キャリア&スキルアップ
2020.01.31

薬剤師としてのキャリアビジョンとは?希望のキャリアを歩むために必要なこと

薬剤師としてのキャリアビジョンとは?希望のキャリアを歩むために必要なこと

薬剤師が働く職場は、調剤薬局・ドラッグストア・製薬会社などさまざまな選択肢があり、条件にさえこだわらなければ仕事に困ることはありません。

しかし、何も考えずに転職活動をするのと、自分の進む道を熟慮してから活動するのとでは、数年後に大きなキャリアの差が生まれてしまいます。特に近年は、6年制薬剤師やAIの登場などもあり、「薬剤師だから」と甘んじてはいられない環境です。思い描く理想的な薬剤師になるためにも、キャリアビジョンを見据えて転職活動をすることは大切でしょう。

そこで今回は、【希望のキャリアを歩むために必要なステップ】などをご紹介します。

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薬剤師の転職活動にキャリアビジョンが必要な理由

薬剤師の転職は珍しくありません。現に、数年働くとそろそろ職場を変えたいと考える薬剤師は多いでしょう。しかし、「職場を変えれば何か変わるのではないか」と、漠然とした目的のままでは上手くいくとは限りません。"成功"するには、5年・10年と中長期的なスパンで『薬剤師としてのビジョン』を見据えておく必要があるのです。その理由を解説します。

1.薬剤師としてのキャリア形成のため

まず、キャリアビジョンを明確にすることが、自分の思い描くキャリア形成を達成するために必要です。何らかの志をもって薬剤師になったものの、その後はなんとなく働いているという薬剤師は多いのではないでしょうか。早いうちに自分のキャリアビジョンを明確にしておかなければ、数年後もただひたすら調剤を繰り返す日々になってしまうかもしれません。

将来、どんな薬剤師になりたいのか、何を達成したいのか、どんな専門性を高めたいのか、しっかりと考えておきましょう。

2.転職に失敗するリスクを減らすため

「転職できればどこでも良い」というのが転職活動ではないはずです。その転職先の職場が、今よりも悪い環境や悪い条件であると、その転職は成功したとは言えないでしょう。そんな失敗を防ぐためにも、キャリアビジョンはしっかり考えておく必要があります。その上で、転職先へ求める条件を明確にしておけば、転職の失敗を防ぐことができるはずです

「知識を磨ける職場である」「評価制度や昇進制度が整っている」など条件を挙げましょう。この過程を省いてしまうと失敗しやすくなるので、時間をかけることがおすすめです。

3.ワークライフバランスを保つため

「成果を出したい」など仕事が充実していれば満足できる人はいます。一方で、「しっかり休みを取りたい」「仕事と家庭を両立したい」と考える人もいるでしょう。仕事と生活のバランス、つまりワークライフバランスが崩れてしまうと、仕事の継続が難しくなったり生きるうえでの幸福度も下がったり。あまり良いことではないと言えるでしょう。

キャリアビジョンを考える際は、ワークライフバランスも気に掛けるべきポイントです。仕事は生活の一部であることを忘れずに、働き方を見つめ直してみましょう。

キャリアビジョンの描き方(1)キャリアの棚卸しと自己分析

薬剤師としてのキャリアの棚卸し

自分なりのキャリアビジョンを描くには、「キャリアの棚卸し」が必要です。まずは、仕事の経験と習得した知識、評価されたポイントなどを紙に書き出してみましょう。これによって「これからどのようなスキルを身につけるべきなのか」を客観視しやすくなります。では、どのような視点でキャリアを棚卸すべきか、具体的な方法をみていきましょう。

今までの職種、仕事の経験を振り返る

まずは、今まで経験した仕事を洗い出しましょう。調剤薬局やドラッグストアなら、調剤、OTC販売、漢方相談。製薬企業であれば、MR、開発、研究...といったように書き出します。

また、ほかの人と差別化できるような仕事内容があれば特記しておきます。たとえば、調剤薬局勤務の方なら、「在宅経験がある」「小児科経験がある」など。自分が行ってきた事項であれば追記しておくと良いでしょう。企業で働いている場合は、具体的にどんなプロジェクトに参加したのか、どんな商品に携わったのかなどを振り返ります。

管理職やリーダーシップ経験を振り返る

調剤薬局なら、管理薬剤師や店長、エリアマネージャーなどの経験があるかどうか。ドラッグストアなら、本社勤務の経験があるかどうか。企業であれば、課長や係長、グループマネージャーなどの役職経験を書き出します。さらに、どのようなリーダーシップを発揮したのか、どのような成果を残したのかも振り返り、できるだけ具体的に書き出しましょう

評価を受けた、スキルや成果を振り返る

今までの業務のなかで、特別に評価された自分のスキルは何かありますか?たとえば、「店舗の売り上げに貢献した」「職場環境の改善に貢献した」「応対が患者さまに好評だった」「英語を使って外国人の患者さまとやり取りできる」など自分のスキルがあったからこそ成し得た成果があれば書き留めておきましょう。

このように自分のスキルと成果を客観的に振り返ると、自分がどのようなことに興味があるかを推測できますし、人より優れている部分がどこにあるのかを明確にできます。

努力したことや特別な資格を振り返る

自分が今までで勉強したこと、スキル向上のために特別に努力したことも思い返してみましょう。たとえば「がん専門薬剤師」「サプリメントアドバイザー」「メディカルアロマテラピーインストラクター」など、ほかの薬剤師と差別化できるような資格や肩書などがあれば大きなアピールポイントになります

とくに専門性を高めるために努力してきたことがあれば、振り返って棚卸ししておきます。「PCの知識が一般的な薬剤師よりある」「語学力がある」など薬剤師としての知識以外でもアピールできるポイントがあれば挙げてみましょう。

▼参考記事はコチラ>薬剤師飽和の時代に取得すべき資格とは?「難易度別の資格6選」をご紹介【薬剤師の資格入門】

キャリアビジョンの描き方(2)具体的に考えて言語化する

薬剤師としてのキャリアビジョン

今までに経験したキャリアや習得したスキルが明らかになったら、今後のキャリアプランを考えましょう。具体的に、「5年後に達成したいこと」「10年後に達成したいこと」と段階的に思い描きます。それらの大枠の目標設定ができたら、「1年目は○○をする」「2年目は○○をする」など、目標を達成するための行動計画を立てていきましょう。

数年後のキャリアビジョンを明確に考える

まずは、明確なキャリアビジョンを考えましょう。「5年後にはエリアマネージャーになりたい」「10年後には専門薬剤師として病棟で活躍したい」など言語化することがおすすめです。もちろん仕事以外でも構いません。「5年後には結婚してパートに切り替えたい」「5年後には職場復帰をして正社員に戻りたい」などの展望も具体的にしておきましょう。

資格の活用や知識を深めたい分野を決める

「取得した資格を活かしきれていない...」なんてこともあるかもしれません。もったいない状況を抜け出すためにも、取得した資格があるのであれば、活かせる職場を探しましょう。

目標を見据えて、これから資格取得を目指すのもいいですね。病院勤務であれば、「感染制御専門薬剤師」「緩和薬物療法認定薬剤師」「抗菌化学療法認定薬剤師」など。薬局勤務であれば、「認定薬剤師」「指導薬剤師」など。薬剤師として専門性を高めればキャリアアップにつながりますし、活躍の場が広がり報酬アップも期待できます

<番外>独立開業や新規領域に挑戦する

独立開業を考えても良いでしょう。リスクはありますが、経営者となれば年収も社会的地位も大きく上がります。また、医薬品業界であれば、CRCやSMOなどの臨床開発関連、卸や企業のDI・学術という分野にもチャレンジできます。薬剤師という背景を活かして、広告や薬事関連の仕事に就くことも可能です。幅広い視点で自分のキャリアを検討してみましょう。

思い悩んだときは、転職コンサルタントに相談しよう

ここまで、キャリアの棚卸しとキャリアビジョンの描き方を説明しましたが、なかなか自分だけでは整理することができない方も多いでしょう。「どんな薬剤師になりたいか」は、自問自答しても答えが出しにくいところ。また、どのような活躍の可能性があるかについても、自分では正直わかりにくいでしょう。

そんなとき頼りになるのが人材紹介会社の転職コンサルタント。プロの視点により、自分では意識できていなかったスキルや得意分野、さらに興味関心なども掘り起こしてくれるでしょう。そしてスキルとキャリアを参考に、意外な職場を提案してくれることもあります。悩んでしまったときは、まず転職コンサルタントに相談してみてはいかがでしょうか?

まずは相談だけでもOK!ご自身の市場価値を知りたい方もお気軽に。 転職相談会

店舗見学での情報収集が転職を成功させるカギ

今回は、キャリアビジョンを描くために必要なステップをご紹介しました。薬剤師には転職活動も、十分に準備して臨まなければ、理想とかけ離れた結果になってしまう場合もあります。無駄に転職を重ねるのは時間もかかりますし、決して良いことではありません。転職活動をする前に慎重に取り組んでおく必要があります。

将来の自分を見据えたキャリアビジョンを描くことは、理想の薬剤師に近づく第一歩となるはずです。もしキャリアビジョンを明確にしていくときに行き詰まったら、一人で悩まずに専門の転職コンサルタントの力を借りてみましょう。自分だけでは見つけられなかった自分の興味・趣向やスキルに気づかせてくれるかもしれません。


記事掲載日: 2020/01/31

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