長期服用中の患者さまで、稀に低マグネシウム血症を起こすことがある薬はどれでしょうか?

Q

長期服用中の患者さまで、稀に低マグネシウム血症を起こすことがある薬はどれでしょうか?

    エソメプラゾールなどのPPIは、長期服用により稀に低マグネシウム血症を起こすことがあります。

    令和8年7月の「使用上の注意」改訂において、重要な基本的注意に

    「本剤の長期投与により低マグネシウム血症があらわれることがあるので、本剤を長期投与する際は、定期的に血中マグネシウム濃度を測定すること」

    「使用上の注意」の改訂について 医薬安発 0714第1号 令和8年7月14日|PMDAより引用

    という記載が追記されました。

    注意すべきは、低マグネシウム血症が二次的に低カリウム血症や低カルシウム血症を伴うことがある点です。

    低マグネシウム血症があると腎臓からカリウムが失われやすくなるため、カリウム製剤を補充しても血清カリウム値が改善しにくいことがあります。

    そのような時は、背景に低マグネシウム血症の有無についても併せて確認すると良いでしょう。

    参考として、血清カリウム値の共用基準範囲は3.6〜4.8mmol/L、血清カルシウム値は8.8〜10.1mg/dLです。

    血清マグネシウム値は一般的には1.8〜2.6mg/dL(または1.8〜2.3mg/dL)程度が基準値の一例(※1)であり、1.8mg/dL未満は低マグネシウム血症の可能性があります。

    (※1:基準範囲は施設により前後することがあります。数値の評価は測定先の医療機関の基準、最新の医療情報に従ってください。)

    処方監査・服薬指導のPOINT

    PPIを長期服用している患者さまで低カリウム血症がみられる場合、低マグネシウム血症の有無についても併せて確認します。

    とくに、血清カリウム値や血清マグネシウム値を低下させうるループ系利尿薬やサイアザイド系利尿薬との併用時は注意が必要です。

    必要に応じて、血液検査を打診する情報提供をしても良いでしょう。

    また、症状が安定している患者さまの場合、PPIの継続必要性そのものを定期的に見直すことも重要です。

    濱本 幸広(はまもと・ゆきひろ)さん
    京都薬科大学卒、薬剤師。
    調剤併設ドラッグストア、調剤薬局、派遣薬剤師など、数多くの経験をしながら処方鑑査の腕を磨く。
    2022年10月、4分類法を活用した処方鑑査の指南書『達人の処方鑑査術』を出版、好評発売中。
    ▼運営サイト
    https://kusuri-shidousen.com
    掲載日: 2026/08/27
    ※医薬品情報は掲載日時点の情報となります

    あわせて読まれている記事

    \登録無料!簡単約1分/

    ファルマラボ会員特典

    1. 薬剤師の業務に役立つ資料や動画が見放題!
    2. 会員限定セミナーへの参加
    3. 資料・セミナー・コラムなど最新リリース情報をお知らせ