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2020.07.14

【薬剤師転職】「退職願」と「退職届」の違いは?例文もアリ

【薬剤師転職】「退職願」と「退職届」の違いは?例文もアリ

転職を考え、今の職場を辞める意思が固まったら、退職することを職場に伝えなければなりません。しかし、どんな職場であっても、いざ退職の意思を示すとなると躊躇してしまいがち。さらに初めての転職ともなれば、「退職願」と「退職届」の違いを認識していない場合も少なくありません。

この記事では、退職をスムーズに進めるために、【退職願と退職届の違い/書き方/提出時期】などについてお伝えします。

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「退職願」と「退職届」の違い

薬剤師イメージ

円満退職をするためには、退職の意志をどう伝えるかが重要です。とくに「退職願」と「退職届」は混同しがちなので、しっかりと確認しておきましょう。ここでは、「退職願」と「退職届」の違いについて詳しくご紹介します。

退職願

退職願は、退職の可否を問わず、退職の意思表示として提出する書類です。ただし、退職願は必ず文書として提出する必要はなく、口頭で伝えるだけでも問題ありません。しかし、退職の意志を明確に伝えるためにも、退職願を文書で残しておくのが望ましいでしょう。

退職届

退職届とは、退職確定後に事務手続きの記録として職場に届け出る書類です。退職願とは異なり、退職届には退職日を記載します。正式な申し出となるため、職場に受理されたあとは撤回できなくなります。


実際に退職願は必ず提出する必要がないため、退職届のみを提出する場合も多くみられます。ただ、前触れもなく退職届を提出すると上司から反発があり、何らかのトラブルが生じることも。代わりの人材採用や業務内容の引き継ぎなどの時間が必要だからです。円満に退職を迎えるためにも、早めに退職願を出して退職の意思を伝えておきましょう

法律で定められた退職時のルール

退職するときには、最低でも退職日の2週間前に職場へ伝えなければいけないなど法律に定められた決まりがあります。ルールを守らないと円満退社が難しくなるばかりか、トラブルにつながることも。ここでは、法律による退職の決まりごとと注意点について紹介します。

期間の定めのない雇用契約の場合のルール

入職時に職場と結ぶ雇用契約において、期限を定めずに契約している場合は、「期間の定めのない雇用契約」となります。正社員雇用、パートの場合は基本的に期間の定めがない雇用契約です。この場合は民法に定められたルールに従います。

当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。(民法627条1項)

つまり退職日の2週間前までに職場へ退職することを願い出ていなければなりません。これは2週間前に言わないと退職ができないわけではありませんが、それが原因でトラブルに発展した場合、職場が民事に訴えて損害賠償請求をされる可能性もあります。

期間の定めのある雇用契約(有期雇用)の場合のルール

契約社員や派遣契約のように雇用契約が有期に定められている場合には、「期間の定めのある雇用契約」に該当します。原則、この期間内に退職することはできません。しかし、例外もあります。

当事者が雇用の期間を定めた場合であっても、やむを得ない事由があるときは、各当事者は、直ちに契約の解除をすることができる。この場合において、その事由が当事者の一方の過失によって生じたものであるときは、相手方に対して損害賠償の責任を負う。(民法628条)

ここでポイントとなるのは「やむを得ない理由」があれば認められるという点です。「やむを得ない理由」について法的な定めはありませんが、「親の介護」「病気」「妊娠」などが当てはまると考えられます。また、「やむを得ない理由」がない場合にも、職場との間で合意があれば退職はできます。しかし、合意に至らず一方的に退職した場合には、損害賠償請求をされてしまう可能性もあります。

基本的に契約期間の初日から1年以後は、労働者は自分の意思で自由に退職(辞職)することが認められています。(労働基準法137条)

就業規則の規定と民法

退職について、職場の就業規則に「何日前までに申し出ること」と定められているケースがあります。一般的な会社の就業規則では、1ヵ月〜3ヵ月前までに退職を申し入れると定められていることが多いようです。

この場合、就業規則を守ることは従業員のマナーとして必要ですが、法律の定めの法が優先されます。つまり就業規則に数ヵ月と規定があっても、退職の2週間前に申し入れれば法的には問題ありません。ただし、円満退職をするためにも、就業規則を守って退職の意思を早めに伝えることが社会人としてのマナーといえるでしょう。

「退職願」と「退職届」の書き方

退職届イメージ

退職願は職場に退職を願い出るために、退職届は退職確定後の手続きのために提出する重要な書類です。とくに退職届は、書類の不備で受理されない...なんてことにならないよう、正しい書き方を前もって確認しておきましょう。

<手順>

「退職願」と「退職届」は、書き方にはほとんど違いはありません。退職に関する書式は職場側で統一のフォーマットが用意されていることもあります。自分で一から作成する前に、職場独自の書式がないかを確認しておきましょう。

<準備するもの>

  • 縦長の白い封筒
  • 縦書き用の白い便箋
  • 印鑑
  • 黒色のサインペンもしくはボールペン
  • <例>

    退職届イメージ

    ①封筒の表中央に「退職願」または「退職届」と記載します。
    ②封筒の裏面の左下には、所属部署と氏名を記載します。
    ③縦書き便箋1行目には表題「退職願」または「退職届」と記載します。
    ④退職願の場合、書き出しは表題から一行あけた2行目の右下(行末)に「私事」を配します。退職届の場合は書く必要はありません。
    ⑤次の行から「このたび、一身上の都合により」というように、退職理由を記載します。ここでは事実を簡潔に述べるだけでよいので、本当の退職理由を述べる必要はありません。
    ⑥退職願の場合は退職希望日、退職届の場合は上司に相談をして了承された日付を記入します。縦書きであれば漢数字を使用し、和暦で記載してください。
    ⑦提出する日付を記載します。
    ⑧所属部署と氏名を記載し、氏名の下には捺印をします。印鑑はインク内蔵印(シャチハタなど)ではなく、朱肉を使うタイプの印鑑にしましょう。
    ⑨会社名と最高責任者の名前を記載します。氏名につける敬称は「殿」と記載しましょう。

    <退職願を書くときのポイント>

  • 労働契約の合意解約を願い出る書面であることを明確にする文言を入れる
  • 希望する退職日と退職願の提出日を明記する
  • 名宛人を明記する。通常は代表取締役(社長)の名前を記載する

  • <退職届を書くときのポイント>

  • 雇用側へ退職日を届け出る文言を入れる
  • 退職日と退職届の提出日を明記する
  • 名宛人を明記する。通常は代表取締役(社長)の名前を記載する
  • ▼参考記事はコチラ>薬剤師向け退職願の書き方

    円満退職をするために必要なこと

    今後も同じ業界で仕事をしていくのであれば、職場としこりを残さず円満退職をしたいものです。ここでは円満退職をするために必要なステップについてお伝えします。

    無理のある転職スケジュールを組まない

    退職時期を決めるうえで、次の職場への入社時期のタイミングも検討する必要があります。早く入社できる方が採用企業への心象がよいだろうと考えて、「2週間で入社できます」など無理な期間をいうのはやめましょう。むしろ採用企業側にも「計画性がない人」「企業への配慮に欠けている人」だと印象づけてしまう恐れがあります。

    また、退職時には、引継ぎや社内手続きなどに思っている以上に時間がかかるもの。入社時期は余裕を持って、最低でも1ヶ月以上の期間をあけるとよいでしょう。スムーズな転職を行うためには、在職中の職場へ迷惑をかけずに円満退職をすることが大切です。

    引継ぎと同僚への配慮を心がける

    退職が受理されたら、上司に引継ぎや社内手続きの流れを確認しましょう。あなたが辞めることで困るのは上司だけでなく、あなたと同様の業務に携わっている同僚も同じです。担当していた仕事があれば十分な引継ぎで退職後に迷惑がかからないようにしましょう。

    また、「退職後はどうするの?」と聞かれたとき、無事に退職日を迎えるまでは情報を公言しない方が無難です。思わぬところで情報が広がりトラブルに発展する可能性もあります。

    転職先が決まったら早めに直属の上司に伝える

    一般的に転職活動をしている時期は、在職中の職場には秘密で進めることが多いでしょう。しかし、いざ内定を獲得したら、確実に退職するため手続きを進めていく必要があります。まず、退職願や退職届を出すよりも前に、直属の上司や部長などに退職することを伝えましょう。内定先が決まっていなくても、退職の意思が固まったら早めに伝えるべきです。面談を設定してもらい、明確な退職の意思を伝えましょう。このときに、退職を引き止められることもあるので、確実に退職したいのであれば、事前に辞めたい理由をまとめておくことが大切です。

    また、仲のよい同僚に退職を早く伝えたい気持ちは分かりますが、管理者である上司に伝えるまでは誰にも言わないようにしましょう。情報が漏れて他人の口から上司に伝わってしまい、上司との信頼関係が壊れてしまうこともあります。お世話になった職場だからこそ、最後まで誠実に対応することを心がけましょう。

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    まとめ

    今回は、「退職願」と「退職届」の違い、さらには在職中の職場での円満退職に向けた注意点についてご説明しました。退職は何度も経験することではなく、誰にとっても慣れない手続きになるので戸惑うことも多いでしょう。

    「退職願」や「退職届」を提出することで、あなたが関わってきた同僚や上司との今後の関係性は大きく変化します。自分のことだけでなく、周囲に配慮し、一社会人として誠意ある対応をしていかなければなりません

    退職時に起きる問題や気持ちの変化は、非常にデリケートなもの。不安や迷いがあるときは転職アドバイザーを頼ることも一つの方法です。円満退職に向けて慎重に準備を進め、気持ちよく退職日を迎えられるよう心がけましょう

    記事掲載日: 2020/07/14

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