服薬指導に活かす医薬品情報

Q

クラビット錠

Q

何のお薬?用法・用量は?

A

細菌のDNA複製を阻害するキノロン系抗菌薬です。抗菌スペクトルが広く、呼吸器感染症をはじめとする各科領域感染症に対して適応がありますが、処方頻度の増加に伴い耐性菌発現が問題となっています。

近年、体内薬物動態(pharmacokinetics:PK)と薬力学(pharmacodynamics:PD)を関連付けたPK-PD理論により、抗菌薬の最適投与方法を推定できることが報告され、この理論に基づいて抗菌化学療法が実践されています。キノロン系抗菌薬は濃度依存性殺菌作用を示し、1 日の投与回数を増やすより、1 回投与量を増量する方が有効性が期待できると考えられています。このPK-PD理論を踏まえ、本剤の用法用量は「1日1回500mg」に設定されています。

キノロン系抗菌薬の治療効果にはAUC/MICが相関し、耐性化抑制にはCmax/MICが相関することが報告されています。

                        
抗菌効果 パラメータ 抗菌薬
濃度依存性

持続時間:長
Cmax/MIC

AUC/MIC
キノロン系

アミノグリコシド系
時間依存性

持続時間:短
Time

above MIC
ペニシリン系、セフェム系

カルバペネム系
時間依存性

持続時間:長
AUC/MIC アジスロマイシン

クラリスロマイシン

テトラサイクリン系

Q

処方監査のポイント

A

本剤は腎排泄型薬剤のため、腎機能低下患者さまでは下記を目安に減量が必要です。検査値をもとにクレアチニンクリアランス(Ccr)を算出しましょう。なお減量時も分割投与は避け、必ず1日量を1回で投与します。

                
Ccr(mL/min) 用法・用量
20≦Ccr<50 初日

500mg
2日目~250mgを1日1回
Ccr<20 3日目~250mgを2日に1回

Q

投与禁忌は?

A

ヒトでの安全性が確立されていないため、妊婦、小児には禁忌です。動物実験(幼若犬、幼若ラット)では関節異常が認められています。

Q

副作用は?

A

悪心、嘔吐、下痢、発疹等の他、重大な副作用として急性腎不全痙攣の報告があります。

Q

相互作用は?

A

痙攣を起こす恐れがあるため、フェニル酢酸系又はプロピオン酸系NSAIDsは併用注意です。中枢神経におけるGABAA受容体への結合阻害が増強されると考えられています。

キレート吸収により本剤の吸収が低下する恐れがあるため、アルミニウム又はマグネシウム含有の制酸薬等や鉄剤の併用時は、本剤の1~2 時間後に服用するよう指導します。

掲載日: 2019/07/11
※医薬品情報は掲載日時点の情報となります