・経験に関して質問を受け、回答をする中でより状態理解を深めることも有効です。また、転職先でどのようなスキルや経験が身につけられるかを把握するためには、企業の採用情報について複数の情報源から確認したり、転職コンサルタントや採用担当者に質問をして確かめたりすると良いでしょう。
労働環境に関する後悔

働き続けるうえで、労働環境は仕事の質やモチベーションの維持・向上につながる重要な要素です。労働環境に関する「ありがちな後悔の具体例」として、以下があります。
- 人間関係に関する後悔
- 労働状況や待遇に関する後悔
人間関係に関する後悔
入社してみたら、職場の人間関係が悪かったり、自分と同年代がおらず、仕事がやりづらいと感じたりするケースもあります。調剤薬局をはじめ、薬剤師の転職先は人数が少ない閉鎖的な環境である場合が多いため、一度人間関係に亀裂が生じ、ストレスを抱えてしまうと脱却することが難しい傾向にあります。
また、病院勤務であっても、医師や看護師、他職種との関わりが多ければ人間関係も複雑になりがちで、気苦労が絶えないケースもあるでしょう。しかし、人間関係は求人票だけでは把握することが難しいため、前の職場での人間関係に悩んで転職をしたものの、新しい職場でも結局同じような悩みに直面してしまうケースも少なくありません。
そのため、職場見学をして雰囲気を確かめたり、実際に職場を訪問することが難しい場合は転職コンサルタントに確認するなど、入社を決める前の情報収集を積極的に行うと良いでしょう。
労働状況や待遇に関する後悔
希望した仕事内容や待遇であっても、入社してみたら想像以上に業務量や残業が多く、「転職前よりも過酷な労働環境だった」と後悔するケースもあります。
また、給与や年収が想定したものよりも少なかったり、年収がアップしても、残業時間が大幅に増えたことでプライベートとの両立が難しくなってしまったりといったケースもあります。労働環境によっては、昇進や昇給の機会が少ない、自分の頑張りが評価されていない、と感じる人もいるでしょう。
入社後の労働環境や待遇に不満を感じ、転職に後悔してしまう背景としては、求人情報に掲載されている年収だけで判断してしまったことや、転職前に労働環境やキャリアアップの仕組みをしっかりと理解していなかったことが挙げられます。
後悔につながる主な原因

転職で後悔しないためには、原因が何かを理解し、対策した上で転職活動に臨む必要があります。薬剤師の転職における、後悔につながる主な原因は以下の3つです。
- 転職の軸が定まっていなかった
- 情報収集が不足していた
- 入社前に確認すべきことを聞けていなかった
それぞれの原因について詳しく説明していきます。
転職の軸が定まっていなかった
転職の軸とは、転職先を決定するための判断基準であり、「転職先を選ぶ上で譲れないこと」を指します。転職の軸を定める際には、たとえば以下のようなやり方があります。
- 現状の不満や転職を検討したきっかけを洗い出す
- 現状の不満や転職を検討したきっかけに対し具体的なエピソードを添える
- 現状の不満や転職を検討したきっかけと具体的なエピソードから、転職後にどのような状態になっていたいかを明確にする
- 上記で出した転職後に目指す状態に対し優先順位をつける
この時に最も譲れない内容や事柄が、「転職の軸」です。転職の軸がしっかりと定まっていれば、求人応募時や内定承諾前にどのような情報を得る必要があるかが分かりやすく、複数の選択肢が提示された場合も判断材料が明確なため、より自身が納得できる選択をしやすくなるでしょう。
さらに、「なぜこの企業でなければならないのか」といった志望理由を軸に沿って伝えられるので、一貫性のあるアピールも可能になります。
情報収集が不足していた
転職先に関する情報収集不足も後悔につながりやすい要因の一つです。求人票や企業のホームページだけを情報収集の手段としてしまうことで、入社後に実際の職場環境や雰囲気、繁忙状況などに対しギャップを感じ、後悔してしまうケースが多く見られます。
入社前後のギャップを生じづらくするためには、OB・OG訪問や薬局見学、転職コンサルタントのサポートを活用し、複数の情報源から多角的な情報を得ることが重要です。また、過去に情報収集不足が理由で転職を後悔したことがある方は、どのような項目の情報収集が不足していたかを見直し、実際に情報収集する際に不足や漏れがないかを都度確認するようにしましょう。
入社前に確認すべきことを聞けていなかった
入社前に企業に対し具体的な質問や確認ができていなかったことが原因で、仕事内容や労働時間、待遇などが入社前に想定していたものと異なり、後悔してしまうケースもあります。
確認ができていなかった要因としては、「確認すべき項目に抜け漏れがあったこと」が考えられます。事前に確認しておきたい項目については、チェックリストを作成すると良いでしょう。また、確認すべき点に自分自身が気づかないケースもあるため、転職コンサルタントに相談することも有効です。
事前に確認すべき項目として、代表的な例は以下です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 待遇や制度 | 給与・福利厚生・休日・有給休暇・人事評価制度 |
| 労働環境 | 労働時間・業務内容・業務量 |
| 働き方 | 勤務地・転勤の有無・異動頻度・副業の可否 |
【コンサルタントが伝授】後悔しないための対策

ここまで薬剤師転職で後悔する原因について解説しましたが、原因が分かっても対策をしなければ意味がありません。ここでは、薬剤師の転職で後悔しないための対策方法を4つご紹介します。
転職理由を感情ではなく、課題で整理する
転職を考えるとき、「上司と合わない」「職場の雰囲気が悪い」といった感情的な理由が最初に浮かぶことは珍しくありません。しかし、感情だけで転職理由を考えた場合、本当の課題を見失ってしまう可能性があります。
大切なのは、感情の裏側にある「課題」を冷静に整理することです。たとえば以下のように課題として整理してみましょう。
- 上司と合わない → 公平な評価や風通しの良いコミュニケーションが必要
- 職場の雰囲気が悪い → 人間関係やチームワークを重視できる環境が必要
- 残業が多くて辛い → ワーク・ライフ・バランスを確保できる環境が必要
- 成長を感じられない → キャリアアップやスキルアップの機会が必要
このように整理することで、転職先に求める条件がより具体的になり、企業とのミスマッチを防ぐことができます。また、面接で理由を説明する際も、前向きで論理的な印象を与えることができるでしょう。
働く軸や価値観を明確にする
転職活動を進めるにあたり、「転職の軸」や自分なりに「どう働くのか」「何を大切に働くのか」など、働くうえでの価値観を明確にしましょう。自分が働くうえでの軸や価値観を明確にしておくことで、「自分が求めていることがその企業で叶うのか」「大切にしていることとマッチしているか」など、自分に合う企業を選ぶための判断基準が明確になるため、入社後のミスマッチを防げる可能性が高まります。
働く軸の具体例としては以下があります。
| 項目 | 具体例 |
|---|---|
| 仕事内容 |
・在宅医療の経験を積むことができる ・落ち着いた環境で患者さまに寄り添った服薬指導ができる など |
| 人間関係・職場環境 |
・年功序列の雰囲気ではなく、フラットに意見交換ができる環境 ・同年代が多く、お互いに切磋琢磨できる環境 など |
| 待遇や制度 |
・現職より年収が50万円以上アップする ・資格取得支援や資格取得後の評価制度がある など |
| 働き方 |
・自宅からの通勤距離を踏まえた勤務店舗の希望が出せる ・転居を伴う異動がない など |
| 労働環境 |
・店舗の平均残業時間が月5時間以内 ・希望休を申請しやすい人数体制や環境 など |
| キャリアアップ |
・店舗での勤務以外のキャリアパスが充実している ・昇進するためのキャリアステップが明確 など |
| 福利厚生 |
・産休・育休制度があり取得実績も80%以上ある ・看護や介護が必要な場合の休暇制度があり、取得しやすい環境作りがされている など |
| 企業の属性 |
・男女問わずスキルや経験が正当に評価される体制が整っている ・企業理念や経営方針、MVVに共感できる など |
現在の環境を見つめ直すことで、転職先に求める条件を洗い出し、それが譲れない条件なのか、譲歩できる条件なのかを検討すると良いでしょう。
業種ごとの特徴を把握する
薬剤師は、調剤薬局や病院、ドラッグストア、企業など、幅広い業種で資格を活かして活躍することができますが、それぞれの業種で特徴や求める人物像が異なります。業種ごとの特徴や求める人物像を把握したうえで転職先を選ぶことで納得感のある転職につながります。ここからは、業種ごとの特徴について詳しく説明します。
調剤薬局
地域医療の要として重要な役割を担う調剤薬局は、以下のような方に向いています。
- 患者さまとじっくり向き合い、信頼関係を築きたい
- 専門知識を深め、かかりつけ薬剤師として地域に貢献したい
- 比較的安定した勤務形態で働きたい
調剤薬局は周辺の病院・クリニックの開局時間に合わせた日勤帯での勤務が多いため、他業種に比べ安定した勤務形態になりやすいという特徴があります。一方、1薬局あたりの勤務人数が少ない傾向にあるため、人間関係に問題が生じてしまうと、解決が難しいケースも少なくありません。
また、取り扱う処方箋の内容が定型化しやすいため、応需科目や業務の幅が広がりにくく、スキルアップの機会が限定されてしまうこともあります。
病院・クリニック
医療現場で薬剤の専門家としてチーム医療に貢献できる病院・クリニックは、以下のような方に向いています。
- 急性期医療や最先端の薬物治療に携わりたい
- 専門性を高め、特定の分野のエキスパートを目指したい
- チーム医療の一員として、患者さまの治療に深く関わりたい
病院勤務の特徴としては、より専門的な知識を身につけられるため、薬剤師としてのスキルアップが図れることがあります。一方、医師や看護師など他職種との連携に難しさを感じたり、より専門的分野を扱うからこそ、責任やプレッシャーを感じてしまう方もいます。また、給与水準が低い傾向にあるため、業務内容と給与が見合っていないと感じてしまうケースもあります。
調剤併設型ドラッグストア
調剤業務以外にも、OTC販売や接客対応も行う調剤併設型ドラッグストアは、以下のような方に向いています。
- 人と接することが好きで、コミュニケーションを楽しめる
- 医薬品だけでなく、販売や店舗経営にも興味がある
- 幅広い業務を経験し、ビジネススキルを身につけたい
ドラッグストアでは医薬品販売のほか、接客やレジ打ち、商品補充など幅広い業務を経験することができ、専門性を生かしながら対人スキルなどのビジネススキルを向上させやすいという特徴があります。一方、業務量の多さや、基本的に土日勤務もあるため、友人や家族との休みが合わないなどの悩みが生じる場合もあります。
企業
調剤薬局や病院・クリニックではなく、製薬会社などの企業は、以下のような方に向いています。
- 医薬品を「作る」「育てる」「広める」過程に興味がある
- ワーク・ライフ・バランスを重視し、規則的な生活を送りたい
- 薬剤師の知識を活かし、新しい分野でキャリアを築きたい
企業薬剤師の場合は会社も取引先も土日休みである場合も多く、ワーク・ライフ・バランスを実現しやすいといえます。また、職種によっては専門的な知識を必要とする分、評価体制が充実しているため、将来のキャリアビジョンを立てやすくなる場合があります。
一方、患者さまと直接の関わりがないため、薬剤師としてのモチベーションや付加価値を見出しづらかったり、薬剤師としての知識よりもビジネスパーソンとしての能力が重視され、「合わない」と感じたりする人もいます。
転職コンサルタントを活用する
薬剤師の転職活動において転職コンサルタントを活用すると、書類の添削や面接対策などの客観的なアドバイスをもらえたり、転職活動における不安や悩みの解消が期待できます。転職コンサルタントの活用は、以下のような方に向いています。
- 異業種で未経験の転職を希望している
- どのように転職先を探せばよいかわからない
- 自分の強みやアピールポイントがわからない
- 現職の仕事に追われていてなかなか転職活動に時間を作れない
ただし、転職コンサルタントと一口に言っても、コンサルタントそれぞれに特徴があり、得意分野も異なります。そのため、実績や自分との相性を確かめた上で依頼すると良いでしょう。
自分でできること・転職コンサルタントに頼るべきこと

転職活動において、自分で進められるものもあれば、転職コンサルタントのサポートが頼りになる場面もあります。もちろん全て自分1人で行うことも可能ですが、業界に精通した転職コンサルタントの意見を聞くことで、今行うべき具体的な行動が見えてくることもあります。
以下のように、自分で行えるものと転職コンサルタントに頼るべきものに分けて進めると良いでしょう。
| 自分でできること | 転職コンサルタントに頼るべきこと |
|---|---|
|
・転職理由の整理 ・働き方の希望整理 ・転職時期の判断 |
・希望条件に即した求人探し ・求人票だけでは分からない職場情報の提供 ・自己分析のサポート ・書類添削・面接対策 ・条件面の確認・交渉 |
自分でできること
転職活動において、自分でできる項目としては以下が挙げられます。
- 転職理由の整理
- 働き方の希望整理
- 転職時期の判断
それぞれ詳しく見ていきましょう。
転職理由の整理
転職理由の整理は「転職の目的を明確にする」ために行います。目的が明確になることで転職活動の軸が定まり、具体的な行動に移しやすくなります。
以下のようなやり方で、転職理由を整理すると良いでしょう。
- 「なぜ現職を辞めたいのか」の不満や原因を洗い出す
- 上記で洗い出した不満や原因について、具体的なエピソードから「なぜ不満に思ったのか」「なぜ転職を考える原因になったのか」の背景を整理する
- 不満や原因の背景を整理したものをベースに、この転職で何を実現したいのかを挙げだす
- 転職で実現したいことを踏まえ、転職先に「何を求めているのか」を箇条書きにする
たとえば、現職を辞めたい理由・背景が「残業が多く、家庭との両立が図りづらい状態を改善したい」であれば、転職により「残業が少なく、家庭との両立を図れる状態」を実現したいといえます。この理想の状態を叶えるために、転職先には「残業時間」だけでなく、「実際に家庭との両立が図れているモデル例」や「家庭との両立が図れる環境がどのように作られているか」を確認する、という取るべき具体的な行動が見えてきます。
表面的な転職理由を挙げだすのではなく、本質的に「なぜ」その転職理由に至ったのかを深堀り、整理して言語化することが重要です。
働き方の希望整理
働き方の希望を整理することで転職の方向性が定まりやすくなり、転職活動における「迷い」が軽減できるでしょう。
企業それぞれ特長が異なるため、自分の希望条件が複数ある場合は、全ての条件を満たす求人を見つけ出すことは容易ではありません。そのため、仕事内容・立地・残業の有無・待遇・職場の雰囲気・将来性などの希望条件をリストアップし、優先順位をつけることが望ましいです。
優先順位付けは、求人選びに役立つほか、複数社から内定を受けた場合に、転職先を選ぶ際の基準とすることもできます。
転職時期の判断
ベストな転職時期は一概には言えませんが、求人動向とライフプランの双方を踏まえ、希望の入職日から逆算してスケジュールを立てることで、無理のない転職活動につながります。
一般的に求人数が増える傾向にあったり、職場になじみやすくなったりする点でベストな転職時期があります。たとえば以下のような時期です。
- 1〜3月:4月入社に合わせて企業の採用意欲が高まりやすいタイミングです。新年度に向けた組織体制の見直しなどが行われるため、中途採用の需要も増加傾向にあります。
- 7〜9月:この時期は業務が比較的落ち着いているため、新しい職場に馴染みやすく、周囲と関係を築きやすくなります。4月入社の研修がひと段落しているため、教育面で余裕がある職場も多いでしょう。
また、賞与の受給を考える場合には支給月や算定期間を踏まえて退職のタイミングを調整するのもよいでしょう。さらに、結婚・出産・住宅購入・親の介護など、ライフイベントとの兼ね合いも重要な判断材料となります。
薬剤師の転職にベストな時期・タイミングとは?今後の求人動向も詳しく解説
転職コンサルタントに頼れること
コンサルタントに頼れる主な項目としては、以下が挙げられます。
- 希望条件に即した求人探し
- 求人票だけでは分からない職場情報の提供
- 自己分析のサポート
- 書類添削・面接対策
- 条件面の確認・交渉
希望条件に即した求人探し
転職コンサルタントに希望年収や勤務エリア、労働時間、キャリアアップの方向性などを相談することで、その条件に即した求人を転職コンサルタントが探し、提案してくれます。また、自分で求人サイトを検索するだけでは見つからない非公開求人も扱っており、目指すキャリアに基づいた選択肢を幅広く、効率的に集めやすくなります。
求人情報だけでは分からない職場情報の提供
求人票では、給与や勤務時間といった基本情報しか得られないケースが多いですが、実際に働くうえでは、職場の雰囲気や人間関係、残業の実態、教育体制、キャリア形成のしやすさなども重要です。転職コンサルタントは実際に職場に足を運んでいたり、採用担当者とこまめなコミュニケーションを取っていることが多いため、残業状況や休日取得のしやすさ、教育体制の有無、職場の人間関係や雰囲気といった情報を得やすくなります。転職後の「思っていた職場と違った」という後悔を減らすために、気になる求人について転職コンサルタントに聞いてみるのも良いでしょう。
自己分析のサポート
自己分析は転職活動を進める際に非常に重要ですが、一人で行うのは意外と難しく、自分のことであっても、強みや新しい職場で発揮できるスキルや経験を十分に把握できていないケースは多いです。
転職コンサルタントとの対話で、客観的な視点からこれまでのキャリアや経験を深掘りすることで、自分1人では気づいていなかったスキルや強みを見つけやすくなります。また、キャリアや経験、スキルや強みが整理できると、それを転職先でどのように活かせるか、活かしていきたいかが明確になり、転職先に求める条件や方向性も具体的になるでしょう。
書類添削・面接対策
履歴書や職務経歴書は、自分ではしっかり書けているつもりでも、第三者から見ると分かりづらい表現だったなど、自分だけでは気づきづらい改善点が多くあります。転職コンサルタントは第三者の視点や、採用担当者とのコミュニケーションを踏まえながら、文章の添削やアドバイスを行います。加えて、模擬面接を通じてよく聞かれる質問への答え方や、自分の強みを分かりやすくアピールする方法などもアドバイスしてくれます。
「緊張してうまく答えられない」「何を話せばよいのか分からない」といった不安を軽減し、本番に向けた準備や練習を重ねるために、書類添削や模擬面接は転職コンサルタントに依頼すると良いでしょう。
条件面の確認・交渉
転職活動で内定が出た際、入社前に待遇や条件面で確認しておきたいことがあっても、企業に悪い印象を持たれるのではないかと心配して企業との交渉を避けてしまう方もいます。
条件面の確認や交渉が難しいと感じる方は、転職コンサルタントに条件面の確認や交渉を代行してもらう方法が有効です。雇用形態や契約内容に不明な点がある場合もコンサルタントを通して確認することができます。
後悔のない転職のためには、自己分析や情報収集など事前準備が重要!

転職で後悔する大きな原因として、事前の自己分析や転職先に関する情報収集が足りていないことが挙げられます。
後悔のない転職を実現させるためには、まず自己分析を徹底し、転職理由を明確にして希望条件を絞り込みましょう。そして、その希望条件を求人の労働条件や企業情報と丁寧に照らし合わせて検討すれば、入社後のミスマッチを防げる可能性が高まります。
「一人で転職活動するのは不安」「プロの視点からのアドバイスを受けたい」という方は、転職コンサルタントに相談するのも方法の一つです。
ファルマラボ編集部
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