服薬指導に活かす医薬品情報

エリキュース錠

Q

何のお薬?用法・用量は?

A

1.「非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制」

1回5mgを1日2回経口投与します。以下の場合は1回2.5mgを1日2回に減量します。

・80歳以上

・体重60kg以下

・血清クレアチニン1.5mg/dL以上


2.「静脈血栓塞栓症(深部静脈血栓症及び肺血栓塞栓症)の治療及び再発抑制」

1回10mgを1日2回、7日間経口投与した後、1回5mgを1日2回経口投与します。

Q

使用上の注意点は?

A

出血のリスクが高い患者さま(先天性・後天性出血性疾患、活動性の潰瘍性消化管疾患、細菌性心内膜炎、血小板減少症、血小板疾患、活動性悪性腫瘍、出血性脳卒中の既往等)、重度の肝障害、腎障害、高齢者、低体重の患者さまには慎重投与となります。

Q

作用機序は?

A

外因性及び内因性血液凝固経路の第Xa因子を阻害します。その下流のプロトロンビンからトロンビンへの変換を抑制し、直接的な抗血液凝固作用及び間接的な抗血小板作用を示します。

Q

副作用は?

A

主な副作用は鼻出血、皮下出血、結膜出血、挫傷、皮下血腫、便潜血、血尿等、重大な副作用は出血、間質性肺疾患、肝機能障害の報告があります。

Q

警告・禁忌は?

A

本剤の投与により、重篤な出血が発現した場合には、死亡に至るおそれがあるため、出血の危険性を考慮し、投与の適否を慎重に判断します。本剤による出血リスクを正確に評価できる指標は確立されておらず、本剤の抗凝固作用を中和する薬剤はないため、本剤投与中は、血液凝固に関する検査値だけでなく、出血や貧血等の徴候を十分に観察する必要があります。


臨床的に問題となる出血症状のある患者さま、血液凝固異常及び臨床的に重要な出血リスクを有する肝疾患患者さま、対象疾患が非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制である場合の腎不全の患者さま、対象疾患が静脈血栓塞栓症の治療及び再発抑制である場合の重度の腎障害の患者さまには禁忌です。

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派遣薬剤師のススメP
掲載日: 2020/03/12
※医薬品情報は掲載日時点の情報となります