服薬指導に活かす医薬品情報

アミティーザカプセル

Q

何のお薬?処方目的は?

A

適応症は「慢性便秘症(器質的疾患による便秘を除く)」です。
成人には、1回24µgを1日2回、朝食後及び夕食後に経口投与します(適宜減量)。海外臨床試験において、食前投与時に副作用である悪心の発現頻度が上昇したことから、国内臨床試験はすべて食後投与で実施されており、用法も食後で設定されています。
本剤投与により、約60%の患者で24時間以内に自発排便が認められました。その他、自発排便回数の有意な増加、便秘に伴う諸症状の改善も認められました。
長期投与試験の結果から、本剤は長期間の使用が可能な薬剤ですが、漫然と投与を行わずに必要最小限にとどめ、患者さまの症状に応じて本剤の減量、休薬、中止を考慮する必要があります。

Q

作用機序は?

A

本剤は世界初のクロライドチャネルアクチベーターです。
小腸上皮頂端膜(腸管内腔側)に存在するClC-2クロライドチャネルを活性化することで腸管内への水分分泌を促進し、便を軟らかくするとともに、腸管内の輸送を高めて排便を促進します。
本剤の作用は腸管局所にて発現し、吸収された後速やかに代謝されます。

Q

投与禁忌は?

A

腫瘍、ヘルニア等による腸閉塞が確認されている又は疑われる患者さま、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には禁忌です。
動物実験で胎児喪失が報告されているため、投与する場合には、妊娠検査を行う等、妊娠中でないことを確認すること、服薬中は避妊をする必要があります。
また、本剤投与中に妊娠が確認された場合には又は疑われた場合には、直ちに医師に連絡するように説明しましょう。

Q

乳汁中への移行は?

A

血漿中濃度は低いものの、乳汁中への移行が確認されていることから、本剤の投与中は授乳を避けるよう指導が必要です。

Q

副作用は?

A

主な副作用として、下痢、悪心、腹痛、胸部不快感等が報告されています。最も高い頻度で認められた下痢に関しては、重度のものは報告されていません。
このような副作用が現れた症状に応じて減量、休薬又は中止する等の処置が必要です。

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派遣薬剤師のススメP
掲載日: 2019/03/06
※医薬品情報は掲載日時点の情報となります