ヘパリン類似物質を配合した保湿剤において「してはいけないこと(禁忌)」とされる疾患は何でしょう?

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ヘパリン類似物質を配合した保湿剤において「してはいけないこと(禁忌)」とされる疾患は何でしょう?

    ヘパリン類似物質には、持続性の高い水分保持作用や血行促進作用、抗炎症作用などがあり乾燥肌などに効果があります。しかし、血液凝固抑制作用があるため、出血を助長するおそれがあり、わずかな出血でも重大な結果をきたすことが予想される人には販売しないように注意します

    製品としては『ヒルマイルドクリーム』(油中水型w/o型クリーム)、『ヒルマイルドローション』(乳液タイプ)、『ピアソンHPローション』(さらっとした使用感)、『ザーネメディカルスプレー』(スプレー)などさまざまな製品があり、販売時の相談では剤形や使用感も重要となります。

    <補足>
    ※【2. アトピー性皮膚炎】は「してはいけないこと」ではありませんが、まずは受診勧奨すべき疾患です。
    ※【3. 乾皮症】は効能・効果です。

    服薬指導POINT

    使用量の目安としては、塗布部位がテカッと光り、ティッシュペーパーが付着する程度と指導するとわかりやすいでしょう。


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    鈴木 伸悟(すずき・しんご)さん
    有限会社ウインファーマ セルフメディケーション推進室室長。過去に勤めていた大手ドラッグストアでは特定のOTC医薬品販売で全国首位を獲得した経歴を持ち、自身でもSNSを通して薬剤師・登録販売者向けにOTC医薬品の役立つ情報発信を行う。日経DIプレミアムではコラムの連載を持つなど多方面に活躍している。
    掲載日: 2021/04/02
    ※医薬品情報は掲載日時点の情報となります

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