薬局探訪
2018.10.05

クラフト株式会社(さくら薬局) インタビュー

クラフト株式会社(さくら薬局) インタビュー

採用推進室 課長 松井和也さん
さくら薬局虎ノ門店 森安祐里さん

会社のバックアップのもとで、店舗ごとの色を出しながらクリエイティブな仕事ができます。

1982年の創業から、現在759店舗※を展開するさくら薬局様。創業以来、スタッフからの提案を大切にしながら店舗運営をしてきました。
スタッフから毎年300以上のアイデアが寄せられ、店舗運営の効率化や患者様に喜ばれるサービスを実施するなど、与えられる裁量も大きく、特徴あるお店づくりをしています。そんなさくら薬局でのお仕事についてお聞きしました。
(※2018年8月現在)

「リトルチャレンジ」で年間300以上のアイデアが生まれる



imageお伺いしたさくら薬局虎ノ門店。

最初に、会社のご紹介をお願いします。

松井さん:クラフト株式会社は、さくら薬局を全国759店舗運営する薬局グループです。店舗業態については、「総合病院対応型・マンツーマン型・医療モール型・商業施設型」を展開しています。全体の7割がクリニック対応型となっており、地域密着の店舗運営を重視しています。

お二人のお仕事について教えてください。

松井さん:私は平成8年に入社しました。現在は、新卒と中途の採用関連の仕事をしています。
森安さん:私は入社6年目です。新卒で虎ノ門店に配属され、現在は、管理薬剤師をしています。様々な処方箋の知識を身につけるために、大型門前薬局で仕事がしたいという希望を叶えてもらっています。

さくら薬局の特徴を教えていただけますか?

松井さん:最も特徴的なのは、社内制度だと思います。患者様や仲間のために、アイデア(工夫やサービス)を提案することができる「リトルチャレンジ」という制度があります。年間で300以上のアイデアが寄せられており、良い内容は全店に共有されています。

例えば、疑義照会を行うと、患者様にお薬をお渡しするまでに時間がかかってしまいますよね。こうした不便を解消するために、事前に病院で出すお薬の一覧表をもらい、懸念事項などを医師に確認したという事例があります。これにより、毎回医師に問合せをすることがなくなり、疑義照会が効率化しました。このアイデアは全店で推奨しています。
他にも、患者様にハーブティーをお出ししたい、地域イベントを企画したい、患者様のために本棚が設置したい、など様々なアイデアが採用されてきました。

また、同僚感謝制度というものもあります。こちらは同僚への感謝の気持ちを手紙で送るという制度で、年間1,000通以上、感謝が伝えられています。
誰でもできる仕事ではなく、もっとクリエイティブな仕事をしようとするクラフトの特徴です。

リトルチャレンジが生まれた背景は?

松井さん:創業以来、積極的に提案ができる社風でした。当社の創業者は薬剤師ではありませんでしたので、店舗運営に関しては、店舗スタッフの意見を取り入れるようにしていたようです。
その社風が引き継がれ、社員数が増えた現在でも、多くのアイデアが出るようになっています。

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虎ノ門店では製造承認を取得した店舗独自の薬を販売


虎ノ門店で、特徴を活かすために取り組んでいることはありますか?

森安さん:虎ノ門店では、店舗独自のお薬を販売しています。風邪薬、水虫、かゆみ止め、解熱鎮痛剤、胃腸薬などをご用意して、ワンコイン500円(税別)でご提供しています。製造承認も取っており、リピーターの患者様も多くいらっしゃいます。
他にも、物販に力を入れており、担当のスタッフがPOPを作成しています。このPOPのおかげで売上も増えました。
さくら薬局では、店長に裁量が与えられているので、様々な工夫をした店舗がたくさんあります。

image左:虎ノ門店で販売しているお薬。患者様からも好評だそう。
右:OTCのスペースは広く、商品がわかりやすくPOPで紹介されています。

そうしたアイデアの社内での共有方法は?

森安さん:薬局長会議で集まった時に情報交換をします。また、スタッフが他の店舗にヘルプに行った時にも情報交換をします。
松井さん:全社では、年に1回、クラフト研究発表会で、優秀なアイデアが発表されます。東京国際フォーラムで開催され、全社員が参加します。社員数が増えるごとにイベントの規模も大きくなっています。

確かに、クリエイティブな社風ですね。

森安さん:意見が通りやすく広い裁量が与えられていることに加えて、上司が部下をしっかりと指導する体制も整っています。
はじめて管理薬剤師になった際は、わからないことも沢山あるので、研修制度と共に、上司が丁寧に指導をしてくれます。常に相談しやすい上司がいるので安心して仕事ができます。

キャリアアップ、ジョブチェンジなど多様な働き方ができる


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キャリアプランについて教えてください。

森安さん:店舗に配属をされて、経験を積んだ後に、管理薬剤師になり、エリアマネージャーになるのが、基本的なキャリアプランとなります。しかし、希望すれば、働き方を相談することができます。
さくら薬局には、多彩なキャリアパスがあります。現場だけではなく、本社での採用・システム開発・教育・研修講師などのジョブチェンジも可能です。
私は現在、指導薬剤師の資格を取得したいと希望しており、研修などのフォローを会社がしてくれています。
産休・育休後に復帰しやすいことも特徴で、時短勤務など柔軟に対応してくれます。虎ノ門店にも4年ぶりに戻ってきたスタッフもいます。


教育制度は、どのようになっていますか?

松井さん:新入社員研修からはじまり、2年目、3年目の研修、専門選択講座、地域講座、管理薬剤師研修、管理職研修などの役職に合わせた教育制度を実施しています。

   

店舗での仕事について、気を付けていることなどはありますか?

    

森安さん:地域に合わせたサービスを提供することです。
虎ノ門店は、虎ノ門病院の門前にあります。患者様は他の地域から虎ノ門病院を選んで受診されている場合も多く、健康への意識が高く、病気やお薬についての知識も豊富な方が多い傾向です。こうした患者様は、ご自身でもお薬について調べていますので、ご質問もより専門的になります。薬剤師としても、患者様にご安心していただける知識が必要です。
また、仕事をされていてお忙しい方が多いと思います。ですから、患者様をお待たせする時間の短縮を常に心がけています。

仕事を効率化するオリジナルのシステム


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かかりつけ薬局について、どのように取り組んでいますか?

松井さん:当社も店舗数が増えたので、患者様の健康をサポートするための社会的な責任を果たすため、全社でかかりつけ薬局になるために取り組んでいます。
研修認定薬剤師は全員が取得します。NPOコミュニティ・ヘルスケア研究会を設立し、社内研修での取得支援もしています。eラーニングによる学習にも全員が取組んでいます。資格取得者には、お祝い金を支給するという制度もあります。

在宅医療の実施状況に関しては、全店舗の約75%にて実施しており、居宅と施設の割合は「50%:50%」となっています。薬局長は、地域包括支援センターにお伺いして、地域の方々や医療機関の方々と情報交換を行なっています。また、本部に在宅推進室を設置し、店舗のフォローを行っています。

虎ノ門店の場合、処方枚数も多くなると思いますが、仕事の効率化はどのようになさっていますか?

森安さん:仕事時間については季節変動があります。夏場よりも冬場が忙しくなるのは他の店舗と同じです。どんなに忙しくても注意しているのは調剤過誤です。データの入力後は、3名で目視チェックを行い、さらにバーコードセンサーと計量機で二重チェックを行っています。こちらは、当社独自のシステムです。また。レセコンもオリジナルシステムを採用しており、バージョンアップを重ねて、非常に使いやすいワンストップシステムとなっています。

         
image独自の監査システムで、調剤過誤を防ぎます。

様々な店舗形態があると思いますが、会社規模が大きいメリットをどうお感じですか?

森安さん:組織が大きければ、遵守しなければならないルールがある反面、本部からのバックアップ体制が整っています。例えば、法改正があれば、本部から速やかに連絡があり、最新の情報を得ることができます。法改正などに伴う掲示物の張り替えなどは気づきにくいことでもあるので、本部からサポートがあるのは助かります。サポート体制があることで、薬局の運営に集中でき、仕事がしやすいです。

さくら薬局というフィールドを活用して多様な働き方を


福利厚生について教えてください。

松井さん:年間休日は126日となっています。他にも休暇制度がありまして、最大で9連休も取得可能となっており、ワークライフバランスに配慮しています。

中途採用の流れを教えてください。

松井さん:店舗からの求人依頼がありましたら、本部から紹介会社様にご依頼をします。書類審査を経て、面接を実施しています。ご希望がある場合は、店舗見学もしていただいています。 中途採用では、それぞれの方のライフスタイルや経験を重視しています。管理薬剤師の経験がある方で、当社でも希望される場合は、入社後短期間でお店をお任せすることもあります。

さくら薬局には、どんな人が合っていると思いますか?

松井さん:新卒、中途採用共に心身ともに健康で明るい人だと思います。患者様の健康をサポートするためには、スタッフ自身が心身ともに健康であることが大切です。
採用をするにあたって、考慮している点は、具体的に次の5つになります。
1:明るさ
2:素直さ
3:コミュニケーション
4:仲間意識
5:情熱
このように、知識やスキルよりも人柄を重視しています。

    

今後、どのような仕事をしたいとお考えですか?

森安さん:指導薬剤師として、学生のサポートをしたいと思っています。他には、リクルーティングなど、仕事の幅を広げたいと思います。大きな組織の良さを活用して、様々な仕事をしていきたいと考えています。 松井さん:人事担当として、スタッフが幸せになる環境づくりをして行きたいと思います。さくら薬局で仕事をすることが、スタッフの幸せにつながるような仕事をしたいと思います。

    

御社をひと言で表現するキャッチフレーズを教えてください。

お二人:「大きな組織のサポートの中、店舗ごとの色を出しやすい会社」ではないかと思います。大手の組織力に合わせて、各自がクリエイティブな発想ができる環境が整っていると思います。

    

最後に、入社を希望する方にメッセージをお願いします。

森安さん:明るく前向きな方、お待ちしています。ぜひ、一緒にお仕事をしましょう。
松井さん:当社は多様な働き方ができる会社です。ぜひ、さくら薬局というフィールドを活用して、思う存分、活躍していただきたいと思います。

取材者後記

スタッフからの提案を大切にされているさくら薬局さん。
大きな組織でありながら、店舗それぞれが個性を活かし患者様から必要とされる薬局になるために、様々なことを提案しやすい風土が根付いており、それを実現するためのサポート体制が充実していると感じました。
充実したサポートのもとで、様々なことに挑戦したい、患者様に必要とされる薬剤師を目指したいという方は、ぜひさくら薬局さんへご応募してみてはいかがでしょうか。

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ファルマラボ編集部

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記事掲載日: 2018/10/05

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