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  • 公開日:2016.08.29

未経験の分野に転職するときの注意点

薬剤師が未経験分野に転職するときの注意点をまとめました。新しい仕事にチャレンジしたいと考えている薬剤師は、目を通しておきましょう。

未経験可能求人に応募する場合の注意点

薬剤師の主な転職先として、調剤薬局・ドラッグストア・病院などがあります。

どの職場についても未経験での転職は可能で、ポテンシャルを活かして働くことができます。 ただし、40代を超える年齢だとやや条件が厳しくなる・経験者と比較して初任給が安くなる・仕事内容の変化をストレスに感じるなどの点について留意する必要があります。

異業種への転職を繰り返すと一貫するキャリアを形成しにくく、薬剤師としての将来に影響することもあります。 未経験からの転職自体が悪いわけではありませんが、目的なしの安易な転職は避けるべきです。

リスクを正しく理解したうえで、行動に移す価値があるか考えてみましょう。

20代薬剤師の未経験転職はスムーズ

将来的な伸び幅が大きくキャリアプランの切り替えがしやすい20代だと、未経験業種への転職もスムーズです。 同年代の経験者との差もまだ小さいはずなので、ポテンシャルや前向きな意欲をアピールすると選考で有利になります。

医療現場では若手が必要な場面も多く、即戦力として迎えてくれます。 在宅医療も一般的になる中で、体力が必要なシーンも多くなってくるためです。

20代の転職は自分の可能性を広げるチャンスと考えましょう。 どんな薬剤師になりたいか考えて、戦略的に転職します。

ただし、幅広い選択肢があるだけに、安易に転職しないように注意します。 十分なスキルがないのに転職を繰り返していると、深い知識や経験がつきにくく、30代・40代になった時に後悔します。

入社してから数年で退職を繰り返していることを快く思わない面接担当者も多く、転職回数が多いほど状況が苦しくなる傾向があります。 20代での転職にはメリットもありますが、デメリットを考慮すると多くても2回まで、と考えるのが基本です。

30代薬剤師はキャリアアップを念頭に

ある程度薬剤師としてキャリアを重ねてきた30代では、キャリアアップを念頭に置いた転職が求められます。

マネジメントスキルがある薬剤師だと、未経験から中間管理職として転職する方もいます。 実務よりも組織をまとめあげる力やメンバーの統制をとる力を評価されての人事です。

30代の転職の注意点として、以下のような内容を意識します。

  • 採用ポジションとしてはあがっても年収が下がるケースがある
  • 自分より若い人に指導を受ける場面がある
  • 職場が自分に合わなかったときに切り替えが難しくなる
  • 転職後のキャリアステップについては特に慎重に考える必要がある

転職活動中に職場見学に行ったり、従業員さんと面談する機会を作ってもらったりと、実際の雰囲気を確かめて判断します。 詳細を確認して自分とは合わないと感じたら、決断を見送るのも一案です。 じっくり腰を据えて活動して、希望に合った仕事を探しましょう。

スキルを活かせば40代未経験転職も可能

一般的には未経験からの転職が難しい40代ですが、専門知識をもった薬剤師さんの場合、その限りではありません。 前職で培ったスキルを応用して未経験職種に挑戦し、成功する人もいます。

例えば、調剤薬局で15年間働き医薬品に関する十分な知識を養ったうえで製薬会社に転職するケースです。 お薬の知識とコミュニケーションスキル、勉強意欲に自信があれば、年収アップが期待でき、生活にゆとりが出ます。

営業は気後れする場合には、ドラッグストアの管理職はいかがでしょう。 直接患者さまと接する機会が少なくはなりますが、組織としての利益を意識しながら店舗やスタッフをマネジメントしていくやりがいがあります。

注意点としては、転職により逆に年収が下がってしまうケースも想定されます。 一つの職場で長く働いている薬剤師ほど勤続実績に裏づけされた収入が保証されていますが、転職するとそうした積み重ねはリセットされてしまうためです。 長年働いた薬局を離れて転職するメリットがあるかどうか、よく考えてから行動しましょう。

まとめ〜未経験の分野に転職するときの注意点

1.未経験可能求人に応募する場合の注意点
調剤薬局・ドラッグストア・病院が薬剤師の主な転職先です。 どの職場でも活躍することはできますが、一定の年齢を過ぎると、転職先の選定は非常に重要になります。 リスクを正しく理解し、安易な転職は避けるようにしましょう。
2.20代薬剤師の未経験転職はスムーズ
将来的な伸び幅が大きい20代ならば、未経験の業種にもチャレンジしやすいでしょう。 ただ、だからと言って安易な転職はデメリットにもつながるため避けたいところです。 しっかりとキャリア形成を考えながら転職を検討しましょう。
3.30代薬剤師はキャリアアップを念頭に
30代の薬剤師転職では、キャリアアップをしっかりと見据えることが大切になります。 採用ポジションや年収、自分に合うかどうか、その後のキャリアなど、様々な視点からじっくり考えましょう。
4.スキルを活かせば40代未経験転職も可能
未経験の分野への転職は難しくなってきますが、知識や経験を豊富に有していれば評価は変わります。 今まで培ってきたスキルを応用しながら存分に発揮できる職場でなら、転職を成功させることが可能でしょう。

ファルマラボ編集部

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記事掲載日: 2016/08/29

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