服薬指導に活かす医薬品情報

ザイザル錠

Q

何のお薬?処方目的は?

A

本剤はセチリジン(ジルテック)のラセミ体のうち、より強い生理活性を有するR-エナンチオマーのみを光学分割した薬剤で、セチリジンの活性本体です。 適応症は成人:「アレルギー性鼻炎、蕁麻疹、湿疹・皮膚炎、痒疹、皮膚そう痒症」、7歳以上15歳未満の小児:「アレルギー性鼻炎、蕁麻疹、皮膚疾患(湿疹・皮膚炎、皮膚そう痒症)に伴うそう痒」です。 また近年のアレルギー性疾患の低年齢化に伴い、7歳未満の小児でも服用しやすい剤形であるシロップ剤が開発されました。

Q

用法・用量は?

A

・成人:1回5mgを1日1回就寝前経口投与(適宜増減 最高10mgまで)
・7歳以上15歳未満の小児:1回2.5mgを1日2回朝食後及び就寝前経口投与
※ 生後6ヶ月以上7歳未満の小児には、シロップ剤を用います。

Q

副作用について

A

海外における有効性、安全性を検証する臨床試験では、傾眠、頭痛、疲労が主な副作用です(国内では臨床試験は行われていません)。また、重大な副作用として痙攣が報告されています。ヒスタミンは中枢神経では神経伝達物質として働き、ヒスタミンH1受容体を介して、痙攣を抑制する機序に関わっているため、本剤の服用によって痙攣を誘発しやすい状態となります。

Q

セチリジンとの違いは?

A

本剤はH1受容体への親和性がセチリジンの約2倍高く、またH1受容体に結合した後解離するまでの時間が長いため、効果が持続します(T1/2が約7.3時間)。 海外の薬物動態試験および臨床試験では、本剤はセチリジンの半量で、セチリジンと同等の効果が得られることが確認されています。また血液脳関門の通過性が低く、脳内への移行が少ないことからセチリジンよりも眠気が出にくいと言われています。 これらの薬理作用から、本剤は長時間にわたって、非常に強いヒスタミンH1受容体拮抗作用を発揮すると考えられています。

Q

インペアード・パフォーマンス(鈍脳)とは

A

インペアード・パフォーマンスとは抗ヒスタミン薬によって引き起こされる集中力、判断力、作業効率が低下した状態で、鈍脳ともよばれます。 抗ヒスタミン薬は鼻の粘膜上にあるH1受容体をブロックし、くしゃみや鼻水等のアレルギー症状を緩和しますが、一部の抗ヒスタミン薬は脳にも移行して脳内にあるH1受容体もブロックします。脳内でのヒスタミンは集中力や判断力等、覚醒の維持に関与しており、抗ヒスタミン薬を服用すると判断力、集中力、作業効率が低下してしまいます。これは患者さまが自覚できているとは限らず、自覚がないまま集中力や判断力が落ちてしまうことがあります。 薬剤によっては、1回量服用するとウィスキーシングル3杯(約90mL)を飲んだ時とほぼ同程度の鈍脳状態になる時もあります。当然ながら車の運転操作にも影響を与えます。本剤はセチリジンよりは眠気の副作用が少ないですが、添付文書上では「車の運転には従事させないこと」と記載があります。一方、副作用の眠気が少ないとされるフェキソフェナジン(アレグラ)やロラタジン(クラリチン)のように、車の運転に関する記載がない薬剤もあります。このように薬剤によって記載事項が異なるため、処方されている薬剤に応じて、適切な服薬指導を行いましょう。

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派遣薬剤師のススメP
掲載日: 2018/03/05
※医薬品情報は掲載日時点の情報となります