服薬指導に活かす医薬品情報

ベオーバ錠

Q

何のお薬?処方目的は?

A

効能・効果は「過活動膀胱における尿意切迫感、頻尿及び切迫性尿失禁」です。
前立腺肥大症等の下部尿路閉塞疾患を合併する患者では、他の過活動膀胱治療薬と同様に尿閉、排尿困難等の症状が悪化する可能性が考えられますので、本剤による過活動膀胱の治療に先立ち、下部尿路閉塞疾患の治療を優先させます。
過活動膀胱診療ガイドラインでは、前立腺肥大症に合併する過活動膀胱に対しては、α1遮断薬を中心とした薬物治療が推奨され、初期治療としてα1遮断薬を投与する旨が記載されています。

Q

作用機序は?

A

膀胱平滑筋に存在するβ3アドレナリン受容体を選択的に刺激し、膀胱を弛緩させることで蓄尿機能を亢進し、過活動膀胱における尿意切迫感、頻尿、切迫性尿失禁を改善します。

Q

用法・用量は?

A

通常、成人にはビベグロンとして50mg1日1回食後に経口投与します。 本剤の有効性及び安全性において「食前投与」と「食後投与」で明らかな差異は認められていませんが、患者の利便性を考慮して用法を食後投与に設定しています。

Q

注意すべき副作用は?

A

主な副作用は、口内乾燥、便秘、尿路感染(膀胱炎 等)、残尿量増加、羞明等です。
重大な副作用として尿閉が報告されています。

Q

相互作用は?

A

本剤は、CYP3A4又はP-糖タンパク(P-gp)の基質であることが示唆されています。そのため、CYP3A4及びP-gpを阻害又は誘導する薬物との併用は注意となっています。



掲載日: 2021/09/09
※医薬品情報は掲載日時点の情報となります