発汗減少の副作用に注意する必要がある抗てんかん薬はどれでしょうか?

Q

発汗減少の副作用に注意する必要がある抗てんかん薬はどれでしょうか?

    トピラマートは、副作用として発汗減少に注意する必要があります。

    添付文書の重要な基本的注意には、

    「発汗減少があらわれることがあり、特に夏季に体温が上昇することがあるので、本剤投与中は体温の上昇に留意し、このような場合には高温環境下をできるだけ避けること。なお、あらかじめ水分を補給することにより症状が緩和される可能性がある。」

    トピナ®錠 添付文書 2024年2月改訂(第3版)|PMDAより引用

    と明記されています。

    エクリン汗腺に存在する炭酸脱水酵素が阻害され、発汗に必要な水分の分泌が抑制されることが原因ではないかと考えられており、成人に比べて小児で多く報告されています。

    同じく発汗減少に注意が必要な薬として、ゾニサミド(エクセグラン、トレリーフ)があります。

    添付文書の重大な副作用には「発汗減少に伴う熱中症(頻度不明)」が記載されており、

    「発汗減少があらわれ、体温が上昇し、熱中症をきたすことがある。発汗減少、体温上昇、顔面潮紅、意識障害等がみられた場合には、減量又は中止し、体冷却など適切な処置を行うこと。」

    ゾニサミド錠 ゾニサミド散 添付文書 2025年1月改訂(第2版)|PMDAより引用

    と記載されています。

    この点についても、成人に比べて小児のほうが報告数が多いとされています。

    発汗減少とは別に、TRPV1拮抗薬(一過性受容体電位バニロイド1)という新しい作用機序のドライアイ治療薬であるアバレプト懸濁性点眼液では、体温上昇に注意が必要です。

    「TRPV1拮抗薬は、血漿中薬物濃度依存的に、重度の発熱を含む体温上昇及び熱痛知覚閾値上昇等の温度覚の異常を引き起こす可能性がある」

    アバレプト®懸濁性点眼液 添付文書 2025年12月改訂(第1版)|PMDAより引用

    と記載されています。

    TRPV1は熱や痛みを感知する受容体です。

    発汗腺にも発現しているため、体温調節に影響を与える可能性があります。

    処方監査・服薬指導のPOINT

    トピラマートまたはゾニサミドを服用している患者さまには、夏季を中心に、炎天下で長時間外出したり運動したりする際は、こまめな水分補給を行い、涼しい環境の確保に努めるよう指導します。

    とくに小児では、体育の時間など運動量が増える場面で体温が上がりやすいため、体調の変化に注意し、休憩や水分補給、涼しい環境の確保を行うよう伝えましょう。

    濱本 幸広(はまもと・ゆきひろ)さん
    京都薬科大学卒、薬剤師。
    調剤併設ドラッグストア、調剤薬局、派遣薬剤師など、数多くの経験をしながら処方鑑査の腕を磨く。
    2022年10月、4分類法を活用した処方鑑査の指南書『達人の処方鑑査術』を出版、好評発売中。
    ▼運営サイト
    https://kusuri-shidousen.com
    掲載日: 2026/07/21
    ※医薬品情報は掲載日時点の情報となります

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