お役立ち情報
  • 公開日:2016.11.14

薬剤師が患者さまと信頼関係を作るために必要なこと

薬剤師の仕事内容

 

薬剤師が患者さまとの信頼関係を築くため、できることを考えてみます。信頼関係につながる言動、身の振る舞いを覚えて、頼りにされる薬剤師を目指しましょう。

 

■患者さまの立場にたって考えることで信頼関係を構築していきましょう

信頼関係のベースになるのは相手を気遣う気持ちであって、患者さまの立場にたって考え、行動すると良いでしょう。体調の悪い時にぶっきらぼうな対応をされたり、長時間待たされたりしたら、誰でも機嫌が悪くなります。自分がどうされたら心地良いか、どうしてもらったら助かるか考えると、自ずと答えが出てきます。

患者さまとお話をする際は、親身に相談にのる気持ちも重要です。患者さまと薬剤師とは言え、人と人との関わりであることを念頭に行動すると、相手の心に響きます。通り一辺倒な対応ではなく、相手の性格や立場に合わせて接し方を変えて、円滑なコミュニケーション服薬ケアを意識しましょう。

 

■身だしなみに気を使いましょう

不潔な見た目は患者さまの心象を損ねるもので、白衣の汚れや長く伸びた爪など、マイナスイメージを排除しましょう。調剤業務の途中で汚れてしまった衣服はすぐに着替えて、患者さまの前にたつ時には、いつでもきれいな状態を意識します。

調剤室がガラス張りになっている薬局などは作業中の様子も見られているので、デスク周りを片付ける、整理整頓を意識するなど緊張感を持って働きます。女性薬剤師なら、長い髪を束ねたり、華美なネイルアートを避けたりする配慮が必要です。通勤途中の様子が患者さまの目に留まっても恥ずかしくないように、家を出た瞬間から薬剤師としての自分を意識しましょう。

第一印象は信頼関係構築のベースとなり、つまずくと服薬指導やコミュニケーションの妨げとなります。最低限のマナーを守った身だしなみを意識して、医療機関従事者として恥ずかしくない服装やあり方を考えてみましょう。

 

■アクティブリスニングが効果的です

信頼関係を作るためにあれこれと話をふっても、患者さまの心には響きません。自分が話すよりも患者さまの話を聞く時間を増やして、どんなことに困っているか、どんな不安を抱えているのか明確にします。

質問内容をよく聞いておかないと、的外れな回答をしてしまって、信頼関係が崩れることがあります。この人は自分の気持ちをわかってくれない、と感じさせるとリカバーが難しく、会話が続かなくなってしまうためです。

たとえば「お薬をジュースで飲んだら駄目ですか」と聞かれた場合はどうでしょう。「お水が良いのですが、苦くて飲みにくいなど感じますか」など聞きながら問いかけの真意を探っていくと、患者さまの意図を汲み取れます。

相手の気持ちを汲み取るには積極的に話を聞く「アクティブリスニング」が必要で、心と心で対話をしながら、良い方向へと持っていきます。患者さまが本当に必要としている情報を引き出すためにも、ゆっくり話を聞く心を持ちましょう。

 

■何気ない日常会話も意識します

薬剤師の仕事が多様化しつつあり、病院にかかるほどではない身体についての心配ごとや生活習慣についての相談など、あらゆる質問の受け皿としての役割を任されています。地域の健康相談窓口として活用してもらうため、気になることがあったときにすぐに相談してもらえる信頼関係を築く意識が重要です。

日々の業務に負われていると対応が事務的になりがちですが、これでは関係が進展しません。服薬指導の合間に簡単な日常会話を交えながら、関係を深めていきます。

小さなお子様連れで来店した患者さまなら子供の話題、スポーツウェアで来店されたら趣味の話題など、患者さまに合わせた会話を意識しましょう。気軽に話ができる相手とわかってもらうと関係が深まって、プライベートな相談ごとも話してくれます。

だるさが抜けない、朝起きるのがつらいなどちょっとした健康相談を受けたら、忘れずに記録しておきましょう。来店の度に経過を聞いて、患者さまの健康的な生活をサポート、いつまでも元気な心と身体を支援します。

 

■まとめ~薬剤師が患者さまと信頼関係を作るために必要なこと

1.患者さまの立場にたって考えることで信頼関係を構築していきましょう

自分が患者さまの立場だったらどう感じるか意識しながら対応すると、信頼関係を構築できます。自分がされて嫌な態度を控えたり親身に相談にのったりする心掛けが重要です。

 

2.身だしなみに気を使いましょう

身だしなみが整っていないと信頼関係を築きにくく、不快感を与えます。服装や髪型など基本的なポイントを見直し、医療機関で働く者としてふさわしいマナーを守りましょう。

 

3.アクティブリスニングが効果的です

信頼関係を築くためには、自分が話をするより相手の話を聞くことです。アクティブリスニングで相手の要望を汲み取って、求めている情報に答える受け答えを意識します。

 

4.何気ない日常会話も意識します

地域の健康相談窓口として、来店された方の話を聞くことも薬剤師の役割です。時間の許す限り積極的なコミュニケーションを心掛け、気軽に相談できる雰囲気ができると信頼関係につながります。

ファルマラボ編集部

「業界ニュース」「薬剤師QUIZ」 「全国の薬局紹介」 「転職成功のノウハウ」「薬剤師あるあるマンガ」「管理栄養士監修レシピ」など多様な情報を発信することで、薬剤師・薬学生を応援しております。ぜひ、定期的にチェックして、情報収集にお役立てください。

記事掲載日: 2016/11/14

あわせて読まれている記事