次のイブプロフェンを配合した総合感冒薬のうち、高血圧治療中の方が「してはいけないこと(禁忌)」のものは?

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次のイブプロフェンを配合した総合感冒薬のうち、高血圧治療中の方が「してはいけないこと(禁忌)」のものは?

    イブプロフェンは、プロスタグランジン合成阻害作用により水・ナトリウム貯留傾向があるため、血圧をさらに上昇させるおそれがあります

    総合感冒薬には、イブプロフェンを配合した商品が多く存在しますが、イブプロフェンの配合量によって注意事項が変わります。パブロンエースPro錠は、イブプロフェンを1日量で600mg配合しているため、解熱鎮痛に優れた効果が期待できる一方で、高血圧などの治療や医薬品の投与を受けている人は「してはいけないこと(禁忌)」となっており、服用できません。

    エスタックイブやルルアタックEXは、イブプロフェンの1日量が450mgであり、高血圧の治療や医薬品の投与を受けている人なども服用不可ではありません。

    しかし鎮咳を目的として交感神経興奮成分であるdl−メチルエフェドリンが配合されているため、高血圧などの診断を受けた方は「相談すること」とされているおり販売には慎重になるべきでしょう

    服薬指導POINT

    イブプロフェンを配合した総合感冒薬は、イブプロフェンの1日量にも注意して販売し、5日を超えて服用しないように指導しましょう。

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    鈴木 伸悟(すずき・しんご)さん
    有限会社ウインファーマ セルフメディケーション推進室室長。過去に勤めていた大手ドラッグストアでは特定のOTC医薬品販売で全国首位を獲得した経歴を持ち、自身でもSNSを通して薬剤師・登録販売者向けにOTC医薬品の役立つ情報発信を行う。日経DIプレミアムではコラムの連載を持つなど多方面に活躍している。
    掲載日: 2022/04/08
    ※医薬品情報は掲載日時点の情報となります

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