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オロパタジンは、腎排泄型の薬なので腎機能が低下した患者さまに投与すると、血中濃度が高い状態で持続する恐れがあります。 添付文書には、腎機能が低下した患者さま向けの具体的な用量に関する目安は記載されていません。腎機能低下患者(Ccr:2.3〜34.4mL/min)にオロパタジンを投与した場合、健康成人と比較して、Cmaxは2.3倍、AUCは約8倍に増加したと記載されています。 実際の処方現場では、1日1回2.5mg程度の用量で処方されるケースが多く見られます。また、オロパタジンは透析でほとんど除去されない薬であるため、透析日と非透析日で服用時点を変更する必要はありません。 他の抗アレルギー薬に関しては、セチリジン塩酸塩とレボセチリジン塩酸塩は重度の腎機能障害の患者さまに禁忌となっており、また腎機能が低下した患者さまに対する投与量の目安も添付文書に記載されています。 ベポタスチンベシル酸塩(タリオン)については、腎機能が低下した患者さまに投与する場合、5mgから開始するよう推奨されています。 フェキソフェナジン塩酸塩の添付文書には、腎機能が低下している患者さまへの具体的な用量の目安は記載されていませんが、血中濃度が高く持続する恐れがあるため、透析中や腎機能が低下している患者さまに投与する場合、減量が望ましいとされています。 また実際の処方現場では、高度腎障害〜透析中の患者さまには、半量程度に減量されるケースが多いようです。 また、第二世代抗ヒスタミン薬であるアゼラスチン塩酸塩、エバスチン塩酸塩、エピナスチン塩酸塩、ケトチフェンフマル酸塩は、腎排泄の寄与が比較的少ないため、通常の用量で使用しても問題ないとされていますが、薬物動態は個々の薬剤で特性が異なるため注意が必要です。 処方監査・服薬指導のPOINT高度腎障害〜透析中の患者さまにオロパタジンを通常量で使用すると、血中濃度が高い状態で持続されてしまい、副作用が発生する恐れがあります。 透析中の患者さまに通常量で処方された場合は、疑義照会を行い、必要に応じて1日1回2.5mg程度への減量を提案するのが良いでしょう。 |

Q |
透析中の患者さまに投与する場合、用量を減量した方が良い抗アレルギー薬はどれでしょうか? |
掲載日: 2025/10/22
※医薬品情報は掲載日時点の情報となります
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