薬局探訪
2018.10.22

薬樹株式会社 インタビュー

薬樹株式会社 インタビュー

健ナビ薬樹薬局 矢向店
薬剤師 中村優希さん

「まちの健康屋さん」として、処方せんがなくても立ち寄ることができる薬局として地域に貢献したいと思います。

神奈川県大和市に本社を置き、首都圏で出店を行う薬樹様。ユニークな店舗運営と地域に密着したコミュニケーションを重視しています。いち早くシステム化に力を入れ、薬剤師の業務負担を軽減することで、お客さまとの時間をしっかり取れるようになっています。そんな薬樹様でのお仕事についてお聞きしました。

首都圏に約150店舗、4つのスタイルの薬局を運営


imageお伺いした健ナビ薬樹薬局 矢向店

最初に、会社のご紹介をお願いします。

薬樹は、首都圏に約150店舗の保険薬局を展開しており、「健康な人、健康な社会、健康な地球」を目指した4つのスタイルの薬局を運営しています。(薬樹薬局、健ナビ薬樹薬局、訪問薬樹薬局、スロースタイル薬樹薬局Liko)
いずれも、地域に密着することが大切という経営方針のもと、総合病院の門前や駅前ではなく地域の方々の生活動線上を中心に出店しています。これからも首都圏に特化して、出店をしていく予定です。

首都圏に特化している理由を教えてください。

薬局が地域に根ざした展開をするためには、よく知っている地域に出店するべきだという考えがあります。当社は、神奈川県の大和市からスタートし、現在でも、本社は大和市にあります。本社を起点に求められる地域に出店をしていくことで店舗数を増やしています。地域のことを理解できて、必要とされている場所で、当社の強みを発揮したいと考えています。
全国への転勤はありませんし、店舗同士が近いのでヘルプ体制も整えやすく、スタッフにとってもメリットがあります。

それぞれの薬局について教えてください。

まず、基本となるのが薬樹薬局です。アットホームな雰囲気で、コミュニケーションを重視し薬剤師とお客さまが落ち着いて話すことができるようにしています。
健ナビ薬樹薬局は、管理栄養士が常駐しお客さまの健康管理のお手伝いをします。ワンコイン(500円)で体組成計の測定が可能で、管理栄養士から食事などのアドバイスをさせていただいています。処方せんがなくてもご来店しやすい点が特徴です。
訪問薬樹薬局は、在宅を中心とした店舗、スロースタイル薬樹薬局Likoは、治療や予防に加え、アロマ、オーガニックのスキンケアや食品、生活用品、フェアトレード雑貨などの商品をご提供しています。

それぞれの薬局のよい部分を相互に取り入れながら、さらなる地域貢献を目指しています。

image左:ワンコイン(500円)で受けられる体組成計
右:店内には管理栄養士さんが作成されたおすすめの献立集も
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薬剤師だからできる仕事に専念するためにシステム化を推進


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中村さんのお仕事について教えてください。

私は新卒で入社をして3年目で、現在、健ナビ薬樹薬局矢向店で薬剤師として勤務しています。
矢向店は、当社が運営している医療モールにあります。複数のクリニックにご出店いただいていますので、処方せんの種類も多く、スキルアップもできる環境です。
また、健康相談にお見えになる方も多く、地域とつながりが深い店舗だと思います。

矢向店では、どのような取組みをしているのですか?

矢向では月に2〜3回健康イベントを実施しています。例えば、「糖尿病カフェ」というものを定期的に開催しています。こちらは、糖尿病のお客さまにお集まりいただき、気軽にお話をできる場としています。お客さま同士で情報交換をしたり、お悩みを共有していただいています。
他の店舗でも、併設しているクリニックや地域の特性に合わせて、各店舗でイベントを企画して運営しています。

他に、薬樹薬局の特徴を活かすために取り組んでいることはありますか?

システム化に力を入れている点だと思います。当社はお客さまとのコミュニケーションを重視しており、服薬指導の時間を大切にしています。そのため、薬剤師の資格がなくてもできる仕事はできるだけ少なくすることが会社の方針です。

例えばピッキング作業は、処方せんを入力すればPDAでお薬の保管場所がすぐにわかります。また、お出しすることが多いお薬から並んでいるので、導線も効率的に計算されています。戻ってピッキングをすることがないので、薬剤師同士が通路ではち合わせをすることもありません。調剤室を有効に使うことができていると思います。
他には、在庫はリアルタイム管理となっており、在庫が少なくなると自動で発注がかかるので、基本的に薬剤師が棚卸をして発注することがありません。
全店舗で同じシステムを使っているので、初めての店舗にヘルプに行ってもすぐに仕事ができることもポイントだと思います。

接客で気を付けていることは?

お客さまとコミュニケーションをする上で気を付けているのは、薬学以外にも健康に関する幅広い知識を持っておくことです。例えば、テレビで健康番組が放送された翌日には、テレビでの情報について質問されることがとても多いです。そんな時に、管理栄養士が常駐しているととても安心ですね。私自身も学ぶことが多く、管理栄養士がいない店舗での仕事は考えられないですね。

お薬以外の商品も充実していますね。

会社で決められた商品の中から店舗に合わせて選ぶことができます。お客さまの健康のために、商品をご提案することが目的ですので、商品販売にノルマはありません。矢向店では、管理栄養士を中心に商品を選んでいるので、食品なども充実しています。

上司も役職で呼ばず、社長も「さん」づけ


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御社は、どんな社風だと感じますか?

お客さまとのコミュニケーションを重視しているのと同じく、社内でも話しやすい雰囲気があります。上司を役職で呼ぶことはなく、みんな「さん」づけで呼びます。同じ名字の社員がいる場合は、下の名前で呼ぶんです。社長も社内では、「みつるさん」と呼ばれています。

キャリアプランについて教えてください。

各自の希望に合わせて、マネジメントコースとスペシャリストコースに分かれます。

マネジメントコースは、「ストアマネジャー」→「アシスタントマネジャー」→「グループマネジャー」とランクアップします。
ストアマネジャー試験は年に2回あり、筆記、小論文、面接となっています。入社年数に関係なく、立候補とグループマネジャーの推薦があれば誰でも試験を受けることができます。

スペシャリストコースは、薬剤師としての専門分野を高めていくコースです。
昇格試験の内容はプレゼンテーションと質疑応答となります。各自がやりたい仕事をプレゼンテーションして、学会発表、論文、著書などを発表しています。

勤務地はどうなっていますか?

首都圏にしか店舗はありませんが、勤務地は自宅から通える範囲か、引越しを伴う転勤が可能かの2つのコースを選べます。
引越しを伴う場合は、引越し費用は会社負担で、社宅制度もあります。

他の福利厚生はどうなっていますか?

週休2日で、残業は業務の効率化をすることで減らしています。
当社は女性が7割の職場ですから、女性の働き方には多くのサポート制度があります。産休と育休はもちろんですが、職場復帰の前に「復帰説明会」があります。こちらは、時短勤務などの制度面の説明と職場復帰をした先輩の体験などを聞くことができます。お子さんを連れて集まる方も多く、職場復帰への不安が軽減されます。矢向店でも産休・育休を経て復帰している先輩がいるので、自分の将来像もイメージしやすいですね。

また、mammy店という店舗があり、こちらは時短勤務のママ社員だけのお店です。mammy店は17時閉店のため、時短勤務にありがちな、店舗営業中に先に帰りにくい...ということもありません。すぐ近くに薬樹薬局を併設していますので、仕事帰りのお客さまなどにもご不便をおかけすることがなく、多様な働き方ができるようになっています。

中途採用の流れを教えてください。

面接は基本的に弊社の青山オフィスで行っております。 面接とあわせて、社内の模擬調剤室にて 店舗で使用しているシステムのご案内もしています。また、ご希望に合わせて実際の店舗にて面接を行う場合もございます。
配属店舗については、ご本人のご経験や志向性と店舗特性とを考慮して決定しております。もちろん新卒と同じく、マネジメントコース・スペシャリストコースを選択でき、ご自身に合ったキャリアアップが可能です。

まちの健康屋さんとして、お客さまとフレンドリーに


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かかりつけ薬剤師について、どのように取り組んでいますか?

かかりつけ薬剤師は地域貢献のためにとても大切だと思います。お客さまへの認知を上げるために、店内の複数箇所にポスターを掲示しています。
認定薬剤師については、単位が発行できる教育研究機関として、グループ内に一般社団法人ソーシャルユニバーシティがありますので、そちらで講座を受けることができます。e-learningで学ぶことも可能です。  

在宅への取り組みはいかがですか?

在宅に関しては、ほぼ全店舗で取り組んでいます。より専門性の高いスキルが必要な場合は、訪問薬樹薬局が拠点薬局としてサポート機能を果しています。

今後、どのような仕事をしたいですか?

ストアマネジャーに立候補したいと考えています。店舗の運営を経験して、その後は本部の仕事をしてみたいと思っています。

薬樹には、どんな人が合っていると思いますか?

どんな人でも仕事がしやすいと思います。さまざまなスタイルの店舗がありますし、働き方も選ぶことができます。社内はアットホームなので、すぐに馴染むことができると思います。

御社をひと言で表現するキャッチフレーズをお願いします。

「まちの健康屋さん」だと思います。一般的な薬局よりもお客さまとフレンドリーな関係でいたいと思います。処方せんがなくても立ち寄ることができるお店として地域に貢献したいと思います。

最後に入社を希望する方にメッセージをお願いします。

アットホームな雰囲気でお客さまのサポートをしたい方はぜひ一緒に仕事をしましょう。薬樹は、会社として安心と安全のための調剤マニュアルはありますが自由な風土があり、自分らしく仕事ができる会社だと思います。

取材者後記

お客さまの健康をあらゆる面からサポートしていくことを大切にされている薬樹さん。
特に、矢向店では管理栄養士さんが常勤されており、薬剤師さんにとって、薬学以外の健康に関する専門知識を日常的に学ぶことができる環境だと感じました。
地域に密着して、お客さまの健康を様々な面からサポートしたいという方は、ぜひ薬樹さんへご応募してはいかがでしょうか。

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ファルマラボ編集部

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記事掲載日: 2018/10/22

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