服薬指導に活かす医薬品情報

ベタニス錠

Q

何のお薬?処方目的は?

A

適応症は「過活動膀胱における尿意切迫感、頻尿及び切迫性尿失禁」です。尿意切迫感をはじめ、尿の回数が異常に多い頻尿、夜間頻尿、急な尿意のあとの尿漏れ等の治療に用います。

Q

用法・用量は?

A

通常、成人にはミラベグロンとして50mg を1日1 回食後に経口投与します。中等度の肝機能障害患者さま(Child-Pugh スコア7~9)、重度の腎機能障害患者さま(eGFR15~29mL/min/1.73m2)への投与は1 日1 回25mg から開始します。

                

Q

妊婦、産婦、授乳婦への投与は?

A

動物実験で、胎児において着床後死亡率の増加、体重低値、肩甲骨等の屈曲及び波状肋骨の増加、骨化遅延(胸骨分節、中手骨、中節骨等の骨化数低値)、大動脈の拡張及び巨心の増加、肺副葉欠損が認められているため、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与禁忌です。


また、動物実験で乳汁移行が認められています。授乳期に投与した場合、出生児で生存率の低値及び体重増加抑制が認められているため、授乳中の婦人にも投与禁忌です。

           

Q

注意すべき副作用は?

A

重大な副作用は、尿閉、高血圧です(特に血圧上昇は、収縮期血圧180mmHg 以上又は拡張期血圧110mmHg 以上に至った例も報告されているため、観察を十分に行う必要があります)。主な副作用としては、白血球数減少、便秘、口内乾燥、AST・ALT・γ-GTP・Al-P 上昇、CK 上昇等があります。

Q

注意すべき相互作用は?

A

本剤は、一部がCYP3A4 により代謝され、CYP2D6 を阻害します。また、P 糖蛋白阻害作用を有します。催不整脈作用をもつフレカイニド、プロパフェノンは本剤のCYP2D6 阻害作用により、血中濃度が上昇し、QT 延長、心室性不整脈等を起こす恐れがあるため併用禁忌です。

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派遣薬剤師のススメP
掲載日: 2019/09/19
※医薬品情報は掲載日時点の情報となります