服薬指導に活かす医薬品情報

ホスレノール顆粒

Q

何のお薬?処方目的は?

A

適応症は「慢性腎臓病患者における高リン血症の改善」です。本剤は同種同効薬であるフォスブロック・レナジェル(セベラマー塩酸塩)、ピートル(スクロオキシ水酸化鉄)とは異なり、透析移行前の保存期の治療にも用いることができます。

Q

用法・用量は?

A

通常、1日750mgが開始用量で、1日3回食直後に投与。最大量は1日2,250mgです。増量を行う場合、増量幅は1日750mgまで、1週間以上の間隔をあけて増量します。

                

Q

作用機序は?

A

本剤は腸管内で、食事によって摂取されたリン酸と強固に結合し、極めて不溶性のリン酸ランタンを形成します。リン酸ランタンはそのまま解離することなく糞便中へ排泄され、腸管からのリン吸収が抑制され血清リン濃度が低下します。

Q

注意すべき副作用は?

A

主な副作用は悪心・嘔吐、胃不快感、便秘、下痢、腹痛等です。重大な副作用には腸管穿孔、イレウス、消化管出血、消化管潰瘍があります。主な副作用として報告のある腹痛、嘔吐等は重大な副作用の初期症状でもあるため、注意が必要です。

Q

注意すべき併用薬は?

A

本剤はテトラサイクリン系抗生物質、ニューキノロン系抗菌剤、甲状腺ホルモン剤との相互作用が認められています。これらの薬剤と本剤を同時に服用することで難溶性の複合体を形成し、併用薬の腸管からの吸収が妨げられることから、テトラサイクリン系抗生物質、ニューキノロン系抗菌剤は2時間以上、甲状腺ホルモン剤は可能な限り間隔を空け投与します。

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派遣薬剤師のススメP
掲載日: 2019/08/15
※医薬品情報は掲載日時点の情報となります