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アクアチム軟膏には、「ざ瘡(化膿性炎症を伴うもの)」の適応がありません。 添付文書上の適応症は「表在性皮膚感染症」と「深在性皮膚感染症」のみであり、化膿を伴うざ瘡(いわゆる赤ニキビ)にアクアチム軟膏を処方すると、レセプト査定の対象となる可能性があります。 一方、ナジフロキサシンクリームは「表在性皮膚感染症」「深在性皮膚感染症」「ざ瘡(化膿性炎症を伴うもの)」のいずれにも適応があります。 また、ナジフロキサシンローションは「ざ瘡(化膿性炎症を伴うもの)」のみに適応しています。 まとめると各剤形ごとの適応症は以下の通りです。
化膿を伴うざ瘡(赤ニキビ)に適応がある主な抗菌外用薬としては、ナジフロキサシンと同じキノロン系の「ゼビアックス油性クリーム、ゼビアックスローション(オゼノキサシン)」。 リンコマイシン系の「ダラシンTゲル、ダラシンTローション(クリンダマイシン)」が挙げられます。 これらの違いとして、ナジフロキサシンおよびクリンダマイシンは1日2回の塗布が必要ですが、ゼビアックスは1日1回の塗布で済みます。 塗布回数が少ないことから、ゼビアックスは赤ニキビによく処方されています。 ただし、過酸化ベンゾイルを配合したベピオゲルやベピオローション、エピデュオゲルと併用する場合には注意が必要です。 これらの薬剤の上からゼビアックスを塗布すると、ゼビアックスが変色するおそれがあるため、同時に使用しないよう指導しましょう。 処方監査・服薬指導のPOINTアクアチム軟膏が赤ニキビの治療目的で処方されている場合、添付文書上は適応外となるため、疑義照会を行い、クリームまたはローションへの変更を依頼する必要があります。 特に皮膚科以外の診療科で、顔への塗布目的で処方されている場合は、注意が必要です。 なお、これらの抗菌外用薬は原則として赤ニキビなどの症状が改善したら使用を中止します。 予防目的などで漫然と使い続けると耐性菌が発生するおそれがあるため、症状のある部分だけに使用しているかを確認してください。 |

Q |
ざ瘡に適応がない抗菌外用薬はどれでしょうか? |
掲載日: 2025/07/10
※医薬品情報は掲載日時点の情報となります
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